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ニューサウスウェールズ州高裁公聴会、江沢民への訴訟案を審理(写真)

 文/オーストラリア・シドニー法輪功学習者

 【明慧ネット2006年3月8日】華人画家で法輪功学習者の章翠英氏は、2006年3月7日午前、ニューサウスウェールズ州高等裁判所の前で記者会見を開き、法輪功への迫害を起こした張本人、前中国共産党総書記・江沢民及び「6.10オフィス」を告発するという最新の動きをマスコミに伝えた。フリージャーナリスト・リチャード・サポー氏は記者会見で、彼が情報自由の条例によって外務省から入手した文書をマスコミに公表した。これらの文書によって、オーストラリア外務省は、中共のコントロールの下で職責を果たさなかったこと、そして原則を守らず意図的に訴訟案を引き延ばしていることが分かった。また、これらの資料は、元の中国領事館の担当官であった陳用林の暴いた内幕、即ちオーストラリア外務省は中共の圧力の下で、密かに訴訟案に関して中共を助け、邪悪の手先になって悪事を働いていることを裏付けた。

章翠英氏は記者会見で発言する
フリージャーナリスト、リチャード・サポー氏は記者会見で外務省の文書を暴く

 この訴訟案の発展はオーストラリアの主要なマスコミの注目を集めた。シドニー・モーニング・ヘラルド、オーストラリアAP通信社、そしてABC放送局の記者は、法廷の審理を傍聴するために、早朝法廷に駆けつけた。公聴会の後、章翠英氏と他の法輪功学習者は、法廷の外で記者会見を開き、記者の質問に答え、2SM、SBS,2SERなどのラジオ放送局、オーストラリアAP通信社、新唐人テレビ局、大紀元時報などの中国語と英語のメディアの取材に応じた。

法輪功学習者は法廷の外で警官に真相を伝える

 章翠英氏は2004年9月15日、前中共のリーダーであった江沢民及び「6.10オフィス」への訴状をニューサウスウェールズ州高等裁判所に申し立てた。章氏は法輪功を修煉したために、中国で8カ月間監禁された。彼女は刑務所で拷問と虐待をされ、その後にオーストラリア政府の全力の救援によって、2000年に解放された。

 ニューサウスウェールズ州高等裁判所は、章氏の訴訟案を受理して、相次いで2人の被告人に3回にわたって召喚状を送り、訴訟に関連する公聴会を2回開いた。しかし、2人の被告人は、裁判所の要求通りに法廷に出なかった。被告人・江沢民は2回にわたって召喚状を拒否し、一度も応じなかった。「6.10オフィス」は召喚状を受け取ったが、法廷に出なかった。

 ニューサウスウェールズ州高等裁判所は2005年8月,中国最高裁判所へ訴状を送り、この訴状を被告人に転送することを求めるよう、オーストラリア外務省に要請したが、オーストラリア外務省はこの要請に応じなかったので、この訴状はいまだに、外務省に留められたまま、ぐずぐずして送らなかった。伝えられるところによれば、この要請に応じなかった最大の理由は、中共がオーストラリア外務省を脅したり利益で誘ったりしたという。

 元中国駐シドニー領事館の政治関連事務領事(一等書記官)の陳用林氏によって、次のことが証明された。裁判所がこの案件を受理した後、中共の政府関係者は、オーストラリア外務省に圧力をかけ、この案件を進めないよう求めた。中共側の要請に対して、オーストラリア外務省は、民間の法律問題への関与には具合が悪い、との意思を表明したが、フリージャーナリスト・リチャード・サポー氏が暴露した、オーストラリア外務省が2004年10月25日に北京宛のテレックス文書(CE2027H)には、次のようなメッセージを送っている。「(オーストラリア)政府は、この案件は二国間関係の障害にならないように法律の(許す)範囲内で全力を尽くす」。陳用林氏は次のような事実を指摘した「(オーストラリア)外務省は、(中共の駐オーストラリア大使館と)密接に意見交換をした後、この案件を進ませぬよう如何なる法律相談にも応じた」。

 オーストラリア外務省のこの行為に対して、章氏は「オーストラリア外務省は、この訴訟案を引き延ばして、初めはあるが終わりがないように、この案件を棚上げにするつもりだ」と指摘した。章氏は先日、オーストラリア外務省のこの文書を高等裁判所に提出した。この文書を受けた後、高等裁判所は即時に、さらに3月7日に一回の公聴会を開くことを決めた。公聴会で原告人・章氏の代理弁護人は、裁判所の令状を発令するよう、そしてこの令状を発令する日から、召喚状の6カ月の有効期限を延ばし、司法省と外務省はこの令状を発令する日からの一カ月の間、外交ルートによってこの召喚状が中国に届くように、裁判所に要請した。公聴会が終わった後、高等裁判所は、さらに訴訟関係者の陳述を聞き、関係者の提供する文書を受理するために、3月30日午前、再度この訴訟案に関する公聴会を開く予定である。

 公聴会及び記者会見が開かれていたとき、数十人の法輪功学習者が、特にこの訴訟への声援に来た。彼らは高等裁判所の前で横断幕を掲げ、真相の万里の長城を作っていた。通行人及び高等裁判所の近くに働いている人たちは、横断幕に暴かれた拷問及び中共の法輪功学習者への残酷な迫害事実に引きつけられて、皆足を止めてじっと見て、真相を知るために、資料を受け取った。


(中国語:http://minghui.org/mh/articles/2006/3/8/122378.html