文／中国の大法弟子　　

　【明慧日本2025年7月20日】1999年に中国共産党（以下、中共）が法輪功に対する全面的な迫害を開始してから、すでに26年が経ちました。大法弟子は、当初から現在まで、大法への認識が感情的から、理性的な理解へと進んできました。師父のご指導の下で、大法弟子はますます成熟してきています。真実（法輪功迫害の実態）をはっきりと伝え衆生を救うことは、すべての大法弟子が必ず果たすべき使命です。その過程において、大法弟子はそれぞれの方法でその力を発揮しています。資料を印刷して配布する、面と向かい真相を伝え資料を手渡す、真相ステッカーを貼るなどです。これによって大量の邪悪な要素が取り除かれ、衝撃を与えました。真に修煉している弟子が歩んできた道の一歩一歩が、まさに輝かしい歴史書なのです。

　同時に、ここ数年、私の地域でも良くない現象が現れたことに気付きました。法に対し責任を持つ心から、私はそれを明らかにすべきだと感じています。現在、邪悪な要素はますます少なくなり、人々の大法弟子に対する態度もだんだん良くなってきています。真相を聞いて三退を選ぶ人も増えています。しかし、私の地域では多くの大法弟子が、真相のペンダント（ひょうたん型のキーホルダー）を真相伝えの必需品のように考え、真相の冊子や『九評』などの書籍を配ろうとしません。彼らは、真相資料を持つと危険だと考えているようです。この背後には、重い人心があるのではないでしょうか？　しかもそれを手放したくないのではないでしょうか？

　小さなひょうたん型のペンダントには、硬質プラスチック製や木製のものがあり、ここ2年ほどでさらに進化し、夜に光る美しい模造玉石製のものまで登場しました。製作コストは1個あたり約40円程度です。この小さなひょうたんは高さ約3センチで、「法輪大法は素晴らしい、真・善・忍は素晴らしい」と刻まれています。しかし、文字は非常に小さく、時間が経つと文字がかすれて読みにくくなってしまいます。

　ある同修は市場で大量に配っており、この小さなひょうたんを渡して、大法が素晴らしいと覚えていれば平安が得られるとだけ伝え、大法の基本的な真相や三退の本当の意味については話していません。常人の中には、可愛いひょうたんを欲しくて、何度も三退をする人もいます。ある常人は自分の家にすでに小さなひょうたんが山ほどあっても、誰かが配るとまたもらうと話していました。

　このようにひょうたんを熱心に配ることについては、以前にも多くの教訓を経験しています。かつては、一部の学習者が真相を伝えることを軽視し、お守りや小さな蓮の花を配ることで真相伝達の代わりにしてしまい、勝手に「人を救った」と思い込み、救いの道をあまりにも簡単で軽いものと考えていました。こうした人心や行動は、大法の貴重な資源を浪費するだけでなく、常人の救いを遅らせ、また常人の「安易に得したい」という心を助長しています。さらに、自分自身が救いの使命を真剣に受け止めていないだけでなく、明慧ネットの要求に従い、真相カードや小冊子をきちんと配る同修の真相伝達にも妨げを与えています。その結果、人々は、まず真相を伝えてから三退を勧める大法弟子に対し、「いいものをもらったら退くよ！」と言うようになってしまいます。

　大法の修煉は厳粛なものであり、どうして真相を伝え衆生を救うという神聖な使命を、安易に小さな得を求める取引のようにしてしまったのでしょうか！　師父は明確に示されています「自分に責任を負い、学習者に責任を負い、社会に責任を負い、大法に責任を負わなければなりません」（『法輪大法義解』「まえがき」）我々はそれを果たせているのでしょうか？

　同修が配る数が増えるにつれ、作る数もどんどん増えていきます。ひょうたんの制作を担当している同修は、いくつもの地域の加工を一手に引き受け、まるで加工工場のような状態になっています。他の同修が節約して寄付したお金も、ほとんどひょうたんの制作のところに流れ、その影響で他の資料拠点の資金が緊迫しています。ある同修はこのやり方は道外れと指摘しましたが、ひょうたん制作の同修は自分の考えを曲げず、ひょうたんのペンダントは大量の衆生を救っていると主張しています。その影響を受けた多くの同修も、同じように語っています。

　そのような言い方は正しいのでしょうか？　正しくありません。それは無意識のうちに、小さなひょうたんを大法より上に置いてしまっているのです。真相冊子こそが真相を伝える主な手段であり、衆生を救うのは大法であり、師父であり、法なのです。多くの同修が法の立場から物事を見ず、人心や常人の考え、人情に基づいて行動しており、こうした混乱を助長してしまっています。

　師父は「どんな状況においても修煉者の要求を基準にし、法をもってすべてを量るべきです」（『肝心な時に人の心を見極めている』）と説かれました。

　以上は、私自身が当時の修煉状態の中で得た認識であり、同修との善意ある交流を通じ、共に向上していければと思います。