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家庭のトラブルの中で執着を取り除く

(明慧日本)一年前、母が突然亡くなったため、父は心が痛みすぎて危篤状態に陥り、入院しました。私は南方から帰ってきて父の面倒を見るようになったのです。半月を経つと、父の病状が安定し退院することになりました。そのとき、会社側が電話を掛けてきて戻るように催促してきました。私は父のことのすべてを用意し終え、帰ろうとすると、「あなたが南方に帰ると、私が発病したとき戻るには間に合わない」と言って、父が頑として同意せず、帰るなら飛び降り自殺をすると言い出したのです。

 父が自殺で私を脅かしたので、私は怒りを感じました。私の現状を知らないわけでもないのに、なぜこのようなことをなさるのですか。実は、私は娘と暮しており、今、娘が大学に上がったばかりで、学費や仕送りなどお金の掛かる時期なので、私は仕事をしないと、お金の出所がなくなり困ります。しかも、私はもうすぐ50歳になり、北の方では仕事が見つかり難く賃金も低く、南方なら、賃金が高く仕事にも慣れていました。今の仕事を続けたい思いもあり、もし、辞めたらこれからどうやって生活していくのか不安もありました。

 しかし、選択の余地がなく、私は暫く父の面倒を見続けることにしました。ある古い同修が「師父がこの方法であなたを残して、一心に修煉させるのかもしれません。修煉者ならどの試練にも乗り越えますよ」と慰めてくれました。

 1996年、私は母の身に起きた大法の奇跡を見た後、大法の修煉を始めたのですが、仕事が忙しく、着実に法を学び修煉しておらず、特に南方での仕事がもっと忙しいため、煉功する時間さえなかったのです。師父の新経文すら読んだことがなかったです。父の面倒を見ている間、私は法を学ぶことや煉功、発正念、衆生を救い済度する時間があり、『明慧週間』も読めるようになりました。

 父のために残ったのに、父が感謝するどころか、いつも私に言いかかりをつけてきました。ある日、私は豆腐を買ってきて料理しようとすると、父が豆腐を買う余裕があるのかと不満を溢したのです。ガスをつけ強にすると無駄になるから、水を大目に使ったらいけませんと、色々と文句を言ってきます。父がいつも私を見張って説教し、その上、すぐ怒り出します。しかし、父は薬を買うためならお金を惜しまず、高額の外国製の薬を使いたいとか言い出し、医療費だけで、月800元も掛かりました。父の給料が1300元しかなく、医療費を除いて僅かの500元でどうやって3人の生活を維持することができますか。

 段々と、父がわざと私に難儀を仕掛けていると思うようになりました。常人の中で生活すると、家庭内の些細なトラブルをついに常人の心ではかってしまいます。私は修煉者だから、父のために仕事を辞めたのに、このような仕打ちを受けるとは悲しく思いました。ある時期より、父が話しだすと、すぐ怒りを覚えてしまいます。父の態度がますます酷くなる一方でした。

 ある日、私は突然に眩暈をして、動けなくなり、吐き気を感じ、ずっと一つの姿勢を保ったまま座りました。当時の私は自分が修煉者で、大丈夫だと思い、発正念し、『転法輪』を読みました。4時間後、私は動けるようになり、横になってすこし寝ました。目覚めると、何事もなかったかのように元通りになりました。

 なぜこのようなことがおきたのでしょうか。私は内に向って探し始めました。私は「真・善・忍」を修めているのに、なぜ、父がいつも私に向ってかんしゃくを起こしてしまうのでしょう。私の「怒り」がそうさせたのでしょうか。父がかんしゃくを起こしている時、私は修煉者だからと思いながら、なぜか怒りを感じ、「忍」を忘れたのです。自分の方が正しいのだと固持し続け、自分の怒りを正当にしてしまい、父に対して冷たく言い返したのは「善」の行為といえるのでしょうか。これこそ、自分の修煉環境ではありませんか。心性の向上のチャンスではありませんか。自分がちゃんと難儀を乗り越えませんでした。

 人心を取り除くと、父に対する怒りも消えました。その以後、父が如何なる態度を取られても、すぐ「怒りを感じてはならない。怒ってはならない」との一念が先に脳に走りました。1人の孤独の老人が病気に掛かっているので、やさしくしなければいけませんと思うようになりました。同時に、私はかんしゃくを起こすと、自分にも他人にも良くないですよと、父に話しました。

 万事が人心のもとではなく、法に基づいて考え、きっといい結果が現れてきます。法がすべてを円容できるからです。現在の父はあまりかんしゃくを起こさず、私と仲良くなっています。病気も回復の方に向っており、医療費も800元から100元前後に下げ、一方、給料が1300から1500元までに上がりました。

 私は修煉者ならきっとすべてを乗り越える意味を理解できると思いました。

 2010年2月19日

(中国語:http://minghui.org/mh/articles/2010/2/18/218408p.html

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