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快哉を叫ぶ弁護、罵声を浴びる判決(写真)

(明慧日本)四川省成都龍泉区裁判所は10月13日、法輪功修煉者・李長利さんに理不尽な判決を言い渡したことに対して、李長利さんの弁護師が有力の証拠を示し無罪を主張した。しかし、裁判官は証拠を無視して、裁判が始まる前にあらかじめ判決文に書かれた8年という懲役刑を、李さんに言い渡したのだ。

 李さんの無罪を主張する河南洛太弁護師事務所・杜ホウ弁護師は、提訴側の主張が法的根拠がないことを証明し、そしてこの法廷を傍聴した人々に、「罪を犯しているのは法輪功修煉者の李さんではなく、無罪にもかかわらず強制的に有罪にしようとする警官側およびその行為に加担する裁判所ことが罪を犯している」事実を知らしめた。 

 その結果、裁判所は法的根拠や証拠もなく、李さんに対して強引に8年の懲役刑を言い渡した。この事件からも分かるように、中共による法輪功修煉者に対する迫害とは、法律の名をかたって無実な人々を陥れるものに過ぎない。

 杜ホウ弁護師は弁論を通して法輪功修煉者に対する不当な起訴を反論し、起訴側に対して「真、善、忍」を提唱する法輪功を邪教に定める法的証拠を提出するよう要求したが、8年の有罪判決が言い渡されたにもかかわらずそのような証拠は一切なかった。

 裁判官が理不尽にも、李さんに対して8年の懲役刑を言い渡したそのとき、在席の傍聴者らの誰もが耳を疑った。同席していた李さんの父親は高齢(73)で心臓病を患いながら、理不尽な判決に大変憤慨して机を強く叩いて「どこのやくざだよ」と怒りを隠せなかった。傍聴席にいた親戚と友人も怒りのあまりに、どういう法律によって判決したかと糾弾した。ある年配者も「『真、善、忍』は素晴らしい、江沢民が真の犯罪者ではないか」と怒鳴った。こうして、混乱した場面に裁判を行った審判員らが警官の協力でその場を後にした。

 裁判中に囚人服の着用を強いられた李さんが、両手を後ろの被告席のパイプに枷で掛けられたことは、人権を侵害することになる。法律からだとしても、裁判所で判決を下す前に、刑事裁判の被告人でも容疑者として扱うべきで、その者の人格を尊重し保護すべきである。一方、暴力的傾向のある容疑者に対して、枷をかけられる場合もあるが、性格の優しい李さんがこのような処遇に遭うとは、悪意ある侮辱としか捉えられない。中国共産党は昔からずっと「真、善、忍」を信奉する法輪功修煉者を侮辱するどころか、ひどく人格を侵害し差別してきた。このような行為について、多くの弁護士が数多くの裁判の中で抗議し、訴えてきた。

 裁判長は李さんに不法に判決を下した後、さらに李さんの上訴する権利を奪い、警官に李さんを連れ出すよう命じた。裁判官が上訴の権利を奪うことは、違法に等しい。また、李さんが連れ出される時、「もう一言を言わせてほしい」と求めたが、まったく無視され、その場から追い出された。最後に法廷を出る直前、「冤罪だ」と李さんは叫んだ。

 幸せな家庭が崩壊

李長利さんと妻・劉麗芬さん
6歳の微紅ちゃん

 李さんと劉さんの間に可愛い娘微紅ちゃんがおり、人が羨むほど幸せな家庭を築いた。しかし、「真、善、忍」を信奉するだけで、2008年4月29日夜12時に不法に家を荒らされた。夫婦2人は家にいることができず、やむをえず路頭に迷った。その時、5歳の娘が残され、娘のお爺ちゃんとお祖母ちゃんに頼らなければならなくなった。

 2008年末に、李長利さん夫婦は1年半の労働教養を科された。李さんは重慶市北碚西山坪労働教養所の第7大隊に収容され、劉さんは現在、重慶市北碚石碼坪女子労働教養所の第4大隊に監禁されている。

 2009年2月25日、李さんは重慶市北碚西山坪労働教養所から龍泉駅区へ移送された後、さらに8年の懲役刑を科された。こうして、李さんの持っていた幸せな家庭が泡のように消えた。

 微紅ちゃんの面倒は、年老いたお爺ちゃん(73)とお祖母ちゃん(68)が見ていて、生活はとても困難になっている。お爺ちゃんは心臓病を患っており、興奮すると全身が震えて麻痺が起きる。微紅ちゃんの両親が連行されたことで収入が絶たれ、生活費、微紅ちゃんの学費、息子夫婦への送金もしなければならず、経済的に大変な苦境に陥っている。

 また、明慧ネットの報道によると、龍泉駅区公安分局の曾義らは李さん夫婦を迫害するため、2009年1月13日午前10時ごろ、5歳半の微紅ちゃんを呼び出して、虚言で子供を騙し、用紙に署名と捺印をさせた。その後、その用紙を犯罪「証拠」にでっちあげた。李さん夫婦はこの子供を利用した卑劣な手段で、子供に大きな悪影響をもたらし、「婦女児童保護法」に違反しているとして警官と幼稚園側を訴えた。しかし、龍泉駅区公安分局はまったく対応しなかった。

 微紅ちゃんが両親に宛てた手紙には、「パパ、ママ、微紅はもう1年生になりました。パパ、ママにとても会いたいです。早く帰ってきてください!」と書かれていた。


 中国には、「真、善、忍」を信奉とする法輪功修煉者の家庭が数千万を上回ったが、1999年7.20以降、数え切れないほど多くの法輪功修煉者が不法に逮捕され、拘禁された。しかし、この迫害に対して、多くの弁護士と学者は、共産党の弾圧に法的根拠は一切なく、法輪功修煉者を逮捕、拘禁、判決を下すなどの行為は犯罪だと指摘した。

 高智晟弁護士に継いで、法輪功修煉者の無罪を主張し、正義のために立ち上がる多くの弁護士が出てきている。

 2009年10月26日

(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2009/10/22/210901.html

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