日本明慧
■印刷版   

中共外相のカナダ訪問:法輪功修煉者は10年にわたる迫害の停止を呼びかける(写真)

(明慧日本)中共の外相・楊潔チは6月21日にカナタ゛を訪問したが、両国との関係及び中国の人権問題が再びカナダ国民の関心事となっている。

 
6月22日の午前、法輪功修煉者は、中共の外相が宿泊しているホテル前で集会を開き、迫害停止を呼びかけた

外務省前で、中国の人権問題に関して中共に圧力をかけるよう呼びかけた

10年にわたる迫害が未だに続いている


  カナダ・アムネスティ・インターナショナル主席・アレックス・ネフ(Alex Neve)氏は記者の取材に応じ、法輪功に対する迫害、民主運動家に対する迫害、チベット人に対する迫害、人権活動家に対する迫害など、中国では人権に対する迫害が依然として深刻であると述べた。

  アレックス・ネフ(Alex Neve)氏は「今の中国の人権状況はどの角度から見ても憂慮すべきものです。現在中国で発生している巨大で緊急を要する人権問題について、中国の人権問題は改善の方向に向かっていると言っている人々に対して言いたいのですが、その認識は中国の人権改善に何らプラスにならないのです。私たちが中国の人権問題を正確に理解し、中国が人権を重視する国になるためにすべきことが多く残っています」と述べた。

  中国遼寧省の法輪功修煉者・鄭治さんは、2006年タイで国連難民の認可を受けてカナタ゛政府に保護された。2002年、中国国内において法輪功迫害の真相を伝えたため、鄭さんは不法に手配され、生まれて10カ月の赤ちゃんと休養中の妻を中国に残し、家族と別れなければならなかった。鄭さんは「当時のことは鮮やかに印象に残っており、昨日のようです。その時は家族と永遠の別れになり、再会できるかどうか何らの保障もないまま出国したことを覚えています。私が修煉を放棄しなかったため、親族たちは巻き添えになったのです」と述べた。

  鄭さんは「迫害が最も残酷なのは精神面に対する圧力であり、中共は法輪功に対する信仰を放棄させるため、あらゆる手段を用いて法輪功修煉者を迫害しています。親族の情を用いたり、仕事を失わせたり、生死を脅したりしています。例えば610弁公室と勤務先の会社が協力して私の家族に修煉させないという保証書を書かせ、私を修煉させないように家族、親戚、友人などに圧力をかけ、更に私を24時間コントロールしているのです」と述べた。

  鄭さんは「中共はネットを通じて、組織を動員しいわゆる共同防衛という形で至るところに人を配置し、真相を伝える法輪功修煉者を捕らえるのです。連行した法輪功修煉者の肉体に対する残酷な迫害は言葉で表現できません。私はあるとき警官に連行されたとき、警官は『(遼寧)馬三家(労働教養所)で絶食した法輪功修煉者は殴打され歯が折れ、熱湯を口に流した』と私を脅迫したのです」と述べた。

  鄭さんは「遼寧省の刑務所には変わった拷問があり、警官は製造したばかりの硬貨を使い女性の法輪功修煉者の脇下をこすり、硬貨の縁が鈍くなると新しい硬貨と取り替えてやり続けるのです。時間が経つにつれ肉体的にも精神的にも耐えなれなくなるのですが、それでも警官は無表情でやり続けるのです」と述べた。

  中国大陸から来た安さんは1994年から法輪功を修煉し始め、心身共に恩恵を受けた。中共が法輪功に対し迫害を始めた後、2001年の正月に不法な家宅捜査を受け、連行され、不法な判決を受けた。このようなことは幾度も繰り返された。安さんは拘留中に受けた迫害をつぎのように話した。

  「労働教養所で、身体検査等の理由でハサミを使って靴ひも、衣服のボタン、ブラジャーのひもを切断し、私が着ていた服を脱がせて裸にしたのです。そして、監視されたり、罰として正座させられたり、軍の姿勢を続けさせたり(一つの姿勢で一日立たせる)、壁に顔を向けて立たせたり、寝かせず、服を着替えさせず、トイレに行かせないなどの迫害を受け、人格的にも屈辱を受けました」

  「強制労働では、排水口をスコップで掘ったり、苗木を植えたり、掘った土を戻したり、割り箸を袋詰めしたり、羊の毛を刈ったり、殆どの人は長時間の強制労働により股部に負傷を負い、歩行できない状態になったのです。仕事中は話してはならず、毎日ノルマが決められ、休みなしで深夜、又は明け方の3時まで働かされたのです」

  「世界の工場」といわれる中国、その裏の苦難

  法輪功修煉者の宋宇飛さんは労働教養所で強制労働をさせられた経歴を話した「当時よくやらされた仕事は、割り箸の袋詰め、モトローラ社製V70型携帯電話販売用の宣伝冊子の作成、ドイツ向け輸出用の蝋燭の袋詰めなどです。労働時間が長く仕事量が多く、毎朝6時に起床してから直ぐ作業に入り、夜中の10時まで働きます。割り箸の袋詰めは55歳以下の人はノルマとして1日7千膳を詰めなければならず、55歳以上の女性は1日5千膳を詰めなければなりません。老年の方は手の動きが遅いので10時までにノルマを達成できません。すると12時又は深夜1時まで作業しなければなりません。それからドイツ向けの輸出用のすずの皮製蝋燭を袋詰めするとき、1袋に24本を詰めるのですが、休みなしで手を止めずに作業してなんとか警官の要求した数に追いつくのです。食事時間は決められていて、朝食は10分、昼食は15分、夕食は10分でした。朝晩の洗面時間は5分と決められ、1日にトイレに行く回数も決められていました」

  貿易と人権の二者択一

  全世界の経済危機を背景に、貿易という利益に誘惑されかねない状況下で、如何に基本的な価値観と理念を守るかは、すべての民主国家が直面している問題である。このことについてアレックス・ネフ(Alex Neve)氏は「カナダ政府がこの問題について屈服しないことが非常に大事です。人権問題は私たちにとって第一に関心をもたなければならない問題であり、政府はあらゆる措置をとって中国政府に対して圧力をかけなければなりません」と述べた。

  国会議員のB・ラリー(Larry Bagnell)氏は以下のように述べた。「経済状況がどうであろうと、人権問題は最も重要な問題です。自由は金銭よりも大切であり、信仰の自由、言論と結社の自由、民主などすべてが金銭より大切です。世界のいかなる国の人々であっても人権を守る義務を放棄してはなりません」

  カナタ゛上院議員のD・N・コンシグリオ (Consiglio Di Nino)氏は先日取材に応じ、「私はトロントの中共領事館前で平和的に抗議したとき、中国の領事に、法輪功修煉者は中華民族の子孫であり、あなたたちが迫害しているのは自国民です。法輪功は平和的な信仰で尊重すべきです。法輪功は世界をよりよくし、善い人をもっと善い人に変えてくれると確信していますといいました」と述べた。

  D・N・コンシグリオ (Consiglio Di Nino)氏は更に述べた。「過去10年にわたり、カナダは他の西側諸国と一緒になって中国の人権状況を改善させるため、中国との対話を進めてきましたが、しかし、収穫は微々たるものでした」 また、人権に関する双方の対話を長年研究してきた中国問題専門家のチャールズ・バートン氏は「中国の外相がカナタ゛を訪問する前夜、諸外国は10年にわたる中国との人権や社会の公正さについて対話してきましたが、無意味だったことを事実が証明してくれました。これについて、今年初めに国連人権委員会での中国人権記録審議をした後、中国はコメントを求められて拒否しました。これは十分な会話が無意味だったことを証明したのです」

  アレックス・ネフ(Alex Neve)氏は「カナダ政府は中国の人権改善に対し綜合的な措置を採らなければならず、人権問題は対中国との核心問題でなければなりません。ただ扉を閉ざしたまま会話をするだけで、他の外交において人権問題を重視していないようではいけません」と述べた。

  アレックス氏は更に「私たちは貿易問題、文化交流の問題、移民の問題、教育問題を考え、国連であらゆる問題を処理するとき、この人権問題を忘れてはなりません。会議室での討論も必要ですが、時には扉を開けて公開して呼びかけることも必要です」と述べた。

 中共の終焉は間近、退路はもう絶たれている

 集会の当日、民主活動家の石興建氏が応援に駆けつけ取材に応じた。石さんは「中国共産党が庶民にもたらしたのは苦難の連続であり、それは中華民族の苦難でもあります」と述べた。

  石さんは三東省の出身で、故郷の東明県の悲劇を語った。「地元の化工工場による汚染が酷く、利益のため政治は腐敗し、官僚は庶民の生命を軽視してきたため、地元住民の多くはがんを発病し『がん病県』と呼ばれています」

  現在中国で大規模な抗議デモが発生していることについて、石さんは以下のように語った。「中国社会の現状は干しあげた柴のように火を点ければたちまち燃え上がるのです。中国人は忍耐強いのですが、人権のために命を捨ててまで立ち上がろうとしていることは、中共に対する不満は蓄積され極限まで来ていることを物語っています。ですから中共の終焉はもうすぐやってくるのです」

 石さんは「カナダ政府が正しい選択をして、基本的な道義を堅持してくれると確信しています」と最後に述べた。

  2009年7月25日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2009/6/23/203304.html