日本明慧


一通の手紙と五分のコイン

文/山東大法弟子

【明慧ネット5月31日】今日、私は一人の大法小弟子から転々として届けられてきた一通の手紙をもらった。手紙を持って来た同修は私に、これは小弟子が江沢民を起訴した手紙で、一部の文字は知らなかったようだと教えてくれた。私はその手紙を開いて見た。それは子供らしい筆跡で、分からない文字は表音式表示を使っていた。手紙は次のとおりである。

“これは私が江悪魔に書くものである:江悪魔、お前は本当に悪者だ。お前は私のママを迫害し、私からママを奪い、私の家をめちゃくちゃに壊した。江悪魔、お前はぼくのパパとママを離婚させ、しかも江悪魔、お前は私とママを無理やり、この家から追い出した。”

続いて、同修はとても古い一枚の五分のコインを取り出して、私にこう教えてくれた。「これは子供が自分で糊付けした封筒を、私が開けた時中から出てきた五分のコインです。以前、子供は一元貯めては私に資料を作るようにとくれましたが、私は全然受け取らなかったのです。果して子供にどこからお金が入ってくるのでしょうか!……」

この1989年発行の五分のコインを見ながら、私はあの大法小弟子を思い出していた。天真爛漫、活発でとてもきれいな小さい男の子であった。以前放浪していた時、私達は一緒に生活したことがあった。彼は今年わずか8歳で、6歳の時、彼の父親は公安の脅迫により彼の母親と離婚し、裁判により小弟子は父親の方へ引き取られた。その時から今放浪している母親と別れ,再び都市の学校へ通うことも出来ず、彼の面倒を見ることが出来ない父により山地のふるさとへ送られた。

ある日市内で、偶然にもこの小弟子に遇った。私はほとんど彼を見分けることが出来なかった。彼は父親に迎えられ日曜日を町で過ごしに来たのであった。彼はもう昔のあのような白い皮膚、清潔な服ではなく、髪はぼうぼうと伸び、顔は垢だらけで、服は少し破れて着古されていた。私に会い、喜びの笑顔の中に、子供には余計な失望と悲しさがあった。彼は「ぼくは本当に本当にママに会いたい」と言った。私は子供の目の表情から、一種の孤独なさみしさ、よわよわしさと母親の愛情をひたすら追い求めているように読み取れた。

「おばさん、ぼくのママに会ったら、ママに大法の仕事をよくやるようにね」子供は甘い声で私に言った。私は彼の仰向いた純粋な小さな顔を見ながら頷いた。すぐさま彼は父親に手を引かれて行った。子供はずっとずっと私の方を向いて手を振りながら帰っていった。

小弟子の遠ざかって行く後姿を見ながら,私は長い間ずっとそこに立ちつくしていた。