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中秋節の団欒の日 「お父さん、会いたい」(写真)

(明慧日本)「今夜 月明人尽く望むも 知らず 秋思誰が家に在るを(今夜のこの名月は多くの人が愛でているに違いないが、自分ほどこの秋の物思いにひたっている人はいないであろう)」

 この詩は、まるで谷志永くん(11)の心を描いているようだ。志永くんは2カ月前の宿題プリントに「お父さん、会いたい・・・」という思いを記した。長い間、父親の谷懐兵さんに会えず、中秋を迎えても、親子で月を見て過ごすこともできない。

 四川省成都ヒ県の法輪功修煉者・谷懐兵さんは「真・善・忍」の教えに基づいて修煉したため、7月21日夜に警官らに不法に連行された。2カ月にわたり親戚と友人が彼の救出に手を尽くした。留置場で何が起きているのかも分からず、これから先、どうなるのかも分からない状況で、家族は不安に暮れる毎日を過ごしている。
11歳の谷志永くん「お父さん、会いたい・・・」
谷懐兵さん一家3人

 中共は何千万人もの「真・善・忍」を信奉する法輪功修煉者の家庭を崩壊させた。谷さん一家の遭遇はその一例に過ぎない。1999年7.20から10年続く迫害の中で、多くの家庭が崩壊し、死に至った人の数はあまりにも多い。そのすべての出来事はただ「真・善・忍」を信奉したというだけの理由である。そういった家庭が背負った苦難をこの中秋節の月は映し出しているようであった。我々の周りにまだどれほどの迫害された家庭があるだろうか?

 「10月1日」の国慶節を前に気が狂ったような連行事件で多くの家庭が受難

 趙海平さん、廖建甫さん、谷懐兵さん、王洪波さん、周亜平さんたち5人の法輪功修煉者が強制連行された。廖さんは8年の懲役刑を受け、去年12月にやっと釈放された。周さんは悪名高い新津洗脳班で1カ月拘禁されたが、その前に五馬坪刑務所で3年の懲役刑で拘禁され、拷問されていた。周さんの母親(70)は息子が連行されたため一人暮らしを強いられ、生活が困難になった。中秋節に際して、年を取って白髪となった母親は息子を想うばかりである。
周亜平さん

 谷さんを含めて5人の修煉者が強制連行された以外にも、四川省成都で多くの修煉者が連行された。成都金牛区国税局に勤める張華ユンさん、温江区の年配の駱玉英さんなど。強制連行の被害者が後を絶たない。また、成都冶金実験工場に勤める尹思栄さんは万州で連行されて極秘に労働教養の実刑を科された。彼の家族も追放され、あちこちを転々とした。尹さんの娘はネットサイトで、父の素朴で道徳の高い人格と、法輪功を修煉して心身共に恩恵を受けた父の体験を述べ、さらに中共の弾圧の不当を訴えて善良な人々へ迫害を停止するよう呼びかけた。そして、「私のお父さんは良い人です! 私のお父さんに正義を返してください!」と心の叫びを文字にした。
尹思栄さん

 善い人が罪を着せられて死亡、遺族も脅迫される

 成堪院の定年退職者の謝徳清さんは、親孝行な子供と可愛い孫がいる大家族である。しかし今年4月29日、謝さんは成都高新区裁判所の外で、保衛署の方国富と同府南派出所の警官に新津洗脳班に連行された後、拷問によって死ぬ寸前で釈放された。このため、謝さんは危篤に陥り、4日すぎても体調は好転せず、亡くなった。そして、遺体はだんだんと黒い色に変わっていった。彼を死なせた当局は証拠を消滅するために100人の警官を動員し、遺族から遺体を奪った。2人の息子は父親の遺体を守って抵抗する中、警官に集団暴行されて重症を負った。
連行される前の謝徳清さん夫婦

 2カ月の間に悪夢のような残酷な迫害を嘗め尽くし、遺族は元の生活に戻ることができるだろうか。遺族は中秋節の夜に明るい月を見て、かつて謝さんと暮らした一家団欒の思い出が甦り、彼の変死を悔やんだが、これから先起こるかもしれない迫害を恐れている。

 情報筋によると、謝さんは確かに迫害によって殺害されたという。成都では迫害され死亡した法輪功修煉者は66人に上った。この66人の死は、どれほどの家庭に一生消えない苦痛をもたらしたのだろうか。成都市錦江電機工場に勤めていた趙忠玲さんは、金牛検察院に連行された後、2007年5月に迫害され殺害された。その遺族はもちろん、特に彼女の姉はこの事件を思い出すたび、声が出なくなるまで泣きつくした。

 罪を着せられ懲役刑を受け、多くの家庭が崩壊

 中共の人権侵害と拷問を受けた鐘芳瓊さんと11人の法輪功修煉者の迫害事件に、8人の弁護士が立ち上がり、彼らの無実を主張した(上訴にはさらに15人の弁護士が参加した)。法廷では、弁護士らが法輪功修煉者の無実を見事に証明したが、当局は法律と事実を無視したうえ、鐘さんと11人に不法な判決を下し、四川徳陽刑務所と四川簡陽女子刑務所へ彼らを拘禁し、彼らの家族にも苦痛をもたらした。鐘さんの息子は、10歳からずっと母親と路頭に迷う生活を送ってきた。母親はこれまで30回も連行され、戻ってくるたび、いつもぼろぼろになっていた。この子には、母親と中秋節を過ごした楽しい記憶はあるだろうか?
鐘芳瓊さんの母と息子

 まだどれほどの法輪功修煉者が、その11人と同じように迫害を受けているだろうか? さらにどれほどの無実の人が罪を着せられ、不法に洗脳班、労働教養所、精神病院などに拘禁されて拷問されているだろうか? 

 谷懐兵さん救出リストに60人の親戚と友人が署名

 谷さんが連行された際、33人の親戚や友人が署名で彼の救出を呼びかけた。さらに、署名人数は60人に増えた。親戚や友人の公開状には、谷さんが職場で仕事に熱心に打ち込み、大変がんばり屋で、人助けの好きな彼は誰とでも仲良く、家では親孝行な息子で家族を愛する良い人であると、地元の人々によく知られている。違法な行動はまったくないと書かれていた。また、法輪功修煉者の活動について、弁護士と相談した結果、完全に合法だと分かり、彼らはまったく無実だと証明した。一刻も早く彼らを釈放すべきである!
谷さんの60人の親戚と親友による署名リスト

 一方、今年の初めに鐘芳瓊さんと11人の法輪功修煉者の親戚や友人も署名し、彼らの救出を呼びかけた。また、不法判決を受けた陳昌元さんの親戚や友人も同じく署名し、救出活動を行っている。

 中国の中秋節の代名詞である「但願人長久 千里共嬋娟(ただお互いが長く久しきこと、今宵君も同じ月を見ていることを願うばかりだ)」の名句は、末永く善き世界と素晴らしい未来への憧れを表している。いつか邪悪は「真・善・忍」を迫害することができなくなった時に、この詩を作った詩人の願いが叶うだろう。

 人々が団欒の中で幸せな家族愛に包まれて素晴らしい満月を楽しむとき、たくさんの苦難の家庭と信奉を堅持する人々に祝福を贈り、彼らのため、そして自分のために心から善き未来を祈りたい。

 2009年10月11日

(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2009/10/3/209595.html

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