九枚目の餅（注）

　文／阿香

　【明慧ネット2004年10月8日】夏休み郷里に帰ると、私は村に住んでいるたくさんの先輩たちにあった。彼らと世間話をするときに、外部の世界の事をはなし、法輪功について触れた。中には平素から非常に偏屈な人だと評判されている人でも、このときに態度が変り、また功法を修練する人も出てきました。

　地元の同修が私に対して「君は本当にすごいね、私たちが老婆心から繰り返し忠告していたけど、頑固おやじを変えさせることができなかった。君はすぐにできたね」といった。

　そこで私は「これらのすべてが私の功績に当たるわけではありません。一方で正法の進展がここまで進んだおかげだし、片方においては、あなたたちがすでに以前から彼らに八枚の餅をたべさせていました。何回にもわたる宣伝ビラ、真相ディスク、善を勧めるハン

　カチ、お守りなどなど。彼らの心の中では正義がすでに優勢に立つようになり、私が来て面と向かって話した事で疑問が解けると、彼らの背後にいて彼らをコントロールしていた残存する邪悪要素を解体しました。それは、まるでちょうど九枚目の餅を送ってきたかのように、彼らに蓄積した量もある程度に達したため、ついに腹いっぱいになったということです」とこたえました。

　だから、ただ表面にある現象だけを見てはいけない。こんなに伝えているのになぜ悟らないのかと、実はそうではない。私たちが行ったすべての一回、一回、真相を伝える活動は、みな土台を作っていることになり、蓄積していることになる。やったことに、意味がなかったわけではない。今この時期に、私たちの心の中が慈悲で満たされていると、苦境にある相手にも、そろそろ希望が見えてくるときが来たのです。私たちにただ正信が満たされ、堅持することさえできれば、必ず成功するのである。

　ある日、私はひとりの士官とであった。話し始めて間もなく彼は怒り出して、真剣に罵りながら「お前はなぜ我々の“江（沢民）主席”をこのように言うのか、彼は…だ。お百姓に申し訳ないことなどできるもんか！？お前は党に反対し、社会主義に反対しているのだな！」といった。

　私は彼に「あなたの知っている江沢民という人物像は全部彼からあなたたちへの押し付けではありませんか？彼は、唯一あなたたちに軍のネットを訪れることしか許さない。彼が国土を売り渡していることをあなたたちに告げましたか？彼は法輪功を弾圧し、善良な百姓を迫害していることをあなたたちに告げましたか？彼が四十億もの巨額の金を投資してたった一人の女のためにオペラ劇場を建てたことをあなたたちに告げましたか？あなたは国際のサイトを訪れたことがありますか？全世界の人々は彼が国家と人民に災いをもたらしていることを知っているのに、あなたが彼を擁護してどうしますか？彼が体裁のよいことを言って自分を飾り立てていること以外に、あなたはなにを知っているのでしょうか？却って保守的で、新しいものを受け入れようとしない、手前勝手である…」と言っているうちに、彼は後を待たずに怒って去っていった。彼の様子を見て、私は彼がもう法を聞く資格がないと思い、彼に取り合うことを止めた。しかしあまりにも可哀相に思い、彼に対して絶えず正念を発し、彼の背後にある邪悪な要素を取り除いていました。

　二日たって、私は住宅団地の門前で彼と出会った。彼はあまり友好的ではなかった。姉の子供を捜しているという言い訳で私を避けていた。私はこのことを通して子供を無私に教育する物語を語った：あるとき子供たちが春のピクニックに行き、私の子が1.5リットルのスプライトのペットボトル２本を背負っていった。遊び終えて飲み物を飲むとき、彼は、みんなのコップに注ぎ始めた。そのうちに、彼はペットボトルがだんだん軽くなり、このままでは自分の分が無くなると気づいた。みんなに分けるべきなのか？それとも自分の分を残すべきなのか？彼は少しためらってから、突然私はみんなの守護者なのだ。私に守られている人と争ってどうすると考え、そこでみんなにすべてを注ぎ込んだ。そのため自分の分がなくなった。天気は非常に暑かったが、心の中では非常に涼しかったと彼はいった。士官も感心して「本当にかわいい子だ、今どこにこのように考える人がいるのでしょうか？私もこの子が好きだ」と言いました。

　ある日の晩御飯のあと、私は彼が建物の下で散策しているのを見て、下に行き挨拶をしました。私は彼の角度から彼のことを考えてみました。三十年来、無神論教育を受けてきたし、それに今でも毎日江沢民政権の押し付けと直面しているから、餅を食べたくなければ、マントー（中国式の蒸しパン）を送って腹の足しにしてやろう。

　会ってから、私はもう江沢民のことに触れないようにした。ただ私がいかにして良い人になるのかを伝え、いくつかの仕事の面において生じた矛盾を列挙していかに解決したのかを述べ、誠実、善良、寛容のはなしをした。話は二つあって下に述べる通りです。：

　私が以前、働いていた会社のことです。ある日マーケティング関係の会議を開いたのですが、内容は費用の分配についてでした。私は責任者として、各地区の実際に必要な需要情況に応じて分配しました。ずっと私と同じオフィスで仕事をしている支配人は、特別扱いをして、多めに割り当てるべきだといいはりました。それを聞いて私は何も言い訳をしませんでした。

　会議が終了すると、すでに夜遅くなり、私は彼の車で家に帰ることになりました。帰る途中、彼は一言も話しませんでした。自宅まで、まだ1キロも離れているところで停車し、私に下車して歩いて帰るように言いました。ちょうど真冬の日で、寒風は骨にしみるほどでした。それに非常に辺鄙なところで、タクシーも通らないようなところでした。私は、女一人でも恐れは感じませんでしたが、ただやりきれない思いを感じました。そこで彼に対して「あなたに一言だけ言います。本来なら一生言わないつもりでいたのですが、今は言わせてもらいます。あなたはまだ北京から出張して帰ってきたときの清算のことを覚えていますね。会社では通信料は２００元までだと規定されていますが、しかしあなたはどうしても280元全額を清算するように求めました。それにたくさんの従業員の前で社長に言いに行くといいました。社長は必ず規定通りにするため、あなたには不利になると知っていましたが、興奮しているあなたを止めさせることもできないため、清算することに同意しました。しかしその規定額を超えた８０元は私の給料で立て替えたのですよ。それでも、私は後悔しませんでした。」と言い終わると、私は道路に沿って暗闇の中に入っていきました。少しの間があいて、彼の車のライトの光が照らしてきました。どうしても私に乗るように求めてきました。私は拒絶しませんでした。彼が、私を家までに送ってから、恥ずかしそうに「ごめんね、あなたと比べてみると、大の男の私は本当に度量が狭すぎたね」と言いました。

　もう一つの話は、去年の本社会議の中で、各省の社長はその月から給料を3,000元増加すると発表されたが副社長は増給しませんでした。そこでこれらの各省から来た副社長たちは怒り出して、経理関係者を探していました。晩御飯のあと、私は乱雑な足音が遠くからだんだん近づいているのに気づきました。不平を言っている副社長たちで、私にも一緒にいくように求めてきました。

　私はみんなを部屋に入れて座らせると、落ち着いて次のように話しました。「私はあなたたちの情況は知りませんが、ただ私には求める資格はありません。今の私の給料の基準はマーケティングの売り上げが200万に達した時の規定です。しかし、売り上げが下がっているのに、私の給料が下げられなかったことだけでも、私は非常に満足しています。私たちの給料はみな自分たちの経営結果として貰えるもので、誰かにただであげるものではありません。私たちがこの部分の費用を作り出すことができなかったなら、私たちはどこからその部分の金をもらうことができるのでしょうか？誰の金を取ればよろしいでしょうか？実際のところ、本社の生存も大変なこのごろですが、社長たちが退職するのを恐れてこのようにせざるを得なかったのでしょう。私たちとなんの関係があるのでしょうか？」と。

　みんな何も言わなかった。ただ黙って去っていった。
　
　私は、哲学に富んだ話もしました。例えば蟻の物語、愛の鎖の物語などを彼に話しました。彼は聞き終えると、感心して「あなたは私の知っている人の中でも最も教養および素質の高い人です。道徳水準は私の周りの人をはるかに超えています。あなたのような人とはまだあったことがありません。あなたが初めです。私はこのメッセージを学校に持っていき、すべての士官に他人のために考えることができるようにしてあげたいのです。私と友達になっていただいてよろしいですか？私はもっと多く知りたいのです」といった。

「もちろんいいですとも、あなたも私の知っている唯一の士官教授ですわ」と私は喜んで応えました。

　それ以降、私は法輪功を学んだ人はみな私のように、あるいは私以上に無私であることをはなし、そして彼に真相を伝えた。彼はやっと九枚目の餅を食べ終えて、腹いっぱいになった。

　8月1日の建軍記念日の日に、彼は私に冗談混りのメッセージを送ってきた「×××（ある国家指導者）が私に全党、全軍を代表してあなたに真摯な感謝を伝えるように、祝日おめでとう！」また私に、これらの（真相）メッセージを彼が教えている士官学校にもって行くと言いました。

　私はこれを聞くと泣き出しそうになった。これは全軍隊の希望じゃないか！

　同修たちよ、早くあなたたちの周りにいる友達に九枚目の餅を食べさせましょう。今までの蓄積を信じて、彼らがすぐに腹いっぱいになることを信じましょう！

（注）中国語の“餅”は日本の餅（もち）とは全く異なり、それは小麦粉をこねて薄く円盤状に延ばし、平鍋で焼くか蒸すかした食べ物の総称にあたる。




（中国語：http://www.minghui.org/mh/articles/2004/10/8/86094p.html）