日本明慧

法輪功を迫害しているのは「中国政府」と言えるのか?

ウエブサイトに掲載された修煉者仲間の文章や資料を読んで気付いたが、「中国: 法輪功迫害を止めよ」、「中国政府は法輪功を迫害している・・・」、「中国政府の法輪功に対する迫害・・・」等々の言い方をしている。私はこういう言い方は正確でないと思う。欧米のメディアは度々こういう言い方をするが、それは欧米社会における常人の理解の仕方である。修煉者として私達はもっと高い標準をもって自分を律し、大法と衆生に対し責任をもつ必要がある。

政府というのは多くの政府役人やその下で働く人達から成っている。江澤民個人の意志が政府機関で働く多くの人々の意志を代表できるのか? そこで働く人達は皆江澤民の為すことに責任をもつべきなのか? 明らかに法輪功迫害は功澤民個人の意志による。政府機関で働く多くの人達は法輪功迫害には反対し続けてきた。彼等も又この弾圧運動の間強迫され、難しい立場に置かれてきた。そのように難しい状況においても、彼等の一部は法輪功を守ろうと尽力したのだ。中国人とは数千万人の法輪功修煉者やその親戚や友人、そして彼等を支持する人々、更に真実を既に知った人々を含む。従って江澤民と「中国政府」又は「中国」とを同等に扱うのは正しくない。私達の不正確な述べ方は、すでに偽りに騙されている人々の誤解を深めるかもしれない。彼等は私達が政府に又は中国に反対していると思うかもしれず、それは彼等が真相を知るのを遅らせることになるかもしれない。(もちろん特殊な情況下では、ある言葉を省略することは誤解のもとにはならない。それは別の事情と言える。)

中国では人民は意志を普通に表現することができない。政府役人の意見も普通に表現するのは不可能である。江澤民政府は、国にとって又人民にとって有益であるばかりで、全く害のないこの功法を迫害し始めた。軍事力を掌中に納め、江澤民は個人的利益の為に国家と国民の利益を無視して、政治的ゲームを遊んだ。数人の共謀者の助けを得て、彼は法輪功とその学習者の迫害を始めた。正常な政府は国民に意見を出させ、話させる。そして各役人は人民に仕える各々の職責を真に履行する。もしもそういう風であったら、法輪功の不法弾圧など決して許されなかっただろう。(注釈: 1999年7月、法輪功弾圧は、合法的手順をふまない、民政部の決定だとされた。中国ではPeople's Congressが法律を作る権威とされているが、江澤民の支配下にあっては、それは単なるゴム印でしかない。)

江澤民はあらゆる卑劣な手段をもって人民の意見をコントロールし、反対意見を抑圧し、全人民が彼を支持しているという幻覚を作り上げた。その為に、彼個人の意見が政府の意見だという誤解が起きた。私達はこの件で混乱してはいけない。さもなくば、私達は知らずにこの誤解をより深め、江澤民の意のままになるかもしれない。「中国政府が法輪功を迫害している」と言うことにより、それは政府一体としての意志による行為のように聞こえる。これは正に江澤民があらゆる手段をもって達成しようとしたことである。しかしこれは事実ではなく、私達はこの観念をもって行動するべきでない。江澤民は実際、政府を利用することにより、不正な手段を用い人民を騙し、国家と国民に対し悪事を働いているのである。彼は自分に政府というイメージを与えようとしているが、実際は国に惨事をもたらす孤立した永久の罪人である。私達は修煉者として何事かを考慮する時、その本質と真相を見つけ出して、人々に伝える必要がある。真相を教えられていない人々は、この事に関し確かでない。私達はそれを明確に伝えるべきである。さもなくば、そこに隠れている邪悪除去に失敗するのみならず、〔中国政府が迫害している・・・〕と言う時、私達のエネルギーをもってそれを強化することになるかもしれない。

この問題に修煉者達は注意する必要があると私は思う。それは真相の問題である。私達は言いたい放題に何でも言うことはできない。文章を書くとき、真相を伝えるとき、又その他の関係事項を行うとき、この事をはっきりさせる必要があり、いい加減にあつかってはいけない。現在中国政府は江澤民の不正制度によってコントロールされている。極端にネジ曲がった情況においては、政府は真の政府の内部や意味を具現しない。結果として、中国又は中国政府が法輪功を迫害している、と言うことはできない。それよりも私達は江澤民とその不正な政治組織が政府や国家機器を利用して人々を騙し、法輪功を迫害し、国家を破滅へと向かわせている、ということを明らかにする必要がある。

以上は個人的見解である。不適当なことは御指摘願いたい。

2002年4月9日