【明慧日本2018年8月8日】中国の労働教養所で製造されたハロウィン装飾品の中に入れられた一通の手紙は、予想もしなかった経歴を明らかにし、真実に基づくドキュメンタリー映画『救いを求める手紙』は、7月28日に開催された米国第41回「ニューヨーク・アジア国際映画祭」(AAIFF)で上映され、観衆は震撼を受けた。
『救いを求める手紙』は、2012年にある米国人女性が購入したハロウィン装飾品の中に、中国の労働教養所からの手紙を発見してこの手紙をメディアに渡し、世界に大きな反響を引き起こした。数年後、この手紙を書いた本人が、この手紙の背後にある揺さぶられるような出来事を公にした。
馬三家労働教養所の法輪功学習者に対する拷問を暴く
映画『救いを求める手紙』の監督はピーボディ賞を受賞したことのある華人映画監督の李雲翔氏。物語りの主役の孫毅さんは、法輪功の「真・善・忍」を信仰したため、遼寧省瀋陽市にある馬三家労働教養所に2年6カ月収容されていた。彼は教養所の中である拷問の形態から別の拷問の形態へ、さらなる拷問を受けた。この期間中、彼は20通の手紙を書いて輸出用の商品に入れ救助を求めた。その内の一通は米国に輸出したハロウィンの装飾品の中に入れられ、オレゴン州在住の女性が購入し、この手紙を公にした。
事件は国際社会に注目され、カナダの映画監督・李雲翔氏は数年をかけて孫毅さんとのコンタクトに成功し、この映画の製作に取りかかった。
『救いを求める手紙』を制作した李雲翔氏は、「孫毅さんは映画の制作者ではなく、撮影にも素人でした。ネットを通して私たちの養成を経て、彼自身の強い願望がこの物語りを最終的に完成させることができました」と話す。孫毅さんが撮影できるようになっても、映画の制作は一歩を踏み出せなかった。なぜなら孫さんは依然として当局の監視下に置かれていたからだ。しかし彼は再び奇跡を起こし、自身が教養所に収容された期間中のショットを撮影できただけでなく、教養所で迫害を受けたことのある法輪功学習者のショット、ならびに収容所の看守のショットの撮影ができた。映画の中の馬三家労働教養所の景観は、孫さんが手書きしたイラストによるものである。
題材が敏感な上に、制作の過程においても起伏があり、映画のストーリも当初の脚本より発展していた。映画の終幕は孫さんの突発事故により、最後の一幕を変更しなければならなかった。
観衆「感動して言葉が出ない」
「私は感動して言葉が出ません、ほんとうです。驚愕して言葉になりません。尋常でないほど驚愕しています。私はここでの一分一秒を無駄にしてはいけません。これは一部の映画ではなく、ただの一部のドキュメンタリー映画ではなく、それは真実なる人で、彼はそこにいて、私は涙が出ました。この映画は私を教育し、一つのことだけでなく、多くのことが含まれています」と話す観衆もいた。
『救いを求める手紙』は観衆のジーナ・アル・シェイファットさんを変えた。「この映画は私の生活を変え、世界を見る方式を変え、他人と接する方式を変え、映画の中の主人公のジュリーさんが話したように、私はもはや自己中心に考えてはなりません。私は意識したことは、一通の真相を伝える手紙があのような大きな作用を果たし、その大きさは世界を変えることができ、これは私にもっと多くのことを行なうよう励ましています。私たちは同じ世界で生きています。私たちは団結して、正義のために奮闘しなければなりません」と話した。
映画製作者のキアラン・ハランド氏は、「この映画は私の人生に啓発を与えました。ここから出て早速何かをしなければなりません。私は映画の製作者ですが、私は劇映画を制作しようと考えました。しかし今日このドキュメンタリー映画を見て、私はドキュメンタリー映画の製作しようと考え、その報道されていない、人々が知らない、人々と関わりのある問題を取り上げたいと思います」と話した。
観衆のアレクサンドラ・クリビンさんは、「米国政府が立法してこの迫害の停止を促さなければならなりません」と話す。
91歳の華人「世界のすべての人々が見るべき」
陳健さんは、「あまりにも人々を感動させました。あのような善い人が、あのように頑強で、ほんとうに残念です。私は今年で91歳ですが、共産党の誕生から、現在の発展に至るまで全部知っています。私は身をもって感受し、共産党の中国での破壊は余りにも重大で、中国国民は苦しんでいます。私は確信していますが、私が生きているうちに共産党の崩壊を見ることができるでしょう。この映画は世界のすべての人々が見るべきです」と話した。
観衆のエドワード・チェンさんは感激して話した。「私はとても感動を受けました。このことは知りませんでした。私は以前国内(中国)で教師をしていましたが、法輪功については知らず、彼らの身にこのようなことが起きているなんて知りませんでした。私は震撼を受け、これはすべきことではなく、変えなければなりません。法輪功学習者は最も頑強で、彼らは中華民族の手本です」
元ニューヨーク市立大学教授の王思漢氏は「この映画は宣伝や説教ではなく、記述と描写をもって真実の事を語り、この迫害は映画ではなく真実なのです。彼の一個人のことだとしても、共産党の残酷さを暴き出すのに十分です。この映画はフラッシング(中華街)で放映すべきです。そこの中国の同胞に見てもらいましょう」
「死の恐怖は至る所に存在しています。刑務所での具体的な恐怖以外に、馬三家労働教養所の中において、外側には見えないネットが張られ、随所に恐怖が存在しています」
観衆のクロエ・フアンさんは、「私はこの映画が大好きで、とても感動しました。映画のストーリが実際に中国に発生していると思いもしませんでした」と話した。
映画『救いを求める手紙』は9月から米国各地の映画館で上映を始める。4月末北米のドキュメンタリー映画祭(Hot Docs)247作品の中から観衆が最も好きの映画20の一つに選ばれた。この映画は目下、多くの著名の映画祭に招かれている。