日本明慧


米日英香港通信社が中国でのSARSを論評

2003年4月23日

【明慧ネット4月23日電】連日にわたり、西欧各主要メディアは、SARSの蔓延に対し次々と論評し、一致して今回のこの悲劇を作った原因は、主に中国政府がこの病気に関する一切の情報を封鎖したことにあるとした。

“アメリカンヴォイス”4月22日の報道によると、SARSの中国での更なる蔓延のため、中国社会と政治にもたらした強烈な打撃に対し,世界メディアは次々と論評した。“ワシントンタイムズ”はこう指摘した。SARSは去年11月中旬に広東省で初めて発見されたが、中国政府がこの情報を封鎖していた。2月中旬この病気が世界の注意を喚起した時には、既に三百人余りが感染していた。もし中国政府がもっと早くこれに関する事実の重要性を認識していれば、感染状況は決して現在のような程度にまで拡大することはなかった。

“ワシントンタイムズ”はまたこう述べた。中国の面子或いは特殊政治局面に対する配慮は、事実を隠蔽することではない。何故ならばそれは全世界に危険をもたらすからだ。

“ニューヨークタイムズ”の社論はこう述べている。SARSは既に26ヶ国に感染し、合わせて3800件の症例があり、200人が既に死亡、感染範囲がこんなに拡大していると、これを終息させるのは極めて難しいことに違いない。目下中国ではSARSは既に多くの省地域にまで及び、更にはただ基本的な衛生設備しかない農村にまで伝播する可能性がある。このような悲惨な事態を招いたのは、主に中国政府がこの病気に関するあらゆる情報を封鎖したためである。

“ワシントンポスト”の社論はこう述べている。中国のこの深刻な重症急性呼吸器症候群SASRに対する反応を観察すると,前ソ連政府のチェルノヴイリ原発事故に対する処理方法を思い出させる。当時の指導者ゴルバチョフは最初この事故に対し沈黙を保っていたが、後になって被害者を配慮すると表明し、西方メディアを人騒がせな論評だと批判した。何ヶ月か後、チェルノヴイリ事故はついに彼に、政治の透明性を要求する運動を推進するよう促した。

“ワシントンポスト”はこう言う、中国のSARSの初期段階での沈黙は、悪い結果をもたらすもので、この病気が全世界での感染拡大を引き起こしたばかりでなく、人々がこの病気を認識することを妨害し、また巨大な経済損失を与えた。現在、SARSが果して中国の政治の透明度向上に、新段階を齎すかはまだ予想しにくいが、情報が一般民衆の間で各種非政府ルートを通じて伝播されるということは、中国の古臭い専制独裁政治に沢山の裂け目が出来ている事を証明するものである。

イギリスの“タイムズ”社論はこう述べている。SARS患者が必要とする治療条件は、カナダのようにこれほど先進的医療設備を持っている国でさえ、全く処置の方法がない。イギリス政府は、必ず各地の病院が厳重な警戒を確保しなければならない。その上,中国は世界に対し、この病気に関する発見なり経験を共有する責任がある。

日本“読売新聞”の社論はこう指摘する。2001年世界WHOに加入した中国は、現在世界での主要な位置を占めようとしているが、もし中国の伝統的な悪い情報を隠蔽する習慣を変えることが出来なければ、決して“主要国”と見なされる権利は無い。

“南華早報”の社論は、SARS危機は中国と東南アジア国家の関係に、不利な影響を与えるものであるとした。過去中国の国内危機の処理時の失敗は、単に閉鎖された地方地域以内に影響はもたらしたが、現在、中国は東南アジアとの貿易、旅行と外交の関わりが日々密切になっており、いくつかの東南アジア諸国の旅行業に、もう既に相当のSARSの打撃を与えている。中国の態度はこの数日間で突然真摯となり、これはただ東南アジア諸国の、更なる厄介な疑いを生んでいる。今回の東南アジア諸国連盟の会議が暫く中国の参加を要請しないことを決めたのは,少しも不思議ではない。中国政府はただ果敢な行動を取ってこそ、同盟国中での信頼度を取り戻せることになる。