日本明慧


父親と法を勉強した体験と会得したこと

 【明慧ネット2005年8月3日】今年1月、父親が肺癌のために手術をしなければならないと、母親から電話がありました。心配で落ち着かなくなり、早く国の父親の傍にいてあげ、法輪功を勧めたいと思いました。しかし、周りは私が帰ることに反対しており、帰るとひどい目にあうとか、法の進展について行けなくなるとか、先生の法輪功学習者は帰国しないようにとの勧告のことなど、いろいろな声が出てきました。これらは私のことを心配していると分かっていましたが、なかなか耳に入りませんでした。一途に父親に法輪功のことを知らせたいということしか考えられず、別に法輪功を利用して父親の病気を治すのではなく、堂々と帰国しても、問題が起きるはずはありません。しかも他の人にも法輪功の素晴らしさと法輪功が迫害されている真実を伝えられることができ、自分の父親にはことさらなので、いっそう苛立って帰国する準備を黙々と進めていました。

 しかし、ある古い学習者の「あなたはここでもよく修煉し、正しく行うことができれば、自然にお父さんの力になれますよ」という話のおかげで、自分が国にいるだけで父親が法を得られるという、これは自分の常人の観念でもって大法をはかっているという執着に気づき、本当に周りの環境を変えるのは自分の心次第だと自覚しました。そして、学習者たちの声を聞き入れない原因は、やはり一方的に父親に法を得させようという執着に惑わされたためでした。それは、時々自分の伝えた真相がなぜ認められないのかというと、一方的な自分に、他人の執着が見えなかったからです。

 執着の問題を正してから、本来の帰国の願望は薄くなりました。それから、父親に「法輪大法好(ファルンダーファハアウ)」を常に念じるように教えました。一方、科学を妄信している母親は、父親の身体を管理するには病院は都合がよく、病院での化学療法と放射線治療などを要望し堅く信じていました。こうして、5月に診断の結果が出ましたが、それによると、父親の罹った癌は特に悪性で、全身転移の危険性の高い特徴を持っているというものでした。重圧のあまりに、急いで叔母さんに協力を求め、毎日朝晩、電話を通して父親と一緒に法を勉強し始めました。といっても、一緒に法を勉強して2日目、父親はまだタバコを吸い続けていることを発見しました。なぜこんなに自分の命を大事にしないのかと悔しく思いましたが、父親はまだ法に対する認識が浅いし、50年間に及ぶヘビースモーカーの経歴があり、それは父親にとっての最大の執着でもあるからです。自分自身のことを見ても、何年も修煉を続けているのに、まだ多くの執着があるのではないかと反省させられました。そこで、もう一度気をとり直して、余計なことを考えず、追究せず、以前のままで父親と法の勉強を続けました。突然、あの日泣き出した父親は、私たちの法を読む声を聞いて、まるで自分の命を救ってくれているかのように聞こえたと言いました。

 普段、父親は無口で、感動したり興奮したりしない性格だと幼い頃から思っていましたが、あの時の父親は、きっと大法の威力に生命の本源まで揺り動かされたに違いありません。その後、父親は法を勉強することを厳粛に受け止めるようになりました。

 4日目、新しい検査結果により、父親の癌細胞は既に全身へ広がり、骨髄に転移していたため、余命は後数日しかないと宣告されました。これは、まさに私に対するもう一つの試練だと思いました。それ以来、法を勉強する時、しばしば父親が亡くなった悲惨な場面が思い浮かんだりします。そのよくない観念と戦って、正念を固めながら常人の観念に抵抗し、法の勉強を多くすればするほど、父親はたくさんの恩恵を得られ、地獄に行くこともなく、福もたくさん積むことができ、それに医学もたかが幻像であり、私たちを惑わすためだけのものだと受け止めました。

 自分の正念を固めたことに伴って、母親の念も正されて落ち着くようになりました。それは、修煉者は常人に影響を及ぼすという証明だと思います。一方、かつての化学療法なども中止されて、病院は父親を見放したかのように見えましたが、実は修煉の立場から考えると、父親の修煉において障碍を一つ減らされたのではないかと認識しました。こうして、父親がいろいろな困難や苦痛と戦っている中で、食欲がなくなったり、高熱が出たりするなどの試練を経て、ますます大法に対する信仰が固くなり、《転法輪》を読み通すことができました。ある日、父親は「師父はこの上なく偉大です!」と感激しながら言ったのです。

 父親のこの心からの一言に安心しました。この一言は、自分の病気のためではなく、師父と大法の偉大さをしみじみ感じとれたからこその言葉です。良くも悪くも一念にかかわるため、この一念はすなわち父親の修煉の始まりの要素に違いありません。
現在まで、既に《転法輪》を4回、《精進要旨》を1回、《転法輪法解》を1回、読みました。また、学習者たちからの助けで電話の費用が安くなりました。さらにある医師に母親に真相を伝えてもらったところ、母親も一緒に法を勉強するようになりました。そして、ほかの学習者たちと修煉体験を交流し、私と父親の法に対する理解もより深まりました。ある日、叔母さんが座禅をしていたところ、父親が30歳くらいの姿で現れて、白いワイシャツ、黄色のズボンで、顔色がよく、一冊の本を持ち、嬉しそうに走っている光景を見たと話しました。父親を救い済度しているのはすべて法輪大法(ファルンダーファ)であり、私たちはその脇役にすぎないのです。今の状況がよくなっても心が動じてはならないし、さらに人間の感情でもって考えてはなりません。

 一緒に法を勉強する中で、私も多くのものを得ることができました。自己学習で法を勉強するより、皆で勉強したほうがより集中でき、たまには父親の角度から法を理解するという、新たな認識も得ました。長い間、真相を伝えている中で、いつも夜遅くなって寝るため、朝の早起きとは縁がありませんでした。一日に4回の正念を発することも守っていませんでした。特に煉功というと、いつも1、2ヶ月に一回くらいの割合でやっていました。今や、父親と法を勉強しているおかげで、毎日朝、晩2回の法を勉強する時間を確保できており、夜遅く寝て朝遅く起きるという習慣は、無分別な仕事のやり方にすぎないと分かりました。遅くなって寝、同じく遅くなって起きるから、睡眠の時間が必ずしも少なくなったとは言えません。今や、1日4回の正念を発する時間に沿って、自分の生活を段取りしており、朝、定刻に起きて正念を発し、煉功をするといった習慣になっています。特に朝は多くの大法の仕事をやり遂げられるし、それに頭もはっきりとしていて以前と比べてますます元気になりました。



(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2005/8/3/107555.html