文／中国の大法弟子　　

　【明慧日本2025年12月24日】2009年、私が住んでいた地区の「610弁公室」は、洗脳班を開き、法輪功学習者を迫害していました。そのとき、国内安全保衛警察（国保警察）に勤めていた親戚が私のもとを訪れ、「（法輪功を諦める）保証書を書けば、俺が話をつけてやるから、洗脳班に行かなくて済む」と言いました。私は「それだけは絶対に書けません」と答えました。すると彼は、「じゃあ、もう知らない」と言いました。

　2日後、私が家で床を拭いていると、誰かがドアを叩きました。ドアを開けると2人が立っており、一人は警察官、もう一人は「610」の人間だと言いました。よく見ると、610の頭目でしたので、私は心の中で強い反感を覚えました。しかしその瞬間、「彼らも救われるべき人であり、善意で接するべきだ」という師父の教えを思い出しました。

　私は笑顔で、「どうぞ中へ。水でも飲んでください」と言いました。二人は腰を下ろし、「まだ法輪功をやっているのか？」と聞いてきました。私は笑いながら、「あなたはどう思いますか？」と聞き返しました。すると頭目は、「あなたは体がとても良さそうだ」と言いました（そのとき、私はすでに60歳を過ぎていた）。私は、「昔は全身が病だらけでしたが、今はとても健康です」と答えました。

　すると彼は、「あなたたちは家のことも顧みず、毎日あちこちでビラを貼っている。あなたの階段にも貼ってあった。さらに手紙を書いて、俺たちに報いが来るなどと言っている」と言いました。私は、「あなたが来たとき、私は掃除をしていたところです。ビラを自分の家の前に貼るはずがありません。『悪報が来る』というのは、悪事を働く人に対してのことです。あなたのように優しい人であれば、悪報など来ません」と答えました。

　彼は「『九評（（中国共産党についての九つの論評））』を読んだことがあるか？」と聞きました。私は「何が書いてあるのですか？」と聞きました。彼は「共産党を罵る内容ばかりだ」と言いました。私は「法輪功の師父は『無私無我で、なおかつ他人を先に、自分をあとにするという正覚にまで修め遂げなければならないのです』（『精進要旨』「佛性に漏れなし」）」と説かれているというと、彼は「それはいいことだ」と言いました。

　それから彼は、「では、天安門の焼身自殺事件は何だ？」と尋ねました。

　私は、「捏造ではありませんか。ガソリンの瓶は燃えていませんし、動作も法輪功のものではありません。それに、劉思影は気管切開をしているのに歌を歌えました。全身に火傷を負っているにもかかわらず、ぐるぐる巻きに包帯されていました。あなたも覚えているでしょう。市内のバスが火事になったとき、火傷した人たちは皆、裸のまま無菌室に入れられていました。さらに、法輪功の師父は『自殺も殺生も罪になる』と説かれています。焼身自殺事件は捏造したものです。これは古代の『指鹿為馬』と同じです」と答えました。

　私はさらにこう言いました。

「私たちは皆、良い人になろうとしているのです。真・善・忍を修め、何事も他人のことを先に考えます。買い物でお釣りを多くもらったら、必ず返します。道でお金を拾えば、その場で持ち主を待ちます。他の地域が災害に遭えば、進んで寄付や衣類を送りました。若い頃、姑はうちの子の面倒は見てくれず、自分の娘の子だけを世話していました。私は当時、『老後は絶対に面倒を見ない』と腹を立てていました。しかし、大法を修めてからは、姑にとてもよく接するようになりました。すると姑は、『息子や娘の家より、あなたのところが一番いい。これからはあなたと一緒に住みたい』と言ったのです。私たちは皆、良い人であり、さらに良い人になろうとしているのです。娘から子どもの面倒を見てほしいと言われると、私はよその地域まで行って手伝いました。派出所から電話があり、『修煉を続けるなら、連れ戻して3年の労教にする』と言われましたが、これほど良い大法で、私たちが良い人になろうとしているのに、逆に弾圧され、法律はまったく守られず、私たちと腰を据えて話し合おうとすらしないのです。」

　私は続けて、「今日は、また私に（法輪功を修煉しない）保証書を書かせたり、大法の書籍を提出させたりするために来たのでしょう。でも、私を救ってくださった師父を裏切るようなことをすれば、人間どころか畜生にも劣る存在になってしまいます。そんなことが、私にできますか？」というと、彼は、「そんなことを求めてはいない。あなたの話はとてもいい。あそこの村の女のようではない。彼女は俺たちを見るなり罵って、『お前たちはファシストで暴徒だ』と言った。だから彼女の給料を止め、拘留所に送った。拘留所で話をしても、また罵ったので、仕方なく労働教養にした。あなたの話は良かった。明日、洗脳班に行って、みんなに話してほしい」と言いました。

　私は「行けません。明日は外地へ行って、孫の世話をしなければならないのです」と答えると、彼は、「では、また今度話そう」と言って、帰っていきました。

　後で、彼の義母（私の娘の同僚）が、「彼は家に帰って、『この法輪功は本当にいいものだ。外国ではこうだ、ああだ』と言っていた」と教えてくれました。その後、彼は省の方へ異動になりました。

　以上が、私と610の頭目とのやりとりです。当時の私は正念が強く、態度も穏やかで、一言一言が要点を突いていました。そのため、彼の悪い念を刺激することなく、彼自身が正しい選択をするきっかけになったのだと思います。すべての縁のある人に、法輪大法の素晴らしさを知ってほしいと願っています。大法を大事にすることは、自分自身を大事にすることと同じです。皆さまに素晴らしい未来が訪れることを心より願っています。