日本明慧


より有効に西洋人に真相を伝える

 文/アメリカ法輪功学習者

 【明慧ネット2004年8月21日】最近ニューヨークの人に真相を伝える全面的な展開を行なう中で、重要な人物(VIP)(注)と政府官員に真相を伝えるのを同時進行させているが、私たちが西洋人に真相を伝える時のやり方についての検討が必要となりそうだ。つまり、大半の西洋人が中国人との背景が

 全く異なっており、真相を伝えるときにいろんな問題が生じてくる。その中で、誤解を生じさせる場合もある。それに、これらの誤解は得てして中国人の持つ誤解とは異なっている場合が多い。

 本文はいかに正確に西洋人に真相を伝えるべきかを説明しているのではない。ただひとつの考え方を提起し、いかにしてよりよく西洋人に真相を伝えるべきかの議論を期待する。以下に書かれたのは私が、西洋人に真相を伝えるときによくであう問題であり、それからいかに彼らにこれらの考えを答えるべきかを述べている。もしその他の人が異なった問題にであったときに、あるいはより良い方法でこれらの問題に答えることができたら、明慧ネットで発表し同修たちと分かち合うことを提案する。

 *法輪功とはなんぞや?

 西洋人に真相を伝えるときに、特に彼らが大法を始めて耳にしたとき、まず問いただす問題として「法輪功とはなんぞや?」でしょう。中国人ならば、多くの人が気功、座禅、修煉などについて基本的な認識をもっている。気功および座禅は現代の西洋社会ではそうよく見られるものではない。そのために多くの人がそれについてよく知らない。さらには、一部の人は座禅および気功について全く知らないのである。

 以前、私が真相を伝えていたときに、私はこの点をいつも見落としがちでいた。私はみんなが自分と同じように、少なくとも気功および座禅の基本知識をもっていると考えていた。よくある例として、私が他の人に真相を伝えても、その後、彼らと出会ったときに、「法輪功とはなんなのかをもう一度教えていただけますか?」とよく聞かれた。確かに彼らは迫害を知った、しかしあまり深い印象を残していないようだ。つまり、彼らはなにが迫害されているのかをよく分っていないからだ。それでむなしく感じた。

 私はまたアイスランド政府関係者と学習者の会話を覚えている。彼は数時間の会談を終

 えてからも、官員たちは依然として話題を元に戻して「もう一度、私たちに教えてください。法輪功とは一体なんなのですか?」と。これは非常に驚くことであった。たくさんの学習者たちがアイスランド人に真相を伝えているのに、確かに官員たちは私たちのはなしから迫害を知ったが、彼は依然として法輪功そのものを知らない。故に私たちが全体として真相を伝えるときにあまり力を持たなかった。

 私たちはこの問題を答えるのに必要な基本的な方式を知っている。しかし私はある重要な点に気づいた。それはできるだけあなたと話をする人を観察し、彼の状態を探り、それから彼らの理解しやすい方法を探し出すこと。アジア文化の背景を持っている人であれば、すぐに彼らにこの基本的な概念を持たせることができる。その他の人に対しては、私たちは関係のあるものも提起して彼らに基本的な概念を持たせることができる。例えば対極、ヨガなど。なぜこれらの功法を修煉するのかを知りたいと思っている人もある。中には功法を武術と混同している人もいた。だから私たちが法輪功の健康的で、疾病を癒す効果を言い出すと、人々はいろんな誤解に基づいた問題を提起するのである。私たちがそれらをはっきりさせることが非常に重要なのである。これで人々は法輪功とは何かを知ることで、更に真相を理解するための重要な基礎となる。

 *法輪功はなぜ迫害されるのか?

 明慧ネットにはたくさんの迫害事案の詳細資料がある。私たちが西洋人にこれらを紹介するときに、彼らはすぐに迫害の邪悪な本質を理解することができる。そして迫害が間違っていることを知る。私たちが人々にこれを認識させたのは非常に良い。しかし人々に迫害の情況を伝えるときに、私は最もよく聞く問題とは「なぜ法輪功は迫害されるのか?」という問題であった。中国人に真相を伝えるときにはこの問題とは出会わないのかもしれないが、しかし西洋人にとって、通常、彼らは政府が自国民をこのように対処するのを信じられないのである。もしこの問題に満足できる回答を得られないのであれば、この人は大法に対して悪い印象はもたないかもしれないが、しかし、非常に深刻な事に、はっきりとした理解をももたないでしょう。もし思想の中でこの問題を解決することができなければ、旧勢力に隙を乗じられて、彼らにこの問題において困惑させ、誤解を招くことになる。

 異なった角度からこの問題を伝えるべきだと思う。例えば、私たちは社会主義の中国が歴史の中で行なったたくさんの運動について触れ、運動の中で某団体が国家の公的な敵と看做され、当時の社会問題の起因だとされたときに、国営のメディアはでっち上げ、民衆を騙し、彼らにこの団体が有害だと思わせる。それからこの団体を鎮圧されることに民衆は支持するようになる。つまり、彼らがこの団体が国家に危害をもたらし、社会を妨害するのだと考えているからである。そこで思うままにやりたい放題の指導者たちはこれらの運動を通して彼らの権力を固め、政敵を除外した。しかし打撃を受け、損失したのはみな権力のない民衆たちであった。

 私たちはまた、このように指摘することができる。西洋社会では、官員は民主的な選挙に依って選ばれるが、中国では全く違う。中国では、多くの官員は任命されるものであった。そして彼らが任命を得られるのは、当時の政治的な運動の中でいかに行動したかによるものであった。私たちは1989年の天安門大虐殺を例とすることができる(たくさんの西洋人がテレビでみたからまだこの事件を覚えている)。国営のメディアが事実を歪曲し、武器のない学生たちが軍人を攻撃する悪人だとでっち上げられたのである。しかし、西洋のテレビでみた情況は中国のメディアで宣伝されるのとちょうど逆となっている—すなわち中国の軍人たちが無辜な学生たちを虐殺している。その運動の中で異なった観点をもつ官員が鎮圧された(例えば趙紫陽さん)。当時の上海市の市長をしていた江沢民が徹底的な支持の姿勢を示した結果、重要な政治的資本を獲得して、最終的には共産党の総書記に任命された。 別の角度から見ると、私たちは中国共産党がいかにして数十年の中で中国の伝統文化を排除しょうとしたのかを見ることができる。(私たちは人々に共産主義は中国に由来しないことを提起することができる)。60年代および70年代の文化大革命では明確に中国伝統的な文化を排除しょうとした。法輪功は「真、善、忍」を伝授し、中国伝統文化の真髄はみなこの三文字に由来する。中国では、数千年にわたっていろんな座禅の修煉方法があった。昔は、すべての人が何かを成す前に座禅をしていた。中国の歴史を辿ってみても、ある原理も元で個人の修煉を通して自分を向上させることはまれではなかった。このように、法輪功の中から中国伝統文化の真髄を探し出すことができる。

 上で述べたように西洋人にはまず共産党の統治下にある中国の過去50年の歴史を紹介する。もし過去および現代社会および政府についての理解がなければ、西洋人は法輪功のような団体がなぜ迫害されるのかを理解し難いであろう。つまり、民主主義の国では、この種のことは起こりえないからである。

 *彼らは法律に違反していないか?

 一部のメディアは学習者が天安門広場で請願することや、中国のテレビで真相事実の放送などの出来事を報道した。これらの文章を読んだ西洋人は、普通は彼らが法律に違反したから監獄に監禁されたのだと考える。しかし大事な問題は、彼らは中国政府が現任指導者の意図で法律を制定した事を知らない。これらの法律は憲法にのっとったものではなく、また民衆の意見をも代表しない。なぜなら官員は選挙によって選ばれたのではないからだ。結論からいうと、これらの法律を制定するのは人民を抑制するためである。彼らに基本的な言論の自由を与えないためにである(言論の自由は中国憲法の保護を受けている)。

 私たちは中国以外での類似事件について言及することができる。例えばキング牧師、ローザ・パークスそしてガンディーの監禁がそうであった。彼らはみな「法律に違反した」ことがある。そのために逮捕された。しかし今では彼らの違反した所謂法律条文事態は憲法違反であり、そして人民の基本的な人権への蹂躙であった。この点からみても、これらの人の行為は非常に正義で、高尚であった。彼らは今では私たちの歴史書の中でヒーローとして挙げられている。中国で請願し、そして人民に迫害真相を告げる法輪功学習者たちはなおさらそうではなかろうか。

 *法輪功は宗教ですか?

 私たちは当然のこととして法輪功は宗教ではないと言える。そして私たちは法輪功がなぜ宗教ではないのかの原因を列挙することができる。確かに私たちは法輪功が宗教ではない事を説明することができる。しかしこの問題に答えるときに、私たちはいつも無意識のうちにもう一つの問題を作り上げる「もし宗教ではなければ、ならなんでしょうか?」。「身体を健康にし、病気を癒す座禅、修煉」という答えに不満を感じる人に対して、私たちは修煉の基本概念を説明することができる。ただ過度に法輪功は宗教ではないのをひたすら強調すべきではない。しかしそれでも時に、私たちは大変な努力をして法輪功が宗教ではないのを説明するが、私たちが極端を走っている、何かを隠しているとさえ感じている人もいる。それに、宗教だからといって必ずしも悪いこととは限らない。今日の中国では、宗教は全く科学的ではない、愚昧だと看做されている。もし私たちが自分たちの聴衆を理解することができれば、そして彼らの宗教観に対する感覚を知ることができれば、私たちはより簡単にこの問題に答えることができるでしょう。

 *中国人を困惑させる問題は必ずしも西洋人を困惑させるとは限らない(その逆もしかり)

 たくさんの中国人から見れば、中国人を困惑させ、そして法輪功に対して恨みを作らせた主要な原因の一つとして天安門事件が挙げられる。私たちが中国人にこの事実をはっきりさせるためにたくさんの努力をした。この真相を伝えることで確かにたくさんの中国人の法輪功への悪い印象を打ち破った。しかし多くの西洋人にとって、この事件さえも聞いたことがなかった。聞いたことのある人も深くは考えていないようだ。たとえ彼らは、それが事実だと信じても、一部の人は悪いことではないとさえ考えている。それはヴェトナムの和尚が焼身自殺を通してヴェトナム戦争を抗議するようなものと同じ性質だと考えている。もちろん、人々には誤解がある以上、たとえこの誤解がさほど酷いものじゃなくとも、私たちはそれを是正すべきである。しかし、全体的にいうと、これは私たちが全力をかたむけるところでもないようだ。つまり、多くの人はそれが江沢民政権の演じたものだと知っているからだ。しかし重要人物(VIP)および政府官員、そして中国に付いて迫害を繰り返す人に対して、私たちは必ずこの点をはっきりとさせなくてはならない。

 *過激な行為は避ける

 ある話題に対して過度の興奮、あるいは人々に何かを強制的に吹き込まれると感じさせることを、私たちは真相を伝えるときには必ず注意しなければならない。西洋社会では、人々は表面の形式を非常に重視している。あなたの言っていることが全部良いことで、正しいことであっても、もし、あまりにも激しく、過度にやりすぎると、彼らは質問することができなくなる。あるいは口臭などの良くない臭い、変な衣装(時に中国人の着る服を西洋人が変だと感じる。西洋人の服装を研究することで彼らの服装に関する観念に符合することができる)、あるいは他人の好まないパフォーマンスをしたら、みな真相を伝えることを妨害するかもしれない。ふつうは、西洋人はその人がなにを言って、なにをしたかよりも、他人の彼らに与えた印象を最も重視する。

 以上に述べたのは私の西洋人に真相を伝える点に関する感想である。西洋の同修に、これらの;いかに西洋人に真相を深めさせるために;を参考として提示してもらいたい。人々に法輪功および迫害事実を知らせるためである。中国の同修には、これらの事例を通してよりよく西洋人を理解するための手助けとなることを期待する。彼らがなぜ理解しないのか、そしてこれらの問題に答える基本的な方法として知っていてほしい。

 本文はただ真相を伝える際の感想である。正しくないところは指摘をお願いします。

 注:VIP: Very Important Person 非常に重要人物

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2004/8/21/82294.html