台湾と香港の両学習者は、香港政府の違法な強制送還への損害賠償等を要求する告訴状を香港法廷に提出した
2003年4月10日
【明慧ネット】今年の2月21日及び22日に、台湾の法輪功学習者は合法なビザを持って香港に入り、当地の合法な修煉交流会に参加しようとしたところ、約80名が不当に拘留され、さらに警察によって暴力的に送還され、数人の女性学習者が負傷した。強制送還された台湾の学習者の中には、医師、弁護士、会社経営者、国家公務員、警察官など、台湾各界の人士が含まれていた。この事件は、台湾政府にも関心を引き起こした。
台湾総統府の人権諮問組織の幹事、副総統の呂秀蓮氏が3月2日、送還された台湾法輪功学習者を支援する記者会見で、見解を述べた“この送還事件は、香港が一国両制を実施してからの5年来、人権が後退しているという重大な警報であり、悲しむべきことである。しかも香港政府の後ろ盾となる中国共産党上層部が、人権を迫害することを香港人は重視すべきである”と強調した。また“当事件は、香港が中国に返還されてから、合法ビザを持っている法輪功学習者を強制送還した最大規模の事件であり、香港政府は税関及び警察の過失に関し、被害者へ正式な謝罪をすべきであり、さらに香港の自由保障を後退させないように、特別委員会あるいは、関係部門より調査を行うべきである”と副総幹事の廖福特氏は指摘した。
総統府と陸委員会が台湾政府を代表し、台湾法輪功学習者を強制送還した事件について、厳正な抗議及び譴責を表してから、強制送還された台湾法輪功学習者の朱婉琪氏、廖暁嵐氏、張震宇氏と盧麗卿夫婦及び香港法輪功の代表発言者の簡鴻章氏などの5人が、4月7日香港人権弁護士のポール・ハリス氏に委任し、女性学習者が負傷したこと及び入境所の係官による不当な扱い等の証拠書類と告訴状を香港法廷に渡し、香港法廷に対し以下の要求をした。
1)香港政府入境所の強制送還の行政決定は違法である。
2)強制送還中に暴力行為を行った。
3)4名の原告に対すし、非法な拘留(2人の原告に対しての暴行も含め)をしたことに関し、香港政府は賠償責任を有している。
司法審査の許可が下りてから、開廷日時が決定され書類審査を行う。また双方答弁の形式で判決を決定するという。
台湾法輪功学習者によると、台湾と香港両国間にて、香港法廷へ香港政府の人権違反を告訴することは、はじめての案件であるという。今回の海を隔てた告訴は、法輪功学習者の修煉の自由及び集会の自由を守るために行なった、と4人の原告は説明した。江沢民氏による法輪功弾圧政策は、すでに香港に浸透してきており、さらに台湾や海外にまで影響している。これは、いかなる自由主義社会も容認することのできないものである。香港法廷が法治と良心を持って、法輪功に公正を返すこと、そして、江沢民氏の人権に違反する代理人とならないことを望む。
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