文／中国の大法弟子

　【明慧日本2025年7月6日】私は今年で63歳になります。結婚して1年ほど経ったある晩、突然血を吐き、夫が慌てて同僚を呼んで私を病院へ運びました。診断の結果は肺結核でした。それ以降、小さな病気が絶え間なく現れるようになりました。人生に対して希望を失いかけていた1998年3月24日、私は運命的に宝の書『轉法輪』を手にしました。そこから、私は病気のない軽やかな身体を手に入れました。法輪大法は私に健康な体を与えてくれただけでなく、心を清め、世界観そのものを高めてくれました。そして私は、自分本位で傲慢で、脆くて心の狭かった女性から、無私無我で意志の強い、「他人のための生命」へと生まれ変わることができたのです。

　義父が亡くなってすでに十数年が経ちます。義父の死後間もなく、私は「私は法輪大法の修煉者だから、師父の教えに従うべきだ」と思い立ち、夫と相談して「お義母さんを我が家に迎えて、新しい環境で暮らしてもらいましょう」と提案しました。義母が我が家に来た際に、気持ちよく過ごしてもらえるよう、夫と一緒に市場へ連れて行き、ズボンや足洗い用のタライ、新鮮な食材などを買いました。翌日にはデパートで革靴も購入してあげました。毎日、義母のためにおいしい食事を用意しました。しかし10日ほど過ぎたころ、夫の次弟から電話があり、「妻が入院するので、お義母さんに家を見ていてもらいたい」とのことでした、義母は仕方なく帰っていきました。

　ある日、義母がまた我が家に来たとき、ソファでテレビを見ていました。最初は座っていましたが、しばらくすると横になり、やがてうつ伏せで見るようになりました。私は心の中で「年配の人がこんな姿勢でテレビを見るなんて見たことがない。しかも義母は健康なのに」と思いました。そのとき、「内に向かって探す」という言葉がふと浮かび、私はハッとしました。「もしかして、私自身にも安逸を求める心があるのでは？」と探ってみると、確かにありました。たとえば、書籍を読んだ後に横になりたくなるなど、まさに安逸を求める心ではないでしょうか。私は「この執着は必ず取り除こう」と決意しました。さらに深く探ってみると、「義母に対する軽蔑の気持ち」があることに気づきました。それは、自己中心的で傲慢な心から来ているものでした。また、「不公平だ」という気持ちの裏には、怨みや嫉妬が潜んでいました。「義母にも私と同じような振る舞いをしてほしい」と求める心もありました。それはまさに共産邪霊の思想そのものではないかと気づきました。私はこれらの良くない心すべてを、根こそぎ取り除こうと決めました。自我を低くし、海のように広い心で包み込み、義母に自由を与える。その瞬間、私は全身が軽くなるのを感じたのです。

　あるとき、夫が義母を我が家に招いたことがありました。夕食後、夫と義母がリビングで世間話を始め、その中で夫が、義父が生前に義母と揉めたある出来事を取り上げ、当時の経緯を分析しながら「お義母さんにも非があった」と指摘しました。しかし義母は一切認めようとせず、夫が何を言っても態度を変えませんでした。夫はついに怒りで顔を赤くし、声も荒げたまま、そのまま寝室へ行ってしまいました。そのやり取りを私は寝室で全部聞いていて、最初は「義父が亡くなってもう何年も経つのに、義母にはまったく反省の様子がない。この命は本当に理解しがたい」と思いました。しかし、すぐに「いや、これは『外を見ている』のではないか？」と気づきました。そして、「私自身にも、非を認めたがらない癖があるのではないか？」と内に向かって探してみると、やはり夫の前で非を認めない自分がいました。私は「この『認めたくない』という執着を取り除こう」と心に決めました。大法弟子には、大法を守り、衆生を救うという使命があります。外で真相を伝えることも、衆生を救うためです。しかし、家族もまた救われるべき衆生ではないでしょうか？　ならば、義母に対しても、無条件に善意で接するべきです。そう思った瞬間、心がスッと晴れて、とても爽やかな気持ちになりました。

　また、義母はときどき末の妹の家にも滞在します。ある日、妹が私に義母の癖や行動が我慢ならないとこぼし、「何度も怒鳴っているのに全然言うことを聞かない。腹が立ちすぎて首に湿疹までできた」と話してきました。私は彼女をなだめつつも、心の中では「同じ思いを共有できる人がいる」と少し共感している自分に気づきました。けれどもすぐに、「ああ、これは私が引きずられている証拠だ。常人と同じ心になってしまっている」と反省しました。大法を修煉する者である私は、大法の「真・善・忍」という基準に従って自分を律しなければなりません。自我の心を完全に放下し、慈悲の心で義母に接し、「他人のため」になれるよう努力しなければならないのです。

　今年のお正月、義母は我が家で年を越しました。夫と私は、義母の生活費としてさらに2000元を増やしました。すると義母は嬉しそうに「そんなにたくさんのお金はいらない。私はそんなに使い道があるわけじゃないし、食べ物も服も全部あなたたちが買ってくれてるでしょう？」と言いました。毎年、元旦になると義母の実家の弟や甥、孫など十数人が義母に新年の挨拶に来ます。今年も例外ではなく、私たちは年末にあらかじめ20人が座れる大きな円卓のあるレストランを予約しておきました。みんなが集まり、和やかな雰囲気の中で食事を楽しみました。そのとき、義理の妹が私に「私、よく友達と話しているの。うちの義姉さんは本当にいい人で、お母さんにもすごく良くしてくれるって。お母さんも義姉さんの家に行くのが好きで、私たちもとっても安心しているの。義姉さんはいつもお母さんに服を買ってあげるし、親戚のご祝儀も全部兄さんと義姉さんが出してくれる。お母さんの医療費や生活費も基本的に全部出してくれ、義姉さんは一言も文句を言わない。それに、兄さんと義姉さんは私たちや子どもたちのことまで色々面倒を見てくれて、本当にいつも損ばかりしている」と話しかけてきました。私は彼女にこう答えました。「『法輪大法は素晴らしい』、『真・善・忍は素晴らしい』って唱えてみて、大法が私にこういうふうにさせてくれているのよ」と言いました。すると彼女は、「私、よく『法輪大法は素晴らしい』、『真・善・忍は素晴らしい』って唱えている。体調が悪いときにも言うし、外孫が熱を出したときも唱えているの」と答えてくれました。

　午後になると、皆それぞれ楽しく帰っていきました。親戚を見送った後、私はリビングや寝室を隅々まで片付け、2時間近くかかりましたが、まったく疲れを感じず、むしろ嬉しい気持ちが湧いてきました。なぜなら、皆が楽しそうに食べ、飲んでいる様子を見て、心から幸せを感じたからです。そのとき、「幸福って何だろう？」、「他人のための生命になることこそ、本当の幸福だ」と心の中から答えが返ってきました。

　師父の偉大な慈悲に心から感謝します！