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SARSが中国で蔓延、感染拡大を抑制できず

【明慧ネット5月2日】SARSが中国で蔓延、感染の拡大を抑制できず、政府上層部にも感染者が発生した。中国のこの状況に対して、多くの国が中国国民の渡航を制限しはじめた。WHOのスポークマン・トムソン氏は、今後20週間のSARS情勢が、中国及び全世界に大きな影響を与えるであろうと述べた。

政府上層部も感染から逃れられず

ニューヨークタイムズ紙の報道によると、故中国共産党の元老・陳雲氏未亡人宅の保母がSARSに感染したという。また、3月末、商業部貿易局長と国際部副局長が、タイにおける国際会議後にSARSに感染し、その他に一部の幹部が隔離されたという。更に、致命的な病気が直接最高指導部に脅威を与え、これが北京の感染状況の公開、及び政治、経済、軍事力をもって、SARSと対抗するという決断に結びつけたという。

多くのマスコミ報道によると、江沢民氏一家は、4月末に北京を離れ、上海で公の場に姿を現したという。

感染拡大防止への各国の対応

VOA(アメリカの声)5月1日の報道によると、中国で日増しに深刻になるSARSに対して、多くの国が中国国民の渡航を制限し始めた。

現在、中国国民の入国を禁じている国は:サウジアラビア、カタール、クウェート、イエメン、スータンなど。またピザ発行を中止している国は:パナマ、マルタ、ブルネイとベトナム。ロシアの極東地区は、北京、広東、山西、四川からの渡航者の入国を制限している。中国からの入国者に対して、一般検査を行い、健康申告などを提出させる国と都市がもっと多く、サンフランシスコ、カナダ、アルゼンチンなど約50の国と地区に及ぶ。

今後の情勢は中国次第

中国のSARS治療及び蔓延の状況は、世界の多くの国家の注目するところばかりでなく、数週間来、WHOの最重要課題となっている。WHOによると、中国大陸は現在SARSが引き続き“蔓延し、コントロールできていない”唯一の国家である。WHOのスポークマン・トムソン氏は、今後20週間のSARS情勢が、中国及び全世界に大きな影響を与えるであろうと述べた。

トムソン氏のコメント:“我々の過去数週間の一貫した見方ですが、SARSの未来は中国にかかっています。この病気が今後20年間我々と共にいるか、あるいは、これからの20週間で消滅できるかは、すべて中国にかかっています。”

SARS流行のため自宅でゴールデンウィークを過ごす

数百万人の中国民衆は、自宅でゴールデンウィークを過ごすことを選択している。多くの公共の場やレストランなどは、人影もまばらで、SARSの脅威は祝日を祝う気分を吹き飛ばした。