日本明慧

前夫の結婚披露宴で真相を伝える

【明慧ネット2004年6月14日】

 ここで述べられるのは、2004年の新年の際に、湖北省某市で歌われたある人々を感動させる一つの本当の物語である。

 法輪大法の弟子である英子さん(仮名)が法輪功を修煉することを堅持し続けてきたため、残酷な迫害を受けるに至った。その前夫は大きな精神的圧力に耐え切れず、彼女と離婚した。それ以来、英子さんは未成年の子供をかかえながら、一人でその迫害および職場を追われる二つの大きな圧力に直面することになった。英子さんは元旦の日に行われる前夫の結婚披露宴に出席し、新婚夫婦およびその場にいる友人たちに貴重な真相資料を配布した。

 英子さんはもともと某会社で勤めていたが、前夫は政府のある機関で仕事をしていた。1997年に彼女が大法を得てから、“真善忍”の基準で自分を要求し、両親を敬い、家族および隣人とも仲良く暮らしていた。夫婦は相思相愛で幸せな日々を過ごしていた。

 1997年7.20日以降になると、江沢民のその邪悪な弾圧が厳しくなるにつれて、英子さんが修煉を放棄しないため、拘留され、労働教養され、強制的に洗脳され、仕事を辞めさせられ、ひいては給料が無断で配給されなくなるなどの打撃を受け、このような幸せな家庭が江沢民政権の大きな打撃を受けて本来の幸福な家庭の面影も無くなった。

 別れるその夜に、英子さんは何度も寝返りを打って眠れなかった。彼女は夫婦であったときにお互いを愛し、あんなに安定した生活があったのに、しかし自分が迫害を受けている期間に、夫はそのでっち上げの嘘に騙されて、冷たくなり、不倫までしてしまった。それから彼女は夫と離婚してから、自分は子供を連れた女一人で、これからどうやって生きて行ったらよいだろうか? しかし彼女が最も多く考慮したのは、自分が一人の大法修煉者として、まだまだ前夫のようなでっち上げの嘘に騙されている人々に真相を伝えねばならない、彼らを済度しなければならないという重大な責任であった。

 離婚してから五日後に、前夫はなんと元旦の今日に結婚することに決めた! このような突然な知らせはまさに英子さんの心の傷に塩をかけるようなものであった。彼女はしばらく落ち着いてから、結婚披露宴で真相を伝えることに決めた。真相を伝える効果および結婚披露宴の喜びに満ちたその雰囲気を飾るため、彼女は前もって町で大きな紅色の“喜”*(注)文字のついた紙包みを買った。帰宅してから、いろんな階級の人に合うように真相資料を準備し、そして真相資料を紅の紙包みで覆い、珍重で美しい新年の贈り物となった。

 結婚披露宴の行われるレストランに来ると、もうすでに堤燈などで飾られていた雰囲気の中で、結婚式は行われていた。そのときに前夫は客間で往来する客人たちを接待していた。彼女が来るのを見て、驚いた顔色には恐れと不安が露呈されていた。どもりながら言った。“お前、お前がなぜここに来たのか?”英子さんは平然として言った。“私は今日ここに来てあなたへの祝辞および真相を伝えるためにきました。過去のことは忘れましょう、あなたたちが真相を知ることを願ってきました。真相を分ってから初めて本当の幸せ、果報がくるのです”

 突然空気が凝ったように、前夫はただその場に佇んで、一言も出てこなかった。目には涙が滲んでいた。おそらく自分が彼女に対してあまりにもその夫としての愛に欠けているのに気づいたのだろう。本来は彼女が来て邪魔をするのを恐れていたため、彼女に結婚披露宴の場所および日にちを伝えなかった。大法弟子の善がその凍りついた心を溶かしたのだろう、彼はすぐに答えた。“みんな上にいるよ、はやく真相を伝えに行ってください!”

 そのとき、上の階の客間に、満席の人々がちょうど盛り上がっていた頃だった。英子さんはさっぱりとして歩いてきた。正々堂々と自己紹介を始めた。“先輩のみなさん、友人のみなさん、こんばんは! 私は法輪功を修煉してから心身共に大いに受益した人です。今日はちょうど元旦の日なので、新年を共に過ごしましょう。この機会に、皆さまに新年の送りものを準備しました。法輪功が被った嘘についての真相資料です。良い人は見ると必ず果報が訪れます、どうですか?”話が終わったとたんに、満場の喝采および拍手が響いた。英子さんはその勢いで準備された紅色の贈り物を、真相を渇望している人々に配布した。席に座っている人々に配布し終えたとたん、英子さんの後ろで待ちくたびれていた青年の女性が、英子さんの肩を軽く叩いて“私はまだもらっていませんわ、私にも一枚ください!”と求めた。そして席の向こう側の来賓たちは食事を進めながら“法輪功が毎回配っている資料は必ず見ているよ、書いているものはみんな理に叶っている、私たちのために書かれたものだ。今日はどんな内容なんでしょう、見せて!見せて!”そしてたくさんの人が持っていた茶碗および箸を置き、真相資料を見始めた。

 ある幹部の年配の人およびその隣にいる部下たちがその余興のため、“法輪功学習者の配布する真相資料は皆見てきたが、しかしこんなにも公然とした人々も前で配布することは初めてだ、家門を名乗ってほしい”と求めた。そして英子さんは正直に彼に対し、自分は今夜結婚披露宴をするあの人の前妻だと応えた。それを聞くと後ろにいた人々は皆すぐに議論し始めた。ずっと前から法輪功を修煉する人はとても良い人だと聞いていたけど、なるほど百聞は一見に如かず。捨て去られたか弱い女性が、未成年の子供をかかえて、収入もないのに、前夫の過ちをまったく気にすることなく見せたその風貌は、たいしたものだと言った。

 人々は英子さんの去っていく後姿をみて、皆微笑みながらその真相資料を包んでいる紙包みを自分たちのかばんに入れた。


 注:中国では、結婚式において古来伝統な習慣として、新婚夫婦に赤色の“喜”の文字のついたプレゼントを贈るのが普通で、(老人の話によると赤色は邪悪なものを避ける作用があると言われている)新婚夫婦の喜びの満ちた生活を象徴するための文字だとされている。

 (中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2004/6/14/76892.html