日本明慧


一人の海外の中国人の困惑:私の旅券を剥奪して何を意味する?

 文/孫大坤

 【明慧ネット2004年7月17日】4年前に私の旅券は期限切れとなったので、手続きに従い期限切れの旅券をヒューストン領事館に郵送して延期を申請した。ところがこの後、旅券が行ったきり戻らなかったとは思いもよらなかった。

 最初、1ヶ月間待っても返答がなかったので、私は中国領事館に電話をかけて問合わせ始めた。その時、領事館の電話は外部につなぐ時間はとても短いため、いつもラインはとても忙しく、話し中だった。私は面倒くさがらずに一回また一回ダイヤルした。やっとつないでから、ビザセクションの係員は私にどんな用事があるかを聞いた。私は彼女に旅券の延期を申請して、1ヶ月立経ったがまだ返事がないことを伝えた。相手が私の名前を聞いて、それから私に少し待たせた。しばらくして、あちらは音が出て、明らかに情況が分かっても、はっきりと言いたくない態度で、旅券はもう少し待たなければならないと私に伝えた後、電話を切った。

 その後私はまた何度か電話で問合わせたが、毎回違う係員が対応に出たせいか、いつも返事の仕方は皆1回目と同じだった。私は私の旅券に何か問題が発生したことを感じたが、彼らは明確に教えてくれなかった。

 このように引き止められたまま、また数ヶ月経ってしまった。私は一体どういうことであるか尋ねる必要があると感じ、自ら運転してヒューストンに向かうことにしました。予定の日に私は休暇を取り、明け方にダラスから出発して、4時間あまり車を走らせてヒューストンの領事館に着きました。来意を説明した後、応接間まで案内されました。

 徐という名字の領事が出てきて私と面会しました。私が問いた後、ようやく私の旅券が引き止められた元々の理由は、私が法輪功を修煉したためであることを知った。私に本当の事を打ち明けた後で、徐領事の態度は「温和、善良」で私に思想面での工作をし始めた。彼は教えてくれたが、彼の両親も文化大革命の間に政府にすごく迫害されたが、彼らはその時子供として、しかたなく両親について異郷に引っ越した。しかし、彼は政府を恨むべきでないと感じていた。それから彼はまた法輪功に言及して、彼が法輪功は人民に対して有害で、1400人の死亡をもたらしたと言った。また法輪功学習者は海外での請願は、海外の中国機関の官吏に体面上とてもみっともなくさせたと語った。その間彼はまた江沢民と一面識があることに言及し、江沢民はとても温和で善良で学問があり上品であると感じたなど、云々。

 私はその時に彼の誠意をみて、とても誠意を以って彼の見方に対して、私のいくつかの考えを話した。まず、1400例の宣伝はただ政府が先に歪曲させ、その後世論のムードを高める中で捏造したうそに過ぎない。私の自らの体験と観察によると、法輪功の修煉者は皆平和で非常に理性的だった。しかしあの1400例にとって、もし政府が第三者による調査と事実の確認をすることを許すならば、容易にその真偽を検証することができる;法輪功学習者の海外での請願は中国政府と敵対するものではなく、政府ができるだけ早くこのように億万の平和な民衆と対立する事を推し進め、弾圧する方法が非常に誤っていることを認識させることを望む;海外の中国人に堪え難く感じさせる本当の原因は、その悪行を広く世に知らせる行為自体ではなく、この種の政府のでたらめな方法である。

 江沢民についてどういう人であるか、私個人はその時あまり知らなかったが、だから多く評論はしなかった。しかし数年後の今日、私はだんだん多く聞いたり、目にしたりするのは、中国の民衆と国際社会が彼の行為に対して、表した反感と嫌悪だった。国際付き合いの中での様々な醜態、その年、ひどく香港の記者をののしる時の横暴、荒々しい言動、更に国土を売り、生活が腐敗で、権術の闘争に専心し、人民の苦しみに関心を持たず、大いに個人崇拝をさせる等等。彼は結局どのような人であるか、今日まで人々はすでに皆よく分かった。

 そのとき私がこの領事に、私の理解した法輪功の真相をたくさん列挙しました。相手も政府の非難告発が弱々しく力がなく、足を止めることができないと感じました。それで彼は「更に多くの真相情況を電子メールで彼に送信することを望みます。」といって、その上私に彼の電話番号を残してくれました。私の旅券となると、彼は総領事に少し努力すると言い、それから先に私を帰らせた。

 しかしこちらの領事と面会してから、二度と彼と連絡することができなかった。彼も私の電子メールと電話の伝言に一回も返事をしなかった。私が更にビザセクションまで電話をかけると、ぶつかった情況はまた最初と同じだった。私の旅券はこのようにして4年間差し押さえられた。

 私個人にとって、幸いなことに旅券が差し押さえられた時、私のグリーンカードは会社側が私を手伝ってくれてもうすぐ申請できたところだった。だから現在まだ米国で合法的に居留することができる。比較して言うと、私の知っている何人かの同様に法輪功を修煉する友達は、彼らは旅券が差し押さえられたために、とても受動的で困難な立場に置かれた。

 4年来、私は合法的な拘留する身分があるが、しかし私は帰国して家族と友達を見舞うことができず、公務で出張することもできなくて、外国へ行って旅行することができない。

 仕事の上で、私が働いた会社は多国籍の企業なので、何度も仕事が必要なために、支配人は私にその他の国に出張させると考慮したが、しかし最終的にすべて私の旅券の問題で、彼らのこの考えは放棄させられた。私が毎回彼らにこのような理解しがたいことを説明する時、いつも彼らは同情でしようがなくて笑うだけだったが、彼らも中国政府に対して本当に方法がないようだった。

 家庭の方面では、旅券のことは私にとって家庭の矛盾を誘発する導火線になった。このニュースは伝わってくると、修煉しない私の家内、国内の両親と家内の両親は皆、急に一種の無形の圧力と恐れに震え上がされたようだ。

 多くの波風を経験したが、私の両親のその時の内心の心配と焦慮は、彼らが多く言わなくても、私も感じることができる。まして私は彼らの唯一の息子である。

 私が若い内にアメリカにきて、学業が成就して、またとても順調に仕事を探し当てることができたことに、私の父母はすこぶる喜んで安心した。その上彼らも私が法輪功を修煉したため、更にまじめになって責任感があり、努力して良好な生活様式を守って、体もとても健康になったことを目にして、ますます安心できるように感じた。しかし弾圧が突然始まって、引き続いて私の旅券は差し押さえられて、国にも帰れなくなった。確かに恐怖の独断政権のブラック・リストに載せられただろうと思われた。2人の老人にとって、どのように彼らに心配させないことができるのか?

 弾圧が始まったばかりの時、海外の政府、メディア、海外にいる華人を含んで、その時耳にすることができた唯一の声は大陸のメディアからの宣伝だった。だから私の身の周りの多くの華人の友達も皆多かれ少なかれ政府の宣伝を信用して、甚だしきに至っては法輪功に対して憎しみの心理状態を持った。このような情勢の下で、特に私の旅券が差し押さえられたことを知った後で、家内の態度もすぐ180度変化が現れた。もともと私が煉功することを支持することから、だんだん反対するようになって、もとの落ち着いていた安定的な家庭生活は度々矛盾が発生するようになった。

 このような内外で苦境に立つ環境、このような大きな環境と小さな環境が皆敵意にあふれた雰囲気の中で、私は元来政治運動を多く体験したことのない者にとって、突然その場に身を投じ、独断の政党に迫害された時直面した苦難を感じた。

 時が経ち状況が変わって、長い4年間経った。法輪功学習者の怠らない努力のもとで、法輪功学習者の善良と大忍はすでにますます多くの政府と人々に理解された。中国以外の国家、カナダ、米国など人権を尊重する国家はだんだん多く立ち上がって、この1億善良な人々に対する迫害を厳しく非難した。同じく中国人の祖先である台湾では、政府から民間まで皆法輪功に対して大きな支持を与えている。弾圧は台湾人にこのような心身の修煉方法があることを知らせた。続いて日増しに修煉者が増え、今すでに数十万人は法輪功を修煉している。教授、弁護士から年を取ったおばあさんまで、皆修煉の列に入った。

 私の家庭も波瀾を何度も経た後で、またもとの調和のとれる状態まで回復した。

 しかし国内の弾圧はまだ継続している……私の旅券はまだ返されていない。私はまだ私を生み育てる土地に帰ることができず、私の家族と多くの私を待ち望んでいる親友を見舞いにいくことができない。

 政府が私の旅券を与えない事について、私はずっと困惑するところがある。まず私の旅券を握りつぶして、政府にとって、どんな意味があるのか?どんな目的を達成するためなのか?私の公民の権利を剥奪するのか?私は一人の人間としてこの世界にいて、まさか生存権さえないのか?一人の中国の公民として、たとえ私が何かの過ちがあるとしても、このような企みで、私を苦しい立場に置く方法で、対応する必要があるのか?国内の身内は病気にかかったら、私が帰って見舞いに行く必要のある時どうしたらいいのか?

 中国政府が今の中国は1つの法制の国家で、「人権の最もよい時期」だと吹聴している。しかし私の身で発生した事からいうと、どのように「法制」と「人権を尊重する」影を見ることができるのか?何度も私は電話の中で領事館の係員に彼らが私の旅券を握りつぶす書面での根拠を提示することができるかどうかを聞いた時、彼らは往々にして皆言葉を濁して、おじ気づいて逃げ隠れることを覚えた。実は彼らも「理に合わない」のを感じていることは私が体得することができる。彼らが自らの政府のこのような方法は実はとても邪悪で、とても人道的ではなく、同時に全く「法制」を重んじないと思っているかもしれない。

 しばらくの静寂の後、最近私は突然意識した。私はここで旅券を戻す努力を放棄してはいけない。世の中に道義公正という言葉がある以上、私は一人の人間として、一人の中国の公民として最も基本的な権益を獲得するための努力を放棄するべきではない。と。


 (中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2004/7/17/79584.html