苦難な人生の道、輝かしい正法の道(二)
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文/蓮金春

(明慧日本)

 共に精進し、希望の光に向かう

 ある朝、私たちは集団で法を暗唱していたところを2人の警官に気づかれました。すぐに警官は叫んで部屋に入り、私たちを殴ったり蹴ったりして、周りがコンクリートの壁に囲まれた所に連れ出し、顔を壁に向けさせて動くことを許しませんでした。ここの責任者は「スタンガンを彼らの顔に当てて、まだ法輪功を煉功するかと聞け。煉功しないと言ったらやめてもいいが、煉功すると言ったら痛め続けるんだ」と指示しました。大法弟子は顔の表情も変えず、堂々としていました。警官のスタンガンが顔の上で火花を放っても、皮膚が焼ける焦げ臭いにおいがしても、大法弟子は動くことなく声を出すことはありませんでした。警官たちは動揺しない大法弟子を見て、暴行をやめて去りました。

 その後、私たちは大きな声で『論語』(『転法輪』の中の「論語」)と『洪吟』などの経文を繰り返し暗唱しました。読むのが遅い人早い人、読み間違える人はなく、みんな口を揃えてはっきりと読み、太鼓の音に合わせているかのようでした。みんなの声は天まで届き、天国では雷のような大きな声だと感じました。読んでからどのぐらい経ったか覚えていませんが、責任者らしき者が走って来て、窓を閉じながら「声を小さくしてくれないか、さっきは私たちが殴りたくてやったわけではない、公安局からの指示だった。今は隣の公安局の人まで声が届き、みんなは窓からあなたたちを見ている。お願いだから声を小さくしてください。さもなければまた公安局が殴れと指示してくるから」と言いました。宇宙の慈悲なる主佛の経文が繰り返し留置場全体に響き、公安局全体に響き、宇宙に響き、人の心の中に響きました。それから、誰も私たちの学法を邪魔しなくなりました。しかも警官は「あなたたちはたいしたものです。あなたたちが師父の言葉をしっかりと覚え、暗唱するときはとても揃っています。あなたたちの師父は本当にすごいです」といつも褒めていました。

 朝、庭で運動していたとき、隣の囚人たち(ある人はかつて大法の本を代理販売したことがある)は、私たちに「警官があなたたちを殴っているとき、私たちは泣いていました。私たちはとても悲しかったです」と言いました。彼女たちは事前に準備していた紙のメモを私に渡しました。メモには住所、電話番号と釈放日が書かれていました。私たちが釈放されたら大法を教えに来るよう頼まれ、「釈放日を覚えておいてください、釈放されたら私たちに大法を教えてくださいね」と繰り返し私たちに言いました。

 このとき残った大法弟子は12人でした。私たちは毎日集団で学法と煉功をしました。部屋に『転法輪』が1冊あり、ある老人がひそかに持ってきたのです。その老人は毎日睡眠が少なく、夜みんなが寝ているのに1人で本を読んでいました。ある日『転法輪』が警官に発見されました。警官は部屋のドアの前で本を出すよう叫びました。警官の声でみんな起きました。みんなは煉功し始めました。警官がどんなに大きな声を出しても、何を言おうとも、みんなは動揺せずに煉功を続けました。警官はまだ叫び続け、声はだんだん大きくなり、言葉も汚くなりました。みんなは落ち着かないので、いったん煉功をやめて、どうすればこの関を乗り越えられるかを相談しようと言いました。

 みんなは足を組んで輪になり、静かに考えました。私は昼間に『転法輪』を読んでいるとき、ちょうど302ページの「煉功者の場合は、意念が功能を支配して働かせます…」を思い出しました。この言葉を深く理解し、頭に焼きつきました。早くも方法が思いつきました。「本を老人が持っているのはとても負担になります。もし私が本を持つなら、警官は絶えず本を出せというだろうが、私は彼らに大法の素晴らしさと自分の体験したことを話します。それでも通じなかったら、殺されても本を放しません。私たちは意念で効能を支配すれば、本は絶対に奪われません」と言いました。みんなも大賛成しました。12人の大法弟子は共に「もし頭を切り落とされても、打ち殺されても、私たち12人は共に命をもって『転法輪』を守ろう」と決心し、その決意は決して動かないものでした。

 もし呼ばれて事務室で警官に話す時は、必ず和やかに話すようにとアドバイスを受け、必ず覚えてくださいと言う人もいました。ある人は髪をすき、顔を洗い、ある人は足を洗い、身支度を整えました。みんなは楽しそうに身を整えきれいにしました。南から来た人はその方言で冗談を言い、北から来た人は自分の方言で「みんな準備ができたようで、ちょうど朝になり、警官も騒がなくなりました」と言いました。みんなはいつも通りに一緒に『転法輪』を読みました。

 10時近くまでみんなは学法しました。ある人は突然、彼らはなぜ本を奪おうとしないのか、何ごとも起こらないと気づきました。私たちの歩む道が正しければ、師父は私たちを守ってくださいます。師父は、大法を堅持し、修煉し続ける心だけを見ておられるとみんなは悟りました。数日後、警官は「あなたたち法輪功の人は、家で煉功できないからといって、留置場に来てまで煉功するとは!おまけに名前も言わず、ただでここのご飯を食べている。明日、みんな家に帰ってください」と言いました。2日目、私たちは本当に釈放されました。

  一緒にいた12人の同修が今後も精進するよう願っています。中国で不法に拘禁されている大法弟子は、すべての私心を捨て、共に勇ましく精進し、早く悪魔のアジトを突破するよう願っています。

 (完)

 
(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2003/9/20/57672.html)
(English: http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2004/11/6/54244.html)     更新日:2011年12月9日
 
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