【明慧日本2017年5月4日】米国際宗教自由委員会（USCIRF）は4月26日、2017年度のレポートを発表した。中国は信仰の自由と侵害に対して、特に関心のある国のリストに再び入り、レポートでは、法輪功学習者は強制的に臓器狩りの対象になっていると明確に指摘した。
「特に関心のある国」のリストには現在、中国、北朝鮮、ビルマ（ミャンマー）、イランなど10カ国が入っている。委員会のトーマス・リース委員長は、過去の1年の間に、全世界の範囲で宗教に対する信仰の自由および侵害は一層悪化したと指摘した。
レポートでは、昨年においても、中国共産党は引き続きチベット仏教、キリスト教、法輪功学習者などの信者を弾圧していたと述べた。
米国際宗教自由委員会（USCIRF）は、1999年から中国共産党が法輪功への迫害を始めて以来、学習者らは乱暴な虐待を受け、労働教養所や刑務所に収監されたり、集団的に行方不明になったりした。拘禁されて、拷問されたり、性的な虐待を受けたり、精神病薬の人体実験や強制的に臓器狩りの対象者になっていると述べた。
レポートでは、法輪功学習者らが強制的に臓器狩りされている問題を明確に言及している。
レポートでは、昨年6月に「中国での臓器狩りを終わらせる国際聯盟」により発表されたデータを引用して、中国では毎年6万から10万件におよぶ臓器移植手術が行われているが、それにも関わらず、中国政府側は1万件しか公開していないという。両者の数字の差は歴然としている。「ドナーは自分の意思で臓器を提供しているわけではない」と指摘した。
このレポートは、法輪功学習者の他の方面への関心も示している。例えば、元北京法輪大法研究会の王治文さん、ミス・ワールドのカナダ代表・アナスタシア・リンさんが中国共産党によって不公平に扱われた実例があげられた。
王治文さんは15年間にわたって拘禁され、2014年に釈放されたが、正当な医療が受けられず、家族と共に生活するための渡米を阻まれた。昨年、中国を離れる際、空港の税関でパスポートを握り潰された。その前にも王さんと家族一家は、7日間にわたって警官やスパイに監視され、脅かされた。
昨年、中国共産党は再度リンさんの香港入国を拒否し、ミス・ワールド大会の参加を妨害した。同年、リンさんはワシントンでのミス・ワールド大会に参加していた際、中国の記者に無理矢理尾行され、他のメディアの取材も主催側に妨害された。さらに、映画『The Bleeding Edge』の放映式典への参加も妨害されそうになった。この映画は中国での臓器狩りについての作品で、リンさんは映画の主役であった。
昨年、中国は人権弁護士や他の人権活動家への弾圧も一層強化した。昨年11月以来、連行され拘禁された江天勇弁護士は、依然として行方不明のままである。同年12月、国連の専門家数人が江さんの行方を調査しようと中国政府に呼びかけた。
