日本明慧


真相を伝える時の事例:最善の心構えをもって電話をかける

 文/台湾 余麗芬 

 【明慧ネット2004年4月26日】今日、一本の電話をかけたのですが、電話の相手は監獄の所長が法輪功学習者を迫害するよう手助けした人でした。相手が電話に出るといきなり「お前は法輪功の話をするのだろう? これ以上、まだ何か言いたいことでもあるのか?」と返事をしましたが、私が口を開いて話すたびに、彼は私に何も言えぬよう、“もういい! もういい!”と何度も繰り返し、話を打ち切ろうとしたのです。

 彼の法輪功についての誤解はとても深いものでした。最初、彼が大法を誹謗するのを目の当たりにして、私はすこしばかり焦ってしまったのですが、彼は「あなたにはまったく善というものがなく、私の話を聞いてくれもしないではないか」などと言うではありませんか。それから私は自らの「彼に真相を伝えたいと焦る心」に気づいたため、自分に「心を落ち着かせるように」と言い聞かせつつ、会話のスピードを緩めました。彼の考えに耳をすまし、聴くことにしたのです。そうして、ようやく彼は「天安門事件のことを心から信じている」と言ってくれたのです。

 最初、彼の態度は強硬で怒りをおびていました。私はいつものごとく語り慣れた真相事実を伝え始めました。「およそ数十秒の収録映像内に映し出された画面の中には、どれも焼身自殺を図ろうとした人々のすぐそばに、3?4名の警官がそれぞれ手に消火栓を持ち、火を消そうとしている姿がありますが、まさか警察官が消火栓を持って巡査するとでもいうのでしょうかね?」などと、色々な視点から彼に焼身自殺の疑問点を投げかけ、彼が必ずや理性をもってこれらのことを分析してくれるよう願ったところ、ようやく彼は落ち着いてきたのです;全部で80分にもわたる会話の中で、彼は最初の強硬な態度から緩やかな態度へと変貌を遂げ、真相についての疑問点から経文への疑問に至るまで尋ね、最後に彼は低い声で私に助けを求めるように:“私はどうすればよいのでしょうか?”とたずねたのです。

 彼は法輪功学習者から電話を受け、「彼自身が悪人の一覧表に載せられたこと」について聞かされ、非常に大きな反感を持っていました。そこで私は彼に「法輪功学習者はあなたの未来を心配して、あなたに善悪にはそれ相応の報いがあるという因果関係を告げ、あなたの将来の一切を失わぬよう、このことを通じてあなたを助けたいという気持ちから、そのように伝えたのです」ということを説明したのです。私は彼に:“あなたは真実を知る権利を持っています、真相を知らない時になした悪事であっても、将来においていつかはその責任を負わねばなりませんが、それはあなたにとって、とても不公平なことです!”と伝えました。私自身、彼に真相を伝えるために以上の会話をしたわけではなく、彼からの信任を得るために言ったのでもありません。ただ心から彼がよくなるようにと、純粋にして正なる心で願ったからだと思ったのです。

 最後に私たちは、また連絡することを約束しました。彼は私のことを信用し、また会うことを心から望み、彼は安全にその後の経文を見るための私からの援助を望んだのです。そしてネットでより多くの法輪功学習者の修練の心得を聞くことを期待し、また修練に戻れる機会を望んでいました。

 この電話は最初から会話をする機会もほとんどなく、その堅苦しい雰囲気を打破することは確かにとても難しいことではありましたが、しかし、その後、私はようやく体験のなかで悟ったのです:「多くの場合、その大部分の原因は自らの心にあり、その如何によって相手もわれわれに大きく影響されうるのだ。たしかに彼は間違って悪事をしたが、しかし、彼もまたそのような環境の中の被害者なのだ、私たちは正法を修める大法弟子なのだから、どうして最も善なる心と関心をもって辛抱強く彼らの話を聴き、彼らに真相を伝えることができないのだろうか?」と。

(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2004/4/26/73191.html