日本明慧

ワシントンポスト:法輪功が中国の衛星放送ジャック
——真相を伝えようと努力する人々


【明慧ネット】北京、7月8日 — 中国政府は、禁止された法輪功という精神運動のメンバーは、8日間にわたって中国の主要な衛星放送に侵入し、先月のワールドカップサッカーファイナル中継中に、自分たちのビデオを数分間放映したと発表した。
この国営衛星放送のシノサットー1が6月23日から30日までの間、テレビ放送を一時不通にされ、ハイジャックされたことにより、江沢民のスピーチのライブ中継が取り消された。これはこの3年間、政府による弾圧を生き抜いてきたこのグループによる、最近の反撃である。またこの行動は共産党政府によるメディア規制に対し、最先端の技術を駆使した新たなチャレンジでもある。

中国政府によると、6月23日午後7時過ぎに、法輪功のメンバーが衛星放送に違法のシグナルで侵入し始め、九つの国営局と地域局10局の電波を侵害した。TVのスクリーンは数分間真っ黒になった後、法輪功のメンバーたちが、スタジアムやプラザで瞑想している場面の、ビデオが流れた。政府高官によると、ビデオは約20秒間流れた後、再び真っ黒のスクリーンに戻った。

中国政府要人は、実際どれぐらいの人たちが、この事件で影響を受けたのか答えなかったが、このシノサットー1は、1998年以来中国国内のすべての地域で、TVが受信できるように推進されたプロジェクトである。政府によると、10万あまりの村で、7千万の人たちがこの衛星放送を見ている。

政府は、放送の妨害は6月30日まで頻繁に起こったと伝えているが、詳しいことには触れていない。香港を拠点とする人権擁護団体は、法輪功は少なくとも、もう一度、6月25日、ビデオの放映に成功したと伝えた。 また中国のある地域の住民が、法輪功のビデオを15分間見た、との報告を受けたことをも表明している。

法輪功メンバーは、今年いくつかの都市のケーブルシステムに侵入し、放送を中断した。しかし、衛星放送のシグナルを引き取ることは、もっと複雑だし、政府に探知され中止されることも考えられ、成功は難しい。

ジェノバを拠点とする、衛星コミュニケーション政策団体の職員、ロジャー・スミスは次のように語った。“国の政治闘争の手段としてよく衛星放送妨害は使われるが、一個の団体が衛星の電波をハイジャックすることは、まれに見るケースであり、前例がない。”

法輪功のスポークスマン、レビ・ブロウデさんは、この事件は政府の宣伝攻撃に対抗するための、民衆による戦いであると述べた。 “国営メディアは政府の強力な武器であり、それを駆使して人々を迫害し、民衆の(法輪功に対する)敵対心を煽るのです。”彼はさらに、 「法輪功の人たちは真実を伝えたかっただけなのです」と付け加えた。
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衛星放送の技術データを処理するクリスティン・リンジマークは、法輪功のメンバーは、政府の衛星放送のシグナルを打ち負かしたようだと語った。政府の電波妨害には、最大級の受信アンテナと高額な設備が必要とされる。
彼はまた、このシノサット−1への電波放射は,中国国内か、または近隣国からであり、恐らく追跡調査を逃れるために、移動用設備を用いただろうと語った。そして、中国国内から離れれば、より大きな受信アンテナと高額な設備が必要とされるであろう、ともコメントした。

(フィリプ・P.パンより  7/10/2002 1:41)