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台湾当局高官 中共による臓器狩り事件に注目(写真)

 【明慧ネット2006年10月13】中国での臓器狩りを調査するカナダ独立調査団のメンバーであるデービッド・キルガー氏=カナダ外務省元高官=は10日、台湾を訪れ、台湾人による大陸での臓器移植案件の調査を予定している。11日、高雄市と台北市で記者会見を行い、最近の数ヶ月にわたる各地での調査報告をメディアに公開し、中共による臓器狩り事件への告発において、確かな事実であることを改めて強調した。 

 台湾立法院の王金平台院長はキルガー氏と会談を行った。会談中、キルガー氏は去る9月26、日台湾立法院により行政院が中共に対する臓器移植に関する予算案を採択したことに感謝の意を表し、国際人権弁護士デービッド・マタス氏と共同で提出した独立調査報告書を院長に贈り、本件の今後の進展とさらなる調査への関心を求めた。12日、キルガー氏は台湾法務省政務次官・李進勇氏と会談し、中国の臓器移植についての調査内容を伝えると共に、台湾の民衆に、供給源不明の臓器移植を受ける際のリスクと法律問題を正確に認識させるよう呼びかけた。 

 
キルガー氏は台湾法務省政務次官・李進勇氏(右)と会談(12日)

キルガー氏は、調査報告書の7月6日公開以来、15カ国を訪問しており、今回の事件は国際社会において大きな反響をよんでいる。キルガー氏は台湾とカナダと協力し、中共による生体臓器狩り及び不法な売買を拒否するよう適切な措置を採るべきであると呼びかけた。また、台湾当局は積極的な宣伝や旅行警告などを通じて、中国で臓器移植を受ける台湾人に、倫理上の問題や、法律責任などを伝えるよう提議した。

 李進勇政務次官は、台湾当局は本調査報告書を非常に重視していると表明し、国際社会の一員として、絶対に臓器狩りを容認せず、非難していく考えを示し、政府と民間は共に積極的に本件に関与し始めていると明らかにした。そして、政府側は最近、立法院で関連の予算編成案を可決し、民間では、メディアや法輪功の宣伝を通して、人々に真相を伝えていく予定だと発言した。このほか、近い将来、さらに具体的な法律の制定に着手し、更なる多くの情報を収集し、行政と立法部門の共同認識と協力を深めていくと説明し、中国で臓器移植を受ける台湾人について、これまでに健康保険で帰国後の巨額な治療費用を賄っている制度を改正する考えがあると示した。李進勇政務次官は、人権は人類が有する普遍の価値であり、台湾が中国国内での違法な臓器移植の需要国になることを政府は望んでおらず、共犯になることはあり得ないと述べた。

 台湾法務部検察司司長の蔡清祥氏は、台湾においては、臓器移植に関して健全な法律体系を持っており、細則も厳しく規定しているとし、臓器移植の場合は、臓器を提供する本人による同意書のほか、2名以上の親族による同意署名も必要であることを示した。臓器移植は5等親以内の親族からのみ許可されている。更に重要なのは、臓器売買は禁止されていることである。これは国際社会の流れにも一致していると話している。

 キルガー氏は来台前、マタス氏と共に或いは単独ですでに15カ国を巡歴し、各国政府に対して、中共による悪行を止めさせるよう呼びかけてきた。キルガー氏は今回、中共はこれらの悪行を止めなければ、各国政府は2008年の北京オリンピックの開催を拒否すべきである、と改めて強調した。

(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2006/10/13/140094.html