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「真・善・忍」に従って、テナント管理をしっかり行う(二)

(明慧日本)

  三、慈悲心を持って、不正を正す

  この現状を見て、私は本当にとても心が痛みました。大法弟子はどんなところでも良い人にならないといけない、という師父の教えがあるため、私は再びこの商業ビルの管理を引き受けた以上、業務を正しい軌道に乗せ、管理人と問屋にある全ての不正な要素を正さないといけません。

  そんなとき、問屋の間にまた喧嘩が勃発しました。2年前、まだ名が知られていなかった阿月さんは、今はまるでここの「女帝」になったように威張っていました。彼女に殴られた問屋はよく110番に通報しました。今回の喧嘩で、何人かの問屋が連合して彼女を倒そうとして、両方とも大勢の「助っ人」を呼んだそうです。『管理規定』によれば、いつも喧嘩して経営秩序をかく乱する店舗には解約処分が下るはずです。

  しかし、私は師父が『転法輪』で説かれた言葉を思い出しました。「わたしはこうも申し上げました。われわれ一人一人がみんな内に向かって修煉し、一人一人がみんな自分の心性から反省するようにし、うまくいかなかった場合は、自分に原因を探し、次回はうまくいくよう努力し、何をしても人のことをまず考えるようにします。こうすれば、人類社会が良くなり、道徳も回復し、精神文明も良くなり、治安状況も良くなるはずで、もしかすると警察も要らなくなるかも知れません。人に管理されるまでもなく、みんなが自分自身を管理して、自分の心に向かって探求するようになれば、どんなに良いでしょうか。皆さんもご承知の通り、現在では法律が徐々に健全化され、徐々に完備されてきています。それなのになぜまだ悪いことをする人がいるのですか? なぜ法があるのに従わないのですか? それはほかでもなく、人間の心は管理できにくいもので、人に見られていないとつい悪いことをしてしまうからです。もしみんなが内心に向かって修煉すれば、まったく違う状況が生じてきて、あなたがいちいち義憤を感じたりしなくてもよいようになるのです」

  そうですね、彼女たちの心にあるシコリが解けないかぎり、問題は根本から解決しません。それに、彼女たちはすべてリストラ労働者で、もしも彼女たちの生計を断ったら、私は不善なことをしたに等しいのではありませんか?

  そこで私は、すぐに彼女たちの事情を聴取しました。双方はそれぞれ数年来の鬱憤を訴え、どちらも相手に侮られたと思っているらしいのです。ある問屋は、マネージャー(私)は彼と同郷なのできっと彼の味方になる、と言いふらしました。だから阿月さんに事情を聞きに行った時、彼女はすでに敵意が胸にあふれた状態でした。

  冒頭に「死を恐れないなら、この私にぶつかって来い!」と阿月さんは私を威喝しました。「2年会っていない間に、あなたはどうして髪が半分も白くなったの?」という私の優しい声に、阿月さんは急に泣き出しました。私の最初の言葉が意外だったようでした。私は続けて「今、私たち庶民の生活はこれほど苦しいですね。朝から晩まで小さい商売をして一家を支えて、命をかけて人と喧嘩するだけの価値がありますか? あなたは自分が誰よりも強いことを見せるためにここに来たのですか? もしあなたに不測のことがあれば、お子さんはどうしますか? 相手を死傷させたら、あなたもきっと平気でいられないと思いますよ。昔のあなたはあれほど善良な人でした。みんなで仲よくするのは何より良いことではありませんか」と言いました。彼女は、自分もこうしたいのではなくて、現実に迫られたのだと言いました。こうして、私は慈悲な心で、師父が説かれた「真・善・忍」の法理で身を持する道理を彼女に教えて、一触即発の対立を解消しました。

  事後、阿月さんはとても私に感謝しました。もしあの時、会社が彼女と解約するなら、彼女は命を投げ出して、とことんやる決心をしていた、と言いました。私は大法を修めて得た慈悲を持って、彼女の善良な一面を呼び覚ますことができたからこそ、彼女の心のシコリを解いて、不正なものを正した、と私は分かりました。

  それから、私たちは積極的にいろいろな対立を解消させて、問屋たちが仲良く経営できる環境を作るように努力しました。問屋たちは、やはりあなたが復帰してくれて良かった、あなたは正義と公平を守ってくれるから、と言ってくれました。私は法輪功を修煉しているので、法輪功は良い人になるように教えています、と答えました。

  副マネージャーに対して、私はまず2年来、彼の仕事の苦労に感謝を表して、それから問題点と及ぼした悪影響を指摘しました。また、今後私は「真・善・忍」の基準で市場を管理していきたいと明言しました。私が問題を処理する時の、親疎、遠近を区別せずに、大法弟子としての無私無我の態度を見て、彼はこれから私の仕事に協力していきたいという意思を表しました。私は他の同僚に、副マネージャーが社会に汚染されたことはとても心を痛めますが、過去を忘れて、これからどうやって彼を助けていくかを一緒に考えてほしいと頼みました。このように、彼は心を入れ替えて、いままで以上の仕事の能力を充分に発揮して、会社の年末評価でトップを獲得しました。

 (続く)

  2010年6月12日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/5/21/223939.html
(English:http://www.clearwisdom.net/html/articles/2010/5/24/117347.html

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