日本明慧


暗黒と光明(下)

【明慧ネット2003年11月25日】
* 治癒し難い心の痛手

労働教養所から釈放された後、私は自由を得られなかった。現地警察と官員らが依然として私を監視し、自宅の電話も監視されていた。私は必ず時間どおりに街道委員会に出頭しなければならず、警察はまた突然家に入って私が何をしているか、自宅に法輪功の書籍と資料を置いてないか検査したりした。警察が一旦私がまた法輪功をするのを知れば、すぐ私を再び労働教養所に送るということを私はよく知っていた。それで、密かに本を読んだり、煉功したりした。私は心の中でこのこそこそする状態が修煉者の持つべき広くて平たく、和やかさに差が極めて大きいと分かっていた。しかしそのどうすることもできない失望の重苦しさで、私が本を読んだり、煉功するとき心理障害が大きくなった。

労働教養所での恐ろしい体験が、たびたび頭の中に浮かんでくる。生活中の小さなことでさえもあれらの恐怖の光景を連想させる。さらに私は絶えずその憂鬱、恐れ、やましいこと、助けられない思いと焦慮を体験した。ひいては突然胸が鼓動し、目眩がし、疲れを感じた。以前は睡眠がとても良く、殆ど倒れたらすぐ寝た。しかし労働教養後常に眠れなくなり、頭の中はいろんな乱雑な考えで満たされ、私の体と精神は元気を出なくなり、長期間憂鬱を感じた。また労働教養所での長期に渡り散らばるデマと悪罵も、たびたび飛んできて私の思惟を乱した。労働教養所での長期に渡る強制洗脳の中で、邪悪な警察は人の心理と生理反応を利用して、既に数多い血生臭い画面、罪の押しつけ、デマを流した。これらは知らないうちに意識の中で、法輪功、李洪志先生とつながった。法輪功に言及すると、それらの悪い情報は根拠がなく、道理がないのも分かっているのに関わらずおのずと出てくる。

その段階での挫折がもたらしたやましさと絶望により、私は一度修煉以外の方法を試してみた。その低迷から抜け出そうとし、たとえ心中の圧力を解決するだけでも良いと思った。たとえば、バレーボールをしたり、テレビを見たり、ネットを見たり、ゲームを遊んだり、観光したりした。常人たちの気晴らし方法を殆ど試した。しかし、当たり散らした短い時間がさらりと経つと、また暗い、やましい中に戻り、気がとがめる感覚はもっと重くなった。私は自分のつらい気分を抑えようとしても、所謂解決方法も私に生存の意義と価値を感じさせなかった! 同時に私は自分の過去に持っていた他人に対する関心と責任感が失われていくと感じた。取って代わるのは時間がたつにつれて大きくなる政府と社会に対する恨みだった! しかもこれらはすべて自分が自分に対する尊重、高尚と美しい追求を失ったからであった。

ある日、アイランド民族英雄に関する映画《勇気ある心》をみた、最後に自由を勝ち取るために、主人公が暴君により刑場に縛られ、みんなの前で侮辱され、彼の体は解剖された。殺人鬼が彼に、「おまえは最後に何か言いたいことがあるか?」といった。極度な苦痛の中、彼はやっと残りの力を振り絞って、多くのまわりの民衆に向けて叫んだ「自由!」と。ここまで見ると、私の涙があふれた。私の心は激しくぶつかり、心中はひどく痛くなり、平素はとても深く隠されていた体験が湧き出してきた! 私の心は非常に痛かった。彼のその恐れない、非凡な人格に照らすと私は自分が再びそれほどの気高い心を持てないと感じた! 再び当初自分が持っていたその自信と尊厳を取り戻せなくなった! 私は屈辱のなかで沈没したくない。無頓着と助からない思いのなか続けて堕落したくない! しかし、誰が私に屈辱を忘れさせ、私を当初の私に戻らせてくれるのか?

* 幸運の戻り

絶望のなか、また法輪功が私を照らしてくれた。自分が如何に壊れた独り船のように暴威な風波の中にいても、心中には少なくとも自分が体験した円容と美しさが残っていた。それは「真、善、忍」により洗礼された浄土だった。それは夜中をつけぬくライトのように、意味深長で頑強に私のために方向を指してくれた。私は心を清らかにして李洪志先生の説法を読んだとき、既に今回の迫害の背後の原因について、過ちをしでかした学習者の修煉問題について、及び如何にもっとよく遣るべきかなどなどもはっきり指摘されたことに気がついた。師父はまるで自ら私の歩む姿をずっと守っているように、教えられた一言一言はすべてちょうど問題点についてヒントを与えてくれた。こうして、私は過去に発生したことについて一件ずつ整理し、邪悪が私に犯した精神的な迫害についても、ゆっくりと正視できるようになった。私は自分の修煉上での問題と障害も分かるようになり、再び法を学ぶ時また如何にそれらを克服するか、如何に現在の元で向上するかが分かった。再び心を清らかにしてから法を学ぶと絶えず収穫があり、どう行うかなどもわかるようになった。

これについて、私は修煉者だけが比較的に深い体験ができると思う。次第に、私は真に自分の自信と方向を取り戻せ、穏やかになり、善の心を持って人と接することができ、かつて私を深淵に抑えた魔手から抜け出した! 言うのは簡単だが、法輪功が再び私を助けてくれなかったら、私は一生それらの自分の罪に対する思いと憎みから、重大な心の痛手から回復できただろうか! その時期は私の生命の中で永遠な痛みとなり、私も永遠に再び立ち上がれないだろう!

*エピローグ

江沢民ごろつき政権が中国人民に対して犯した罪は法輪功を迫害しただけではなく、また中国の道徳、民主、人権と法律と制度を破壊し、更に人々の心にある正義、美しいあこがれと善念を破壊した! 実際、これが最も邪悪なところなのだ! しかし多くの中国人は中国共産党の長期に渡る迫害の下で、既に無頓着になり、消極的になり、ひいては常におのずと迫害を認め、支持している。そしてこれらがまたどのくらいの冤罪と災難をもたらすだろうか! 実際、人々はみな被害者になっている。しかし往々にして大きな災難がふりかかるときにならないと気がつかない。現在、私は自由の国に身をおいているが、中国共産党の世人を欺くうそはすでに全世界に広まっている。私は自分の自らの体験を書き出し、迫害の真相を世人に告げ、邪悪を暴き出す責任を深く感じている。同時に、私は中国で迫害を受けている幾千幾万の法輪功学習者を心配している。億万に及ぶ圧迫され、騙され、搾取されている中国人民を心配している! 私は自分の一生をかけて、恥をしらない今回の迫害の中のあらゆる邪悪を討伐する。悪人が受けるべき懲罰を受け、正義が広まれるように努力する。私は人類の未来は必ず美しく、輝くと信じている!