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人権蹂躙者で記録されている羅幹 その欧州訪問は歓迎されない

【明慧ネット9月9日】「集団絶滅」・「酷刑使用」・「人類敵対」の罪で、アメリカと欧州の裁判所に告訴された、中国共産党中央政治局常務委員羅幹は、今、欧州を正式訪問中。

『アイスランド・ニュース』によると、羅幹は、7日に北京を離れ、アイスランド、フィンランドおよび前ソビエトの二国のエレバンイエメンとモルドバを訪問するという。
 羅幹は、中国共産党「610事務室」(法輪功を弾圧、迫害することを計画・実施する専門組織)の責任者で、法輪功弾圧と迫害を行う中で、牛耳を執っている存在である。彼は、酷刑・洗脳・投獄・虐殺などの手段を用いて、百万人以上の法輪功学者に対し系統的に迫害を実施してきた。したがって、羅幹がアイスランド到着前、すでにアイスランド人民から抗議されている。アイスランド人民は、「このような人権蹂躙者はなぜ欧州への訪問を招待されたのか?」と質問する。言うまでもなく、この問題は確かに民主主義国家では答案が得られかねるようである。

羅幹とは

羅幹は、中国共産党のある高級官員の息子で、かつてソビエトで教育を受けていた。60〜70の文化大革命の時代に、「紅衛兵」組織の上層指導者になった。ちなみに、この組織は謀殺活動を専らに行ったものである。文化大革命は中国で起きた政治活動で、「打つ・壊す・奪う」ことがその特徴であり、運動の中で何10万人が死亡、2百万人が強制労働改造所に投獄された。

文化大革命後、羅幹は中国共産党の「政法」(政治・司法)部門に入り、しかもますます昇進していった。1989年に起きた、学生を虐殺した「天安門事件」の中で、彼は自ら企んで、いわゆる「暴徒、軍用車輌とタンクを焼いた」ビデオを作製し、学生弾圧への口実を編み、軍隊の学生弾圧と虐殺に合法化させたのである。

1998年4月、羅幹は中国共産党政法委員会の書記に任命され、政法委員会の権力を握るようになった。その職についた一ヵ月後、彼はまた中央書記処の書記に任命され、その権力はより一層大きくなった。

法輪功迫害実施の最も中心的人物

1992年〜1999年、中国伝統文化に基づいた精神的信仰活動、すなわち「真・善・忍」に基づいた気功の修煉方法は中国で大いに広まっていた。1998年、中国上海のマスコミの報道によると、約一億人ほどが法輪功を修煉しているという。すなわち、中国では約十二人の中で一人が法輪功の学習者なのである。

90年代末、野心家の羅幹はさらに指導部の上層に昇るためには、法輪功への打撃により自分の政治資本を手にする必要がある、と考えた。始めに、彼は法輪功を中傷する文章を書き、国家専制の付属物であるマスコミで発表させ、また、法輪功の学習者に対し、嫌がらせ、暴力を振るうように警察に命令した。その目的は法輪功学習者が政府との対立態勢をつくらせるためである。

前中国の指導者江沢民が「法輪功を除け」という命令を受けた以降、羅幹はこの命令を実施する最も重要な大将となった。2002年7月16日の『中国南方新聞・朝刊』に載せている記事の言い方によると、羅幹は、中国全国における法輪功弾圧運動の「設計師」だという。彼は確かに、江沢民の命令を執行する中で、最も重要なキャラクターを演じているのである。

血腥い迫害を進めてきた犯罪者

国連人権委員会は、2001年度の報告で中国労働教養所での法輪功学習者に対する酷刑と虐待を披露した。それによると、「2000年10月、遼寧省馬三家労働教養所では、看守が18名の女性法輪功学習の衣服を全部脱ぎ、全裸になった彼女達を男子の牢屋に投入した。報道によると、中国高官の羅幹はすでにこの事件を知っているが、しかし、それらの18名の女子学習者は今も監獄に監禁されている、という。」

中国からの確実な消息によると、羅幹は、かつて自らこういった中国の労働教養所と政法部の所轄する部門を視察し、彼の仕事の中心は江沢民の法輪功に対する「三絶滅」政策を忠実に執行することにある、という。その「三絶滅」政策は次の通りである。

1、 国家が認めた強制労働教養・酷刑・虐殺、または強制洗脳・精神病院への強制投入・中枢神経遮断の薬物の注射などを系統的に実施することによって、精神上において法輪功学習者を潰す。

2、 全国のマスコミが全国での宣伝により、法輪功学習者を危険な邪教の成員と社会を害する危険な存在にする。

3、 法輪功学習者の経済源を遮断し、よって法輪功学習者を滅ぼす。共産党が統制する国家では、政府が国民の就労と住居の権力を握っているので、江沢民は法輪功学習者の生活に必要とする基本的財源(給料・退職金など)をも断ち、また教育を受ける権力も奪い、住宅などを没収するのである。

法輪功学習は監禁中、ほとんど財産没収、また恐喝して強制罰金などにより金銭を巻き上げられる。

「610事務室」:中国の法輪功迫害のゲシュタポ

 1999年7月7日の日付で下した中国中央内部の密公文書によると、江沢民は、199年6月10日に、法輪功問題対応の中央指導組織(「610事務室」とも言う)を設立するよう、更に「各部門、各省・市・自治区・直轄市などは必ず緊密的に610事務室の行動に遵わなければならない。」と命令したという。そのため、「610事務室」は、組織が厳密で且つ中央から地方政府まで独立の系統として形成し、各階級の党・政組織・公安・司法などすべての部門を越える絶対権力を握っているのである。

アメリカ国会全体会議で通った決議案(420−0)によると、「610事務室」は法輪功学習に対する、系統的に洗脳・酷刑・謀殺などを実施する専門組織なのだ、という。しかし、羅幹はこの「610事務室」のすべての仕事を直接に按排し、「610事務室」はすべての仕事を直接に羅幹に報告するのである。

国際で羅幹・「610事務室」を告訴

2002年10月、ある集団訴訟案がアメリカ地方裁判所に送られた。本案は、江沢民と「610事務室」の犯した「集団絶滅」「酷刑使用」「人類敵対」の罪を告訴したものである。

2002年12月、ある刑事訴訟案がフランスに送られ、それは、前中国副総理で「610事務室」のもう一人の責任者李嵐清の犯した「酷刑使用」罪を告訴したものである。2003年7月、フランス刑事裁判所は、本案についてすでに立案し調査を行い始めた。