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中国共産党「610弁公室」の組織構成についての分析(二)

(明慧日本)

 二、「610弁公室」は不法組織である

 「中央610弁公室」の設立自体、中華人民共和国の最高権力機関・全国人民代表大会の許可を得ておらず、直接『憲法』第36条と第89条に背いている。また、いわゆる「法輪功問題対処」において、「610弁公室」は完全な「スーパー機関」となり、その権力は政府部門と警察・検察・裁判所をも凌駕している。

 しかし、「610弁公室」は機密部署とされたため、内部の詳細は未だに知られていない部分がある。「610弁公室」に関する記載は初期のニュースに見られるが、決して共産党中央クラスの政府公文、正式な法律書類には見当たらない。以下の画像1を参照。

画像1:湖南省沅江市「610弁公室」は「重要機密部署」とされている(湖南省益陽市の行政文書保管局のホームページより)

 次に湖南省常徳市政府のホームページを見てみよう。ホームページの内容によると、常徳市「610弁公室」は1999年7月から「作動し始めた」ようだが、正式に設立を許可されたのは2001年3月だった。つまり、この組織は作動してから約2年間、湖南省共産党委員会内部において不法な組織であり、「戸籍を持たない人間」だったようだ。以下の画像2を参照。 

画像2:湖南省常徳市政府のホームページより

 では、常徳市「610弁公室」のいわゆる仕事は何だろうか? 下記の例を見てほしい。

 2001年1月12日、常徳市臨澧県の望城郷宋玉村に住む法輪功修煉者・欧克順さん(男性、1962年生まれ)は、臨澧県の警察に常徳市「麻薬中毒者更生所」の洗脳クラスに連行された。常徳市「610弁公室」、常徳市政治・法律委員会は欧さんなど数人の法輪功修煉者に信仰を放棄するよう強要した。「610弁公室」のスタッフは欧さんを麻薬中毒者と一緒に拘禁して、中毒者に欧さんを殴打するように指示した。8日後、つまり2001年1月20日午前、欧さんは殴打により、血を吐いて常徳市「麻薬中毒更生所」で死亡した。迫害の真相を隠すため、遺族が到着する前に「610弁公室」は欧さんの遺体を火葬させた。

 設立が許可されていない常徳市「610弁公室」でさえ法律を踏みにじって、人命を思うままに殺せるのであれば、今、中国全土で起きている法輪功修煉者に対する全面的な迫害の残忍さ、違法さについては想像がつくだろう。

 2010年6月25日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/6/13/225361.html

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