娘からの手紙(小説)
2002年1月4日 作者:南星
【明慧ネット】冬の日光が窓のカーテンから透き通って、ベッドの前に降り注いだ。蒋ねえさんは目を開いて、眩しいからすぐ閉じた。一晩眠って、身体がまだふらふらしている。?ねえさんは起きて、枕にもたれて少し休憩してから、蒲団から出た。靴をはく時、ちょっと腫れている自分の両足を見て、ため息をついた。50歳あまりで、十何年も高血圧でしたけど、薬で抑えているので、身体はずっと元気でした、買い物をするやら、料理をするやら、ディスコをするやら、海外旅行など、皆言うまでもない。どうしてかわからないけど、この半年突然悪くなって、あまり遠くへ歩かなくても息が苦しく、めまいがして、疲れやすくなり、足もだんだんと太くなった。お医者さんに尋ねたら、腎虚と判断された、高血圧が引き起こして、そのまま続けると、新しい腎と交換する必要があると言われた。?ねえさんはびっくりした、人生は常なしと感じた、もしかすると・・・・・・彼女はもう考えたくない。
朝飯をちょっと食べて、蒋ねえさんはベランダへゆっくり行って、天気を見る。北京の空はいつも薄暗くてぼうっとしている、濡れた綿がのどにつかえたようでした。蒋ねえさんは深く呼吸してから、ちょっと楽になった。娘の話によると、カナダの空はすごくきれい、革靴を一か月履いて、掃除しなくてもかまわない。娘を思い出した蒋ねえさんの心は痛かった、娘は既に3年間帰国しなかった、いつ会えるかさえわからない。この子がそんな心配させた、彼女の同級生を見ると、仕事、お金、子供など、どんなに素晴らしいでしょう、どうして彼女だけが頭が悪い、法輪功なんかをやり始めたので、自宅の電話を盗聴され、生活も妨害された。彼女を二回叱った。彼女に「あなたが国外に住んでから、真相がわからない、テレビで放送した。あなたは騙された」などと言った。さらにもっと悪口を言った、電話なので、あまり言えなかった、けれども、この子がやめるわけじゃないと思う、彼女に好きにさせたら。
ベランダで、ちょっと身体を伸ばし、蒋ねえさんは思わず一、二か月前に見た夢を思い出した。怪しいことに、夢の中ではベランダで寝ていた、さらに、上半身はベランダの中で、下半身はベランダの外にある。どういう意味かわからないが、いつか易者に見てもらったほうがいいかな、自分の病気に関係があるかもしれない。
布のかばんを持って、蒋ねえさんは朝市へ買い物のついでに近くの公園をぶらぶら散歩した。お昼近く蒋ねえさんはゆっくり帰った。マンションに入ると、管理人である張さんが彼女に声をかけた:「蒋ねえさん、お手紙です。外国から来たの、確かに娘さんでしょう。」「ありがとう」「どういたしまして、暇があったら、外国のことを聞かせて、見聞を広めさせて。」「いいですよ!」蒋ねえさんは手紙をもらって見ると、本当に娘からで、長い間手紙がなかったが、どうにか自分の母を忘れていなかった。階段で蒋ねえさんは中から出た人ともう少しでぶつかるところだった。「すみません!」その人は礼儀よくあやまって、急いで去っていった。蒋ねえさんははっきり見えなかった、女性みたい、娘と同じくらいの年齢で、見知らぬ人でした。蒋ねえさんは彼女の後ろ姿を見て、愚痴ばかりこぼした:この張さん、何をしているの?見知らぬ人を入らせて、今泥棒が多いのを知らないの、防盗門(盗難を防ぐドア)さえ防げないのに。
階段で、蒋ねえさんはゆっくりと四階の家に着いた、彼女はそれぞれ家のドアの隙間に紙があることに気づいた。「また広告だ、いくら褒めても、誰が信じるの。」そう思いながら、ドアを開けて、その紙を持って中に入った。開いて見たら、法輪功の残酷に迫害された実例、焼身自殺の真相・・・・・・蒋ねえさんはタイトルだけ見たら、その紙を捨てた。政府はもう決めた、言うことなんかない、なんと家まで来て、あまりにも大胆すぎだね。
座ってから、蒋ねえさんは娘の手紙を読み始めた。彼女は思わずだんだん前に傾いた。何?
なんと娘と自分が同じ夢を見た!ベランダで寝る、上半身はベランダの中で、下半身はベランダの外にある。ただ一つ違うことは、夢の中で娘が絶えず自分を起し、「お母さん、そのままでは落ちますよ、はやく起きて。」と言った。自分は相変わらず寝ていた。蒋ねえさんはこのことが本当のことだと信じられない。娘がどんな説明したのかを読んでみた。「お母さんは今危険なへりにいることをわかりません。最近のお母さんの病気は決して偶然ではありません。善は善の報いがあり、悪は悪の報いがある。天理は明らかである、神は騙されません・・・・・・」
蒋ねえさんはぼんやり座っている、しばらく気が遠くなった。自分は一生苦労をして、まじめにこつこつと仕事をして、党に入って、幹部になって、毎年は三八紅旗手で、(栄誉ある称号)、人にいつもにこにこしていて、盗まない、奪わない、騙さない。先祖はいつも「良い人は福がある」といったけど、自分はどうして運が悪い、こんな病気になってしまった。まさか法輪功の問題で自分は本当に間違った?天の下で一番良い人達を罵って虐めた?彼たちは迫害により仕事、学業、家庭、財産、さらに生命を失ったのに、自分は冷たい目で傍観して、さらに打撃を加えたか?政府の宣伝はまさか嘘ですか?蒋ねえさんは思わずぶるぶると震えた、思い続けたくなくなった。法輪功はいったい何ですか?本当に死んだ人がそんなに多いのですか?どちらかが正しく、どちらかが間違っている?蒋ねえさんは突然捨てた紙を思い出した、早速拾って、ゆっくり読み始めた。
思わず涙で目が曇った・・・・・・
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