佳木斯市の楊勝軍さん迫害死 家族は弁護士に依頼
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 【明慧日本2019年11月11日】(黒龍江=明慧記者)黒龍江省佳木斯市(ジャムス市)の法輪功学習者・楊勝軍さん(61)は、2019年8月2日、81歳の母親と一緒に自宅で警官らにより友誼路派出所へ連行され、家宅捜索を受けた。母親は当日の夜に解放されたが、楊さんは連行されて9日目の8月11日に、迫害死した。

杨胜军遗像
楊勝軍さん

 楊さんの冤罪を晴らすために、家族は弁護士に依頼した。2019年9月6日、2人の弁護士は中央病院、友誼路派出所、郊区公安支局、郊区検察庁、市検察庁、留置場など六つの各部署を訪ねて、冤罪を晴らすために書かれた手紙を手渡し、無実であると訴えた。

 楊さんを連行した友誼路派出所は、直接に関わる部署として、今なお家族に拘束通知書を渡しておらず、やるべき一切の法的な手続きを知らせたこともなく、各種の口実をつけて、弁護士が調べているこの案件に対して、ことごとく拒否した。友誼路派出所の副所長・胡智は「連行は市が決めたことである」と言い逃れをした。

 2019年10月18日、楊さんの弁護士と家族、および友人たちは、佳木斯市の行政不服審査課に行き、「行政不服審査申請書」を手渡した。そして、すべての関係する部署に事実の真相を明らかにし、本案件に関わった犯罪者の刑事責任を徹底的に追及するよう要求した。

 2019年7月、黒龍江省公安庁の「監督指導チーム」は佳木斯市に行き、佳木斯の公安局・検察庁・裁判所の各部署に、現地の法輪功学習者に対して大規模な迫害行動を指示した。2019年7月25日から、佳木斯市の法輪功学習者、四十数人が連行され、約100人の学習者がドアをノックされて取り調べられたり、あるいは電話による嫌がらせを受けた。全国各地の警察内部からの情報によると、今回の連行は全国規模で行なった統一行動で、すべて上層部からの指令によるもので、派出所などの末端組織にノルマを与え、各派出所は連行人数に達成すれば、それに応じて人数分の奨励金がもらえるというものである。

 2019年8月2日午前、法輪功学習者・金さんと息子の楊勝軍さんが出かけている間に、ちょうど日本から帰って来ていた次男が家にいた。友誼路派出所の警官らが扉をノックした時、次男はドアを開けた。警官らは家のプリンター、パソコン、法輪功の書籍50~60冊を取り出して、楊さん親子の帰りを待っていた。間もなくして帰宅した楊さん親子は、友誼路派出所まで連行された。母親の金さんは当日の夜23時に家に帰された。楊さんは実際のところ、体調不良で拘束条件を満たさないはずだが、警官らはそれを無視して楊さんを拘束した上で、楊さんの弟に400元(およそ6200円)の身体検査料を支払わせた。

 2019年8月11日朝5時30分頃、友誼路派出所の警官らは楊さんの家にやって来て、「楊勝軍は留置所で吐血し、すでに中央病院に送って緊急措置をとっている」と言い、楊さんの家族を病院に送った。途中で、警官は「留置場に送られた者は、すでに派出所とは無関係であり、派出所の権限外である。楊勝軍を拘束した件はすでに取り消された」と家族に告げた後、慌てて病院を離れた。

 楊さんは12袋の血液を輸血されたが、午後になって話せなくなり、夜9時に死亡した。楊さんの入院費用の約3万元(およそ46万8000円)を、最後には家族が支払った。

 楊さんは連行されて、たったの9日目で命を失った。この突然な訃報で家族の皆が驚き、80歳代の母親と未婚の息子に多大な苦痛をもたらし、家族や友人たちに際限のない憂いと悲しみをもたらした。

 
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2019/10/30/395195.html)
 
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