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ニューヨークタイムズ 北京の軍医が 中共衛生部部長(厚生省)が公然とついた嘘を暴露した

4月9日記者はマスクをつけて北京で行なわれた記者会見に参加した。(AFP通信)

2003年4月11日

【明慧ネット】(中央社の記者張声肇がニューヨークから10日特電)ニューヨークタイムズの報道によると、北京のある解放軍病院では、重症急性呼吸器症候群(SARS)の患者が60名収容されており、その中7人が死亡したのに、中共衛生部部長は、北京全体でただ12症例しかなく、そのうち3人しか死亡していないと公然と嘘をついた。

タイムズは定年退職した軍医の蒋彦永(Jang Yanyong)の話を引用して、北京市内の一つの軍病院だけで,百人以上の重症の肺疾患患者がいるそうである。彼は先週の木曜日、衛生部部長がテレビで全市において12症例しかなく,そのうち3人しか死亡していないと言った時、「私は全く耳を疑った。」と言った。

蒋氏は人間としての勇気と医者としての責任感から、マスコミのインタビューを受け公表した。彼は「軍病院の医者達は彼の公表に対して非常に怒った」と言った。

報道によると、もう一人の北京の医者の話によると、SARS患者を専門的に受け入れている友安病院(Youan Hospital)(軍病院ではない)だけでも数十名の患者がいるそうである。

タイムズは、全体の人数は多くはないが、北京ではこんなに多く「減らして報道する」のは,中国が公正にSARSに直面しようとする態度は、依然として乏しいということを表わしていると報道した。中国大陸全体での感染者は少なくとも1279人あり、53人が死亡。全世界での感染者は2750人に達し、103人が死亡している。

報道は蒋氏の話を引用して、SARS症例は3月からすでに北京で発生していたが、当時はちょうど人民代表大会が行われていた。陸軍302病院の医者と看護婦は患者と接触したため感染したと述べた。

この病気が発生した後、北京にある各大病院の指導者は衛生部に呼ばれて会議をもった。蒋氏の話によると、衛生部は病院の責任者に要請して、衛生と安全に注意することを民衆に教えるべきなのに、人民大会が丁度行われている時期に当たって、「世情の安定を確保するために」、SARSが北京で発生しているということを、公表させないように命令したそうである。

報道によると、世界衛生組織はずっと北京に圧力を加え、確実な数字を提供するように求めたが、北京から提供したのは「絶対に信頼できる」統計数字だと答えたそうである。

報道によると、世界衛生組織の調査グループの科学者達は、個人的には非常に怒った。中国の官吏が、北京ではSARS症例は絶対無いと言っていた時、この病気はすでに香港からカナダ、ベトナム、シンガポールにまで拡がり、広州と北京の間で、毎日20回以上飛行機が行き来するのに、北京で感染していないということは信じられないだろう? 今、北京から、病院は患者でいっぱいになっているという噂が流れてきた。