　【明慧日本2025年7月22日】瀋陽市大東区の法輪功学習者・趙吉元さん（以下、学習者）は、2019年7月10日、いわゆる中国共産党の「建党70周年記念行事」を理由に拘束された趙吉元さんは、不当に懲役7年6カ月の判決を受け、錦州刑務所に拘禁された。そこでは真・善・忍の信仰を堅持していたとして、長期にわたる高圧的な迫害下に置かれ、身体に徐々に問題が生じた。今年に入ってから2度、急性心筋梗塞を発症して危篤状態となり、7月4日、錦州刑務所内で無念な死を遂げた。（享年71）

　遺族が、趙吉元さんの遺体を調べたところ、足首には足枷を付けていた傷跡があり、体はやせ細っていた。太ももには複数の青あざが見られ、片方の鼻孔が拡大していた（鼻に管を刺されて塩水などを注入されていた疑い）。その他の場所に傷跡はなかった。遺族はその後になって初めて遺体の火葬に同意した。

　趙さんはもともと瀋陽市第四建築工程会社の従業員だった。1998年7月、彼は末期の胃がんと診断され、食事が困難になり、水を飲むだけでも嘔吐を催した。体はやせ細り、体重はわずか約40kgほどだった。1998年12月のある日、彼は法輪功の師による説法の録音を聞いた。聞き終えると、奇跡的に食事ができるようになり、翌日の早朝には庭を掃き、通常通り仕事に行けるようになった。彼は喜んで、会う人ごとに「大法が私の命を救ったのだ！」と語った。

　1999年の「7.20」以降、趙さんは法輪功の実際の状況を説明するため、2度北京へ陳情に行ったが、不当に連行された。1999年12月、瀋陽市竜山教養院に送られ、強制的に信仰を放棄させられた。2000年6月に自宅へ戻った。

　2001年1月、中国共産党（以下、中共）の江沢民と政治的ごろつき集団は「天安門焼身自殺事件」という茶番劇を演出し、法輪功に罪を着せ、世の人々に悪い影響を与えた。

　2001年2月27日、趙さんは横断幕を掲げ、法輪功迫害の実態が書かれた資料を配布したため、大東区珠林派出所の警官により連行された。中国共産党瀋陽市和平区の邪悪な裁判所は不当に開廷し、趙さんに懲役5年の不当判決を下し始めた。裁判官は趙さんに「控訴するか、しないか？」と尋ねた。趙さんは「控訴します」と答えると、裁判官は「控訴すればさらに2年加算」と言った。こうして、趙さんは悪党の「法執行者」によって懲役7年の判決を受けた。

　2002年2月10日、瀋陽第二刑務所に送られて迫害を受けた。瀋陽第二刑務所において7年間の間、殴打、拘束具着用、厳重看守、電棒電撃、大掛かりなどの拷問を受けた。

　2019年7月10日、瀋陽市政法委は「中国共産党の政権建立70周年の盛大な祝賀行事」の名目のもとに維持安定を図るため、各区の警察に統一指示し、20人以上の学習者を連行した。65歳の趙さん夫妻も連行され、趙さんは留置場で暴行を受けた。

　2019年12月10日、趙さんは中共の瀋陽和平区裁判所によって不当な裁判を受けた。審理の過程で、趙さんは不当な告発や冤罪の申し立てに対し、抗議したり署名を拒否したりした。裁判後、裁判官は趙さんの息子に父に認罪させるように促し「認罪すれば懲役3年、認めなければ7年～10年の判決になる」と脅した。最終的に、趙さんには懲役7年6カ月を宣告された。

　趙さんは、遼寧省錦州市の刑務所第20監獄区に連行されて拘禁された。彼は「真・善・忍」の法の信念を堅持し「転向」を拒否したため、錦州刑務所では面会を許されず、わずか100元分の生活用品を購入できるだけで、他の物品を購入するための家族のアカウント資金の使用も許されなかった。

　2022年12月、趙さんは錦州刑務所での迫害により生命の危険にさらされた。今年6月初め、趙さんは錦州刑務所の迫害に息が絶えるまで拷問を受け、最終的に7月4日に無念な思いを晴らせないまま死亡した。その他の詳しい状況はこれから調査する。

　明慧ネットの一部の統計によると、錦州刑務所では少なくとも張立田さん、崔志林さん、辛敏鐸さんなど数人の学習者がさまざまな拷問により死亡している。田宝昌さん、尹国志さん（後に遼寧省瀋陽第一刑務所に移送されて迫害により死亡）、馬万林さん、隋永彦さん、李捷春さん（後に大連刑務所に移送されて迫害により死亡）、劉万勝さん、呂開利さん、張繼紅さん、潘玉峰さん、鄧玉林さん、李凯さん、鞠世淼さん、趙亮さん、張昆山さん、烏成均さん、胡占亭さん、張成杰さんなど、多くの学習者が錦州刑務所で拷問を受け、傷害や障害を負う例も度々見られた。

　（注：法輪功学習者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照）