文／中国の大法弟子　浄蓮

　【明慧日本2025年7月20日】私は大法を修煉してすでに29年になります。当初、共に大法を修煉していた同修たちの大部分は、すでに高齢の大法弟子となっており、私たちのような者は若い方に入ります。この間、同修たちは様々な形の迫害を経験し、地元での人を救い済度することに大きな損失をもたらしました。ここで見てきた迫害を受ける原因のいくつかを書き記し、同修たちと共に交流し、戒めとして今後の修煉の道を歩んでいきたいと思います。

　以下は私自身の法に対する認識であり、法に合わない部分があれば、同修の慈悲なるご指摘をお願いします！

　一、師父が与えてくださった最も有効な手段「内に向けて探すこと」を使いこなせない

　同修が迫害を受ける原因は多々ありますが、まず修煉において内に向かって探すという角度から、自分自身の体験と地元で迫害を受けた同修の状況を合わせて話してみます。

　最近数年間で非常に心痛む出来事は、身近な数人の同修の逝去を見たことです。事を行うことを修煉だと考えていた人、三つのことを非常によく行っていたが、ある観念に長期間執着して手放さず、最後に邪悪に付け入る隙を与えて人身を失うに至った人（色欲、怨恨、大法の資源の私的使用等を含む）がいます。現在も繰り返し迫害を受けて人身の自由を失った人、病業の表れの中にある人もいます。

　これらの同修の多くは風雨の修煉の道を経験してきた古い大法弟子で、修煉への決心と法への堅固さは誰の目にも明らかです。しかし、ほぼ全員に共通する問題があることを発見しました。トラブルや関門の中で、深く内に向かって探すことができず、ほぼ全員が「広い心、寛容な態度、私はあなたと同じレベルで争わない、許す」等々の、人類の高い素質という基準に留まっています。

　例を挙げてみます。「私は彼に何もしていないのに、なぜ突然私に対して失礼な言葉を発するのか？　あの件は彼が私を誤解しているのだ。ああ、それなら私は修煉者だから、彼と同じレベルで争わない。彼は恐らく忙しすぎて学法が少ないのだろう、私は彼を寛容し、同情する」。彼はこの関門を通り過ぎ、向上したと考えます。見た目には非常に寛大で思いやりがあるように見えます。しかし実際には、修煉において彼は向上したでしょうか？　厳格に言えば、していません。それは常人の高い素質に留まっているだけで、常人の基準であり、師父が要求される内に向かって自分を探すことを行っていません。

　大法の中でこれほど長年修煉してきた修煉者にとって、私たちは常人の中の良い人になるだけで満足するのでしょうか？　ではこの時、何が内に向かって自分を探すことを阻んでいるのでしょうか？　それは、このトラブルを通じて修め去るべき「観念」と向上すべき「もの」に阻まれているのです。それらが自分を探すことを妨げているのです。「私は必ずどこか良くないところがある、彼を不快にさせたからだ。私のやり方が善ではないのか。どこか法に合っていないのではないか。師父が彼を利用して私に自分の不足を見つけさせようとしているのではないか？」。もしまだ見つからないなら、さらに考えます。「私の身に生々世々積み重ねられた自分では気づかない観念があるのではないか？　それなら師父の言われる通り無条件に自分を探そう。修煉者に偶然の事は起こらないから」。もし本当にまだ見つからないなら、「ああ、私にはこの業力があるのだ」と考えます。関を乗り越える中で、必ず内に向かって自分を探すのです。修煉者の身に偶然の事は起こりません。必ず法に同化すべき部分があるのです。

　もし私たちが本当に自分の問題を見つけられず、どうにかして問題の所在を知りたいと思うなら、どうすべきでしょうか？　この時、私たちは強烈に願望を持たなければなりません。「自分の問題の所在を知りたい、向上したい！」。このようにして、師父が私たちの向上したいという心を見て助けてくださいます。大法は無辺であり、師父には私たちに理解させる方法がいくらでもあります。しかし前提は、あなたが向上したいと思うことです！　この点は非常に重要な一歩です。

　師父は『ヒューストン法会での説法』で次のように話されました。「佛は人が願をかける時の心が誠か否か、そして人が真に修めるかどうかを見るのです」。なぜなら宇宙には一つの理があり、人は何を選択するかを自分で決めるからです。あなたが向上したいと思えば、師父は助けてくださいます。あなたが向上したいと思わなければ、師父にも方法がありません。内に向かって自分を探さず、また自分の問題を見つけたいという強烈な願望が欠如している、この現象は非常に普遍的で、高齢の同修にこの傾向が偏重しています。常人の中で形成されたこの観念があまりにも長く深いためかもしれません。また、人は毎回の関門通過において内に向かって探さないため、取り去るべき観念を全て保護してしまい、それを非常に強大に育て上げてしまいました。最後にこの観念が逆に主元神を支配し、人が内に向かって探そうとする時にそれに阻まれてしまうのです。

　それはあなたに外に向かって原因を探させ、肉眼で見た表面的な正誤の中に陥らせ、絶えずあなたの「正」を強化させ、あなたの心に従った変化を起こさせます。この時、それはあなたに偶然の行き違いで聞き間違えたり、いくつかの虚像を見せたりしてあなたの「正」を強化し、あなたの頭の中に様々な奇怪な理由を現れさせたり、あるいは「これは旧勢力の妨害だ」と言って内に向かって自分を探すことを阻み、あなたを非常に強いその自我の中に陥らせて出られなくします。最後にあなたは満腹の冤罪を感じ、誰も信頼できないと感じ、自分を封じ込めてしまいます。法理が不明確な多くの同修は、旧勢力の妨害を言い訳にしがちです。師父は「7.20」以後、私たちに個人修煉の関を按排していないと言われました。妨害があればすべて旧勢力の妨害に帰するのです。

　師父は言われました。「誰かが私を妨害したらそれを消滅し、誰も私を妨害してはならないといつもそう思ってはいけません。（皆笑って）　しかし、なぜあなたが妨害されたのかと考えないのでしょうか？　なぜ自分自身を見ないのでしょうか？　なぜあなたを妨害することができるのでしょうか？　自分に何かの執着があり、放下できないことがあるのでしょうか？　なぜ自分自身を見ないのでしょうか？　本当の原因が自分のところにあるから、邪悪に隙に乗じられたのです！　あなたを守っている師父がいるのではありませんか？」（『各地での説法三』「大ニューヨーク地区法会での説法」）

　「皆さんに教えますが、どのような摩擦が現れても、どのような情況が現れても、きっと私たち自身に漏れているところがあるからです。これは間違いのないことです。漏れているところがなければ、誰もこの隙に乗じることができません」（『各地での説法三』「大ニューヨーク地区法会での説法」）

　ここで言及すべき点がもう一つあります。同修の中で師父が話された法を極端に理解することがよくあります。これは私たちが人の観念で学法しているからです。自分の観念に合う部分は受け入れ、自分の観念に合わない部分は受け入れない。このようにすると法理の背後にある真の内涵を見ることができません。このような場合、法理が不明確なことで自分に損失をもたらすことを避けるため、最良の方法は謙虚に同修たちの法に関する認識を多く聞くことです。それらは全て観念を破り、より良く法を認識するための強力な助けであり、正しい方向に推進する力なのです。

　例えば、地元にある高齢の同修がいます。法に対して非常に堅固で、邪悪の迫害に面した時、その正念は本当に邪悪を撼動させることができ、三つのことも非常に精進しているように見えましたが、今年身体に深刻な病業の虚像が現れました。彼女が時々意識不明になった時、彼女は無意識のうちに、心の底に長年押し込んでいた同修たちに対する全ての不満と怨恨を、憎々しげに全て吐き出しました。同修たちは聞き終わって皆驚愕しました。普段彼女があまりにも深くに隠れており、あまりにも執着していたため、他人には全く発見できなかったからです。彼女が暴露したこれらの内心のものから見ると、彼女が問題の正誤を判断する標準は、彼女の本質的ないくつかの非常に重い観念と彼女の長期にわたる行動の習慣であり、大法ではありませんでした。彼女が心の中で恨んでいたそれらの人や事について、彼女は法に基づいて認識せず、深く内に向かって探すことをせず、表面的な正誤に留まっていただけでした。

　一部の高齢の同修たちの大法への堅固さと修煉を良くしたいという決心は、ずっと若い同修たちを激励しています。彼らは人生の中の様々な苦難を経験し、様々な社会の動乱を経験し、師父の洪大なる慈悲と大法の博大で超常な法理が一生で遭遇した人情を解いてくれ、彼らは非常に大切にしています。しかし修煉はこれほど厳粛なもので、境地の昇華は決心だけで解決できるものではありません。根本的にはどのような心を抱いて大法に入ったかが、やはり根本的な問題です。

　修煉は苦を舐めることです。苦を舐めるのは業力があるからです。しかし、心性を直撃する様々なトラブルに遭遇した時、観念はすぐに私たちを非常に常人的に表現させ、すぐに常人の理の中に陥らせて正誤を究明させます。この肝心な時に真我と偽りの自分を分けることをせず、観念がこのように一回一回保護されていきます。これは高齢の同修の間で非常に顕著に表れています。長期にこのように積み重ねると、最後には越えられない大きな関になってしまいます。

　各人の天命がどれほど長いかは誰にも分かりません。同修の中には邪悪に隙を突かれた時に内に向かって探すよう言われ、しっかりと自分を修めるよう言われても、自分を修めるべきだと理解しても、主意識がすでに非常に弱くなり、さらには不明確になっている場合があります。ましてや隙を突かれて自分が迫害されても、自分に問題があることを認識せず、かえって大法と師父を疑う人さえいます。

　ここで言っているのは同修の良し悪しではなく、法理に基づいた分析です。これが現在、三つのことを非常に良く行っているように見える多くの同修に様々な迫害が現れる非常に重要な原因の一つなのです。本質的に変わっていないのです。「凶器を捨てれば、その場で成仏する」ということわざがありますが、不可能なことで、それは入門に過ぎません。普段から堅実に着実に修める基礎がなく、普段から利益と人心を捨てるというはっきりとした正念の蓄積がなければ、邪悪を揺るがす強大な正念は生じません。内に向かって探すことは修煉者の最も基本的な素質で、そうでなければ全ては空論に過ぎません。

　無条件に自分を探すことは、トラブルを解決する最も有利で、最も便利で、向上が最も速い一つの道です。もし私たちが普段から内に向かって探すことを学び、同修からの指摘とアドバイスを受けて謙虚に深く自分を探すことができれば、多くの損失を避けることができます。実際、私たちが内に向かって探すことは私たち自身に百利あって一害なしです。なぜ私たちはそれほど内に向かって探すことに不誠実なのでしょうか？　これ自体がおかしい事ではないでしょうか？　実際には修め去るべきその「観念」が阻んでいるのです。それが死にたくないからです。

　（続く）