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中国の弁護士:法輪功迫害の違法性を申立てる

(明慧日本)中国遼寧省・興城市の法輪功修煉者・郭春占さんは2009年7月27日、法輪功に関する資料を配布したという理由で、中共(中国共産党)の支配下の裁判所から4年の実刑判決を言い渡された。弁護を依頼した韓一村弁護士、郭春占さんが拘束されている間、看護が必要としている寝たきりの父親が鬱憤のあまり死亡した。さらに、優秀な高校3年生の一人娘・郭明瑩さんは、父親の拘束によって学校を中退せざるを得なくなったと指摘した。なお、韓弁護士は以下の三点を中心に無罪の弁護をした。

 1.信仰の自由は世界で公認された普遍的な権利

 2.法輪功修煉者に対する処罰の根拠は違法

 3.公民は信仰する宗教の宣伝ビラを配布するのは罪に当たらない

 弁護士が裁判所宛に送った申立書(抜粋)

 遼寧省葫芦島市中級人民法院(高裁)殿

 私は被告人である郭春占氏の娘からの依頼により、郭氏の弁護人となりました。私は地方裁判所の判決に関する資料を読み通し、留置場で郭さんと面会し、郭さんの口頭陳述を伺いました。そして弁護人としてこの案件について以下の意見を述べさせていただきます。

 遼寧省興城市地方裁判所の2009年10月20日の刑事判決書によると、郭氏は邪教組織に利用され法律の実施を破壊したという罪は成立しません。郭さんの行為は犯罪に当たらない理由は、以下の通りです。

1.信仰の自由は世界で公認された普遍的な権利である

 1948年、国連「世界人権宣言」第18条は、「すべて人は、思想、良心及び宗教の自由に対する権利を有する」と定められている。我が国の憲法においても信仰の自由を保障され、現行の憲法では「中華人民共和国の公民は信教の自由を有するものとする」と認めている。法輪功であっても、道家であっても、或いは仏教、キリスト教であっても、他人の正当な利益及び公共の利益を損なわなければ、法律はそれらの信者を守る義務があり、そして信者の正常な活動を保障しなければならない。

 2.法輪功修煉者に対する処罰の根拠は違法である。

 思想は犯罪に当たらず、行為のみ処罰に当たることは、法の基本原則である。宗教の信仰は思想の範疇のもので、公民は信仰を持つことは犯罪に当たらない。しかし、我が国において1999年以来、法輪功の信仰者にへの迫害はずっと続いている。10年の間、司法の迫害により多くの法輪功の修煉者が尊い命を失い、さらに多くの修煉者が拘束されている。

 1999年7月22日、中国の民生部は法輪功組織が不法な組織と発布した。1999年10月26日、江沢民はフランスの「フィガロ紙」の独占集材に応じ、「法輪功は邪教」と決め付けた。1999年10月27日、人民日報は「法輪功は邪教」をテーマとする記事を掲載した。1999年10月30日、全国人民代表大会常務委員会で「邪教を取り締まり、警戒または処罰する」ことを決定した。1999年10月9日、最高裁判所および検察庁連名で「邪教組織の取り扱い、または犯罪における法律問題の解釈について」を発表した。そして2001年6月4日、最高裁判所および検察庁連名で「邪教組織の取り扱い、または犯罪における法律問題の解釈について」(二)を発表した。2005年4月9日、公安部(警察庁)は「法輪功を邪教組織と認定し、取り締まることに関する通達」を発布した。

 以上の述べた各関係先が決定し発表した公文書は「憲法」または「立法法」に違反しているため、すなわち司法の裁く根拠にはならない。「立法法」第8条5項に定められているのは「公民の政治権利に対する剥奪、人身の自由に対する制限または強制措置により処罰してはならない」となっている。法律の設定は全国人大(代議士)または全国人民代表大会常務委員会によって法律や規範を決めることになっている。その他の省庁、または一個人が公民の人身自由を処罰する権利はないのである。

 3.公民は信仰する宗教の宣伝ビラを配布するのは罪に当たらない

 本案件の被告人である郭氏は、一人の信仰者として法輪功に関する資料配布したのは、他人の正当な権利を侵害しておらず、他人の財産をも侵害していない。第一審では郭氏が邪教に利用されて法律の実施を破壊したとの罪を下したが、郭氏が法律を破壊した行為とは?どの法律を破壊したのか?我が国は共産党が共産主義の宣伝だけを許すのか!

 事実が雄弁に勝るといわれているように、法輪功は世界で100以上の国において認められ保護されている。この事実によって法輪功は「邪教」ではないことを証明し、正々堂々とした「正教」であることが分かる。これにより郭氏は我が国の法律で保護されるべきだ!郭氏は一日も早く自由の身になることを願い、娘さんが二度と泣かないことを願い、法輪功を信仰するすべての法輪功修煉者が直ちに釈放されることを願っている。

 本案の弁護を通して、弁護人として法輪功の信仰修煉者の人格と信仰の力を強く実感した。そして修煉者の質朴さ、純潔および情熱さにたびたび感動させられた。彼らの信仰に対する強い信念と執着に感銘を受けた。法輪功修煉者の道徳は現在の国民より遥かに高く、私は彼らの正義の呼びかけに耳を傾けることにした。そして身体を張って法輪功の修煉者のために、公正な言葉を述べたいと思った。

 信仰は罪ではない!

 法輪功への信仰は罪ではない!

 法輪功を宣伝することも罪ではない!

 2010年7月19日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/7/14/226990.html

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