日本明慧


農民が大学の幹部に真相を伝える

 【明慧ネット2004年5月24日】ある日、息子が学んでいる大学からかかってきた電話を受けました。「誰それ君のお父さんですか? 一度、学校までお越し下さい」私がどのような用件かと聞きますと、(編集部注:中国当局にだまされ、法輪功に歪んだ認識を持ったまま、法輪功の真の素晴らしさを知らずにいる)先方の方はこうおっしゃいました。「あなたの息子さんは法輪功を修煉することで学校に面倒をかけているのです。早くいらっしゃってください!」私は電話を置いてこう思ったのです。「これは大法の真相を伝える機縁が訪れたのだ」と。その時、私はまったく緊張していなかっただけでなく、かえって気持ちが楽に感じられ、自分でもちょっと可笑(おか)しく思いました。「普段は教養のレベルが高い人と話し合うことをあれほど恐れていたのに、そうした考えはどこへ行ってしまったのか?」と。私はすぐに悟りました。「これは正念の威力なのだ。個人の私心と雑念がなく、ただ真相をはっきりと説明し、人を済度することを思う正念の下で、真相を伝えることに障害を設けようと妨げる、あれら邪悪な要素が雲散霧消しないでいられようものか?」と。

 学校に着くと、学校の幹部の方(正副校長、正副書記)にお会いしました。彼らは私にこう告げたのです。「あなたの息子さんには、すでに講義を休ませ隔離した状態で、反省させています」書記はこうおっしゃいました。「彼はいつも学生たちに法輪功のことを話しています。教室で公然と宣伝、説明していますが、何の真相だというのでしょうか、すでに深刻な政治事件となっているのに(編集部注:実際は、ご存知のように共産党員を上回るほど人数の増えた法輪功を中国当局が陥れようと、公安や国営マスコミ等を使ってでっち上げた中国当局の大犯罪であって、法輪功はまったくの無実である。大学幹部の方は真相を知らないから、このように話されたのである)。あなたが彼にできるだけ早く悔い改めさせることを望みます」私は温和にして善良な心でほほえみながら彼らにこう言いました。「あなた方は人のためになる師で、みなすばらしい願を持たれていらっしゃいますね。それは自ら心血を注ぎ、子供達をすべて道徳の高尚な、正直で、無私で、知識ある人に教育し、才能があり、国家の役に立つ大任を担う人材となるよう願っていらっしゃるということです、そうでしょう?」彼らもほほえみ、うなずいてその通りだと言いました。私は引き続き、こう語りました。「今の人類の道徳観念は変異して、世相は次第に悪くなり、多くのまだ良知ある人々は心の底でこう語りかけています。『今の人は悪くなってしまった!』と。このような情況の下、法輪大法の“真、善、忍”に基づき道徳に優れた人となり、世の中で最も善い人になった人がいますが、このことのどこがよくないというのでしょうか? 世界で一億以上の人が法輪功を修煉していますが、彼らは60余国の至る所にいます。法輪功は様々な国から千以上の表彰を受け、高徳な大法であると賞賛されているのです。しかし、中国の一部の人は手中の権力を利用して、残酷な鎮圧と誹謗をもって、事実を偽って告げ、法輪功を罪に陥れています。大法と大法修煉者の潔白を取り戻すことができるのならば、みなに真相を伝え、人々に事実としての真相を知らせますが、このことに何の罪があるものでしょうか?」

 このことを話している間、彼らは互いに顔を見合わせていました。全身から田舎くささがただようような一人の農民が、意外にも彼らのような高い知識を持った人を黙らせてしまうとは、どうにも思いつかなかったのかも知れません。少しして、書記がようやく口を開きました。「では、なぜまだ法輪功の修煉者は人を殺すのですか? まだ天安門まで行って焼身自殺するのですか?」と(編集者注:中国国営マスコミのねつ造報道に人民はひどく洗脳され、法輪功に対してこのような完全に間違った認識を持っている。日常的に中国国営のマスコミによって洗脳されている彼ら大学幹部も同様に被害者なのである)。私は依然として笑いながら問い返しました。「どうして岳飛(編集部注:南宋の武将。江淮の賊を討伐し、金軍を破って功を立てた)が‘敵に内通し国を売る’必要などありましょうか? どうして劉少奇氏(中国の政治家。労働運動を中心に革命運動を指導したにも関わらず、文化大革命で批判され、党籍を剥奪された)が‘国賊、内通者、労働者の裏切り者’となるものでしょうか? どうしてトウ小平氏(中国の政治家。文化大革命中に批判され二度失脚したが、のちに中国の最高実力者となり、改革開放政策を推進)が‘死んでも改めることのない資本主義の道を歩む党内実権派’となるものでしょうか? あなた方はみな知識人です。いかなる者が‘でっち上げ’を叫んでいるかを、また‘人に罪を着せようとすれば、その口実はいくらでもある’ということを、きっとご存知のことですよね……? たとえ、ある人があなたを打ちつけ傷つけたのち物であなたの口をふさごうとも、また、あなたを暗い部屋に監禁して殴った者が、大通りで『お前は人を殴った』と叫ぼうとも、真相を知らぬ街頭の人は、きっと『あなたが悪いのだ』と言うでしょうが、これは公平なことですか? 法輪功修煉者はみな先生の‘煉功者は殺生してはならない ’という教えに厳格に従っているのです。どうして人殺しをしに行くことなどできますか?」

 引き続き、私はいくつかの殺人事件の訴訟例と、天安門焼身自殺の多くの疑点について、(編集者注:中国当局が自ら事件をねつ造し、法輪功を陥れていた)根拠を初めから一つ一つ説明しました。彼らはその話を聞くと呆然とし、絶えずうなづいている人もいました。副書記が「あぁ、そういうことだったのですね」と言うと、校長を見てこう言ったのです。「こうしましょう、今日はここまでにしましょう。あなたのこれらの話を聞き、以前よりも多くの分からぬことが分かってきました。本日はお越しいただき、ありがとうございました。あなたの子供さんはもう隔離したり反省する必要はありませんよ。元通り正常に授業を受けていただきます。しかし、これからは教室で公に宣伝してはいけませんよ」私は次のように言いました。「私は彼に理知と知恵をもって伝えることができるよう伝えます。あなた方に迷惑をかけないように。そして、あなた方にも永遠に覚えてくださるよう望むことがあります。それは「法輪大法は素晴らしい、法輪大法は正法である」ということです。「きっとそのようにいたします」「さようなら!」「さようなら!」このようにして私は一人ずつと握手を交わし、別れたのである。

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2004/5/24/75501.html