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「あなたの生命も『真善忍』からできている」(二)

ーある大学講師の求道への道ー

(明慧日本)
 
  生命に対する探求
 
 人々が求めている生活のレベルから見れば、莉莉さんの生活は申し分のないレベルに達していると言えます。1987年に日本へ渡り、1995年に北京へ戻ったとき、生活はますます余裕がありました。舅と姑はもと高級幹部でした。彼女の性格は優しく、身体は健康そのものでした。しかし、誰が見ても幸せに見えていたのですが、彼女には彼女なりの苦痛があったといいます。「実のところ、生老病死は恐いと思ったことがありません。この過程において、何を追い求めればよいのかが分からないのが、最も苦痛なのです。人々はそれぞれ求めていますが、求める目標や目的が違うと思います。自分の目標はどこにあるのか、その目標に達しないのが苦痛なのです。人々は、人の死は灯りの火を消されたのと同じだとよく言いますが、分かっていながら諦めず求めで続けるのです」と、莉莉さんは自分の人生の目標について悩んでいました。
 
 彼女が法輪功を修煉するまでに、唯一購読していた雑誌は「UFO探求」で、人生について、宇宙について、人はどこから来たのか? どこへ帰ろうとしているのか・・・などの問題についてずっと思い悩んできたそうです。
 
 1995年11月、莉莉さんの同僚が、莉莉さんに法輪功を紹介しました。彼女は一気に『転法輪』を読み通し、二つのことを確信したそうです。一つ目は、今まで人生の探求について書かれていた本をたくさん読んだが、『転法輪』のように分かりやすく意味深く書かれた本はなく、人生の目的について明確に説明しているということです。二つ目は、作者は佛の世界を明瞭に説明しているので、この作者は佛より位の高い方であるということです。莉莉さんは限りなく感慨無量となり、人生について辛苦して探し続けていた答えを見つけたのです。
 
 迫害は社会の隅々まで浸透している
 
 探求する道は往々にして穏やかではありません。2010年の中秋節を二日前にして、迫害の抗議をする民衆は、「江沢民、羅幹、周永康、劉京を処罰せよ!」と書かれた横断幕を掲げ、賑わっているマンハッタンの街に厳粛さが満ちました。その中に10年来、80歳を過ぎた舅や姑と会っていない莉莉さんがいました。この話題に及ぶと、莉莉さんは両目を真っ赤にして話してくれました。「私たちが出国してから、両親は一度も誕生パーティを開いたことがないのです。両親は『もう年老いた。健康状態もよくないし、誕生パーティを開くと、人が来てくれるのは嬉しいが、世話するのが大変だ。だからもう誕生パーティを開かないようにした』と言うのですが、そうではないと思います。皆が集まれば自ずと私たちの話になるので、両親は寂しくなるでしょう。10年以上にわたり両親に会うことさえもできない・・・この迫害は私の両親に与えた影響はどれほど大きいかを想像できるでしょう。実は、法輪功修煉者の家族は形式は違うかもしれませんかが、寂しさや苦痛に耐えなければなりません」
 
 莉莉さんは国を離れて10年になりますが、国内の家族や親戚との電話は依然として盗聴されているという。「迫害は公開されるものと、公開されなないものがあります。例えば、私と同じ学部の先生は学校で強制連行され、刑に処されています。公開しないのは、例えば、監視するとか、会議に参加させないとか、中共が言う大事な日にホテルに監禁するとか、精神的に圧力をかけ迫害するのです。そのほか、昇進の停止やボーナスの支給を停められています。国内にいる法輪功修煉者のみなが同様の方法で迫害されています。また、法輪功修煉者の家族に対しても迫害を行っています。例えば、電話の盗聴、尾行、家宅捜索などを行っています。居住区委員会は家に来ると、記録をとるのです。法輪功修煉者の子供を退学させたりしています。法輪功に対する迫害は、中国の歴史上最も残酷な迫害といえます。家に一人でも法輪功修煉者がいれば、その家庭の全員が法輪功を認めない意思表示の書類に署名させられます。圧力を受けた家族は動揺し、法輪功の修煉を諦めるように説得し続け、膝まずいて放棄させようとするのです。ですから、この迫害は法輪功修煉者に対する迫害だけでなく、社会全体の信仰や良知に対する迫害でもあります。中共はこのように邪悪なのです。このように、迫害は労働教養所や刑務所に限定されておらず、社会の隅々まで浸透しています。一秒足りとも休むことなく迫害し続け、迫害を受ける当事者は精神的にも、感情的にも圧力を感じ続けています」
 
 (続く)
 
2010年10月26日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/10/11/230850.html
(English:http://www.clearwisdom.net/html/articles/2010/10/20/120921.html

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