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台湾立法院、中国に法輪功弾圧停止を求める初の提案を

 【明慧ネット2004年6月10日】(明慧ネット記者方慧による台湾での報道)2004年6月8日、台湾立法院126位の立法委員の多党派が、連名により以下の提案をした。すなわち、逮捕・拘禁された法輪功学習者の即時釈放と、法輪功弾圧の停止を中国に要求したのである。議案は午後5時半、「異議なし」として通過、その後、行政院へと送られた。

 江沢民政権による法輪功学習者への迫害は5年目を迎えている。近年では中国大陸以外でも、すでに台湾と全世界にまでその魔の手は広がっているのだ。台湾では2千5百万人の民意を代表する立法委員が深くこの事実を理解するため、台湾政府の適切なパイプを通じて大陸当局に以下の要求をしている。すなわち、逮捕・拘禁された法輪功修煉者の即時釈放、法輪功迫害の停止である。また、台湾の法輪功学習者は5月下旬より選挙区内の立法委員を訪問している。

 立法院の会議期間中、法輪功学習者は立法院の立法委員事務室を足繁く訪れ、そのことにより立法委員自身だけでなく、事務室の従業員、立法院のフロント係、警備員に至るまで……すべての人が大陸での法輪功迫害事実の真相を耳にしているのだ。

 一部学習者は直接、立法委員との接触の機会を得ている。立法委員は法輪功迫害の真相を聞き終えると、すぐさま署名し、提案者や連署者となった。ある立法委員は「私はこれからも法輪功を支持します。連署には何の問題もありません」と語り、ある立法委員は真相を知ると、署名による支持だけでなく、法輪功がこれから助けを必要とする時は、いつでもお役に立ちたいとの旨を伝えている。ある立法委員は法輪功学習者の功法(編集部注:気功の動作)のデモンストレーションを見て、その動きを真似、早々とこの気功を学ぶ決意をした。ある立法委員は法輪功学習者への迫害を停止するため奔走し、こう激励している。「あなたたち、ご苦労さまでしたね。頑張ってくださいよ!」と。

 今回の臨時提案は立法委員の林濁水先生、王鍾渝先生、陳建銘先生など、三名の連名による提案である。36名の立法委員が共通の提案者として参加し、全部で126名の立法委員が連署に加わったのである。調査によると台湾立法院の臨時提案は1名の提案と、19名の連署のみで可能となっている。220名の立法委員の過半数が、民意を代表し、声をそろえて江沢民集団の法輪功迫害を厳しく非難しているのである。

 立法委員が事務室にいない場合も、法輪功学習者は応対に出た主任や補佐に詳しく真相を説明している。ある人は法輪功のことを聞いたことがあったが、よく理解していなかった。ある人は中国大陸での法輪功弾圧について知っていたが、これほどまでに残酷な手口であるとは知らなかった。

 一人の補佐は、大陸法輪功学習者が虐待されている写真を一枚一枚見ては、涙をこぼして学習者にこう言った。「必ずや、このことを委員に伝えて、委員に署名・支持してもらいます。このような信念に対する迫害や、人権蹂躙(じゅうりん)はあまりにひどすぎます。もっと多くの人と一緒になって厳しく非難すべきです」と。また、ある人は次のように語っている。「心身に有益で、これほどまでに良い功法を、なぜ弾圧するのかまったくもって理解できません」

 立法委員の補佐たちは真相を理解すると、みな真相を広めるマスコミとなった。したがって、多くの立法委員が補佐たちから真相を知ると、立法委員に伝えることとなったのだ。そこでこの提案を認め、直ちに署名し、これを支持したというわけである。ある補佐などは自発的に法輪功学習者に電話をかけ、「立法委員はすでに事務室に戻っていますよ、早く来て立法委員に真相を伝えてください」とまで伝えている。

 今回の提案内容には六つの大きなポイントがある。江沢民集団は台湾では法輪功弾圧をおこなえないが、各種パイプを通じ台湾の法輪功学習者の名簿を収集、その政治勢力を用いて末端の国家にまで黒い魔の手を伸ばしている。台湾の法輪功学習者の入国時には不法に拘留し、送還しているのである。現在、台湾の法輪功学習者の中には、不法に拘禁されている人が、少なくとも王秀華さん・林暁凱さんなどを含み13名いる。その中にはすでに台湾に戻された人が10名いて仮釈放されているが、台湾への帰国を禁じられている人が一名(項利傑さん)、現在、不法に拘禁されている人が2名(程士弘さん・程曦さん)いて、家族の訴えにも扉が閉ざされたままなのだ。

 中国の江沢民集団は1999年7月20日から法輪功を弾圧しているが、この深刻な人権侵害の一件について、国際的にもすでに普遍的な形で関心が持たれ、江沢民集団は激しい非難を浴びている。今からさかのぼること1999年11月には、米国国会で、中国江沢民政府に対し法輪功弾圧停止を要求する第218号衆参両院の共通決議案が通過しているのである。

 その時の資料によれば、この218号衆参両院の共通決議案の提案者はニュージャーシー州の衆議院議員、クリストファー H.スミス先生で、72名の議員による連署を得ている。その中には衆議院の少数党の指導者、ミズーリ州のリチャード ゲッパート先生や、参議院の多数党の指導者、トレント ロット先生などが含まれている。

 その後、カナダ、オーストラリア、欧州議会、そして国際人権組織も次から次へと声明を発表、決議をおこない、中国に法輪功迫害停止を呼びかけ、江沢民集団の国家テロリズムを厳しく非難している。

 2002年7月24日、米国国会はまれに見る420対0という票差で、衆議院第188号決議案を採択、中国(江沢民集団)に法輪功学習者への迫害を停止するよう求めている。第188号決議案はフロリダ州の国会議員や、国会外交委員会の国際運営と人権グループ委員会の主席であるイリアナ ロス-レーチネン女史が提議、相前後して100名以上の議員からの連署を得て、最終的には投票時、全員一致で通過となっている。

 2004年6月8日に台湾立法院で最初に発言した立法委員の林濁水先生は次のように述べられている。「人が何を信じるかといった自由はこの世では普遍的に与えられるべきもので、台湾の住民についても大陸で人権を保障されるべきなのです。この二重の理由が『だからこそ、この提案はこのように高い連署が達成できたのだ』という、各党派委員の共通認識となっているのです。立法院も政府を促し、できるだけ早く北京に対し、法輪功学習者を釈放し、迫害行為を中止するよう求めています」

 また、彼はこうも述べている。「迫害を受けている人々がこのニュースを聞くならば、いっそう励まされることでしょう。世界各地から彼らに対する声援が多くありますが、政府が公式に示す関心や、国会での決議といった方面では、台湾はすでに立ち後れている状態にあります。そのため台湾はその状態から脱しようとしていますが、このことは彼らに対する一つのとても大きな励ましとなるでしょう」

 台湾大学政治学部の明居正教授は、中華民国立法院の提案について国会はすでに気づき始めているとして声明を発表したが、これも台湾人民の声を代表するものであった。過去の経験を活かし、迫害事実を暴露することは迫害を停止することに役立つ。江沢民集団の罪状が公表されれば、彼らが継続的に悪事を働くことを阻止することになるのだ。林暁凱さんの訴訟事件は一つの明るい事例となっている。


 (中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2004/6/10/76751.html