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薄煕来はチリで告訴された〜チリの情報誌より(写真)

 【明慧ネット2004年12月2日】(明慧記者周杉が翻訳編集報道)中国商務部長である薄煕来(はく・きらい)は、チリで行われたアジア太平洋経済協力会議(APEC)に参加した際、多くの罪状により、深刻なる人権侵害罪と告訴された。薄煕来は、大連市長、遼寧省長を歴任した際、法輪功への迫害を直接指揮した。これらの地区における法輪功学習者に対する迫害の手段は極めて残忍かつ非人間的である。薄煕来は、最も主導的立場にある責任者の1人である。

 チリの情報誌である《緯度33度》は、11月15日以下の様な報道をした。11月14日〜21日の間、中国商務部長である薄煕来氏は、アジア太平洋経済と貿易協力機構(APEC)会議に出席した。「商務部長」という権威ある職名の裏に、迫害と酷刑に関与した経歴が隠されていた。薄煕来氏はピノチェット(チリの独裁者)の前例を繰り返すのであろうか。彼をサンチアゴで合法的に拘束することができるのであろうか…

 過去5年間、薄煕来氏は法輪功に対する迫害に直接関与した。法輪功は、一種の精神的修煉法であり、「真・善・忍」という理を明瞭に述べ、煉功の動作もあり、学習者が修煉を通して、心身とも昇華することができるものである。

 「アムネスティーインターナショナル」の報道によると、1999年江沢民権が法輪功を弾圧して以来、800名以上の学習者が残虐な拷問により死亡し、数万人は正当な裁判もなく拘禁され、強制的に労働教養所あるいは精神病院へと収容され、500名以上の学習者が18年もの禁固を言い渡された。

*薄煕来氏は一連の告訴に直面している

 法輪大法修煉者は次のように指摘した。1999年〜2000年の間、薄煕来が大連市長を務めた際、大連市では少なくとも15人の学習者が迫害により死亡し、迫害が最も深刻な地区の1つとなった。2000年〜2004年の間、薄煕来は遼寧省長を務めた。2003年12月までに、90名の遼寧省学習者が迫害により死亡したことが判明した。全国各省における学習者の死亡者数をみると、遼寧省は第4位であった。「ヒューマンライツウォッチ」によると、迫害が始まって6ヶ月後、全国で監禁された法輪功学習者のうち、遼寧省の学習者が13%を占めていたという。

 前国家主席江沢民氏を含め、多くの中国官僚及び元官僚らは、海外における告訴に直面し、集団虐殺罪、酷刑罪、反人類罪と指摘された。薄煕来氏は、これらの官僚の首位に位置している。なぜ彼らは告訴されたのであろうか?人権に関する国際法に背き、しかも、1988年中国が署名した《酷刑に反対する国連公約》にも背いたからである。

 去年の8月、薄煕来氏がロシアを訪問した際、法輪大法への迫害に関与したことで告訴されたが、これは薄煕来氏には予想もつかないことであった。しかし、ロシアにおける告訴だけでは終わらなかった。今年3月には、抗議行動を怖れ、ドイツ行きの日程を取り止めた。また、6月に、ポーランドを訪問した際、反人類罪として告訴された。更に、イギリスで告訴され、原告側からは、「好ましからざる人物」と公言された。

 今年の4月、米国で4名の中国人が告訴をした。弁護士の訴状には「彼らは薄煕来が遼寧省長を務めていた時期の遼寧省住民であり、その迫害により、虐待を被り、不遇と苦痛に耐えてきたのである」と記されていた。今年の10月、米国会は304号決議を可決し、中国領事館員による国内の法輪功修煉者あるいは、法輪功を支持する一般市民への迫害状況を調査すると共に、中国内の不法に収容された人々を釈放し、法輪功への弾圧を中止するよう求めた。

*法輪功学習者には労働教養を強いる

 国際人権組織は、法輪功学習者に対する迫害の追跡調査を行っている。2002年、「アムネスティーインターナショナル」は、「中国において、法輪功学習者に対する裁判は、ほとんど外部に知れせることなく、秘密裏に行っている。これらの裁判において、起訴された行為が、国際的な基準において、犯罪行為と見なせるような証拠は何も無い」と指摘した。

 一方、「ヒューマンライツウォッチ」は、今年、現在拘禁された法輪功学習者のうち、合法的手段により逮捕された人は、だれもいないと報道した。「ヒューマンライツウォッチ」は、約1万人の学習者が、重い刑罰、労働教養を言い渡されたと指摘した。そして、学習者が労働教養所に収容された際に受けた、各種の酷刑を暴露した。それらの酷刑は、残虐な殴打、電気棒による電気ショック、強制的食物の注入、神経系薬物の投与などである。

覃永潔さんが受けた焼けた鉄棒による火傷の痕

 すでに典型的な告訴例となった酷刑もある。広東省法輪功学習者である覃永潔さんは、両足に10数ヶ所もの酷い火傷を受けた。覃永潔さんはやむなく米国へ逃亡し、ヒューストンで治療を受けた。皮膚を移植するなどをして、何とか火傷による深い穴状の傷を隠すことができた。一連の治療が終わった2ヶ月後になっても、その傷跡は見る人を震撼させた。

 現在、中国は紛れもない大国の一つである。世界貿易銀行によると、1986年以来、中国の平均経済成長率は年9%にも上る。これが正に一連の告訴事件が直面した、最大の困難の一つである。13億もの人口を持つ巨大なマーケットとビジネスをする機会が、その国家で発生している迫害を無視させたということは、たぶんにあり得ることである。

*学習者の人数は数千万人以上に達した

 法輪大法が1992年に伝えられた当初、中国政府は支持を示した。法輪大法が国の医療費削減に寄与したと称賛したこともある。しかし、1998年行った一つの調査結果により、既に7千万人が法輪功を修煉していることが明らかになった。これにより全ての状況が一変した。法輪功学習者数が、中国共産党員数を上回ったため、当時の国家主席である江沢民氏は、権力者としての自分が劣っていると感じ、法輪功に対する弾圧を開始したと、法輪功側は感じていた。「ヒューマンライツウォッチ」もこの見方を肯定している。

 1996年、既に中国当局は、法輪功の関連書籍を取り締まったことがある。1997年、警察当局は、法輪功学習者をかき乱し始めた。1999年、天津市にて、武装警官が白昼、数百人もの学習者を襲撃し、内45人の学習者を逮捕するということが起きていた。今日、中国政府はインターネットのウェブサイトを封鎖した。

*法輪大法とは何ですか

 法輪大法は、法輪功とも言われ、1つの修煉である。学習者らは5セットの功法を行うことにより、身体の健康を改善していく。その修煉の内包としては、宇宙の特性とされる「真・善・忍」を学び、思想と精神を昇華させることにある。

 漢方医学と同様、法輪大法も古い歴史のある功法の一つである。1992年、法輪功の創始者である李洪志氏により、中国各地において講習会の形で一般に伝わり始めた。当時、これらの講習会は、中国政府により組織されるものであった。

 1992年から1999年まで、法輪功学習者の数は日増しに増加し、現在世界60ヶ国において、7千万〜1億人の学習者がいるとされている。

 法輪功は、政治に対し全く関与しないと表明している。また、法輪功を学ぶことは、全て無料で参加することができ、功を教えることも、学習者がボランティアで行い、いかなる費用をも徴収しないとしている。現在、チリにおいては、人々はまだ十分な知識がなく、法輪功を太極拳あるいはヨガと混同しやすい。

5セットの功法により心身の健康を改善していく

 今年の夏、法輪功学習者であるピア・マリア・サンダスさんは、法輪大法の真相を紹介した。5つのメディアが法輪大法を取材し報道した。しかし、これらの報道は、精神的な修煉であることしか述べず、中国当局による人権侵害の問題には言及していなかった。サンダスさんは、「中国という経済大国の怒りを買いたくないため、メディアは迫害に触れたくないということに気がつきました。経済的権益は、多くの人にとって、人の生命よりも重要なものだと見なされているのです。これは本当に悲しいことだと思います」と語った。


(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2004/12/2/90542.html