日本明慧


国連で中国共産党の「良知に対する犯罪」を摘発

 

 【明慧ネット2005年4月16日】2005年4月7日、国連第61回人権大会開会期間中に、国連協会サンチアゴ分会と国際教育発展組織が主催し、「良知に対する犯罪」を主題とした討論会を行った。本会の主旨は、各国の人権組織一同が五年来中国に起きている数多くの善良なる法輪功学習者に対する迫害状況を検討し、よってこの迫害の実態を摘発することである。

 国際教育発展組織の弁護士ハロンハック氏が、次のように指摘している。中国共産党はずっと法輪功学習者に対する人権迫害を否認している。しかし、私は弁護士なので、何が人権迫害であるかは知っている。中国共産党の法輪功学習者に対する残虐な迫害例は減少せず増加する一方であり、その件数の多さはすでに国連人権機構の裁ける能力範囲をはるかに超えている。しかし、中国共産党は、悔い改めようとはしないばかりでなく、法輪功は宗教ではないという理由で信仰と自由組織の特別官員の質疑を拒み、国連人権機構関係の仕事を阻止しようとしている。一方、中国共産党は、また法輪功への迫害を与えた際に、法輪功が「邪教」だという法輪功を汚した名目のもとでその迫害を実施している。実際、これこそ信仰と宗教自由を迫害する問題に他ならないのではなかろうか。

  弁護士ハロンハック氏(左)と陳師衆氏(右)       ドイツ法輪功学習者熊偉氏

 法輪功人権問題の陳師衆氏は、法輪功とは何か、また中国共産党の法輪功に対する迫害増大とその真実について簡単に説明した。中国共産党は、国際社会において、法輪功の特別な表現とその人数の多さにより脅威を感じたとし、また白蓮教や太平天国など歴史に起こったことをもって、弾圧のための弁護をしているが、これらはいずれも真っ赤なうそだと、陳氏は指摘している。実際は、中国共産党は、1994年から1999年までの間に、ずっと法輪功に対する監視と抑制を実施するとともに、それへの圧力も続けていた。それは「軟弾圧」ともいえるであろう。もっともこれは中国共産党が異分子に対する一貫した手法でもあるのだ。いわば、こういった「軟弾圧」が成し遂げられなかったため、強行に「硬弾圧」を始めたのである。ゆえに、陳氏はドイツの学生組織「白いバラ」が第二次世界大戦中、ナチス反対の宣伝ビラを印刷した壮挙を例に挙げ、会議参加者に法輪功学習者が反迫害と真相を伝える意義を説明した。

 ドイツに救出された法輪功学習者熊偉氏も会議で発言した。彼女は、2002年1月5日、北京で法輪功関係の真相資料を配布したため、警察に連行され且つ不法に2年間監禁された。その間、彼女は、さまざまな体罰・暴行を受け、人間の忍耐力の限度を越えた過酷な労働を強いられていた。それのみならず、また狂気ともいえる洗脳も受けていた。それにより、彼女は心身とも大きな損傷を受けたと発表した。彼女自身だけでなく、家族も大きな精神的な圧力を受けていた。たとえば、彼女の母親は彼女が監禁されたことによる悲しみの余り、下肢不随になってしまったこともその一例である。彼女はまた次のように自分の心境を述べた。「このような人間の心身ともに極めて大きな迫害を加えられている邪悪な環境の中で、もし、わたしは心より「真善忍」を信じ、また毎日のように「真善忍」を持って自分を照らしているのではなかったならば、ただ憤怒と恨みだけでも私の理知の全部と人類に対する愛の全部が引き破られるはずだった」と。彼女は、自分が経験した残虐きわまりない体験の実例をもって、中国共産党が「体罰と虐待は一切ない」という虚言を暴露した。

 彼女が不法に監禁されていた間に、国際人権組織は、かつて彼女が受けた迫害の実情を国連に提出した。それで、中国政府は国連の調査に対応せざるを得なかったが、しかし、真実を覆おうとして、彼女が不法監禁中体罰や迫害など一切受けていなかったとし、かつ熊が積極的に労働改造に協力し、心身とも多大な回復が得られた、と嘘をついた。熊氏は、「私は邪悪な労働教養所で強く決意した。自分が生きているかぎり、私は必ず国連で中国共産党の嘘を摘発してやると。今日、私は自分が受けた迫害の真実を世界に公表することができ、自分の宿願がつい実現した」と、その心境を打ち明けた。

 残虐きわまる体罰を受けつつもうまく生き残った法輪功学習者である何立志氏は、元中国建設省始業資格登録センターの高級エンジニアであり、かつて国家金賞の獲得所でもあった。2000年7月、彼が友人に送った郵便物が中国安全局の特務に不法に開けられ、手紙の中で彼が法輪功修練による受益と法輪功学習者が受けている迫害の実情を書いていたため、同氏は勤務先から連行され3年間の不法判決を言い渡された。裁判所で、弁護士が私的に手紙を開けたことで証拠を得たことは違法行為だと指摘したことに対し、裁判官は証拠の獲得の仕方が国家の秘密なのでそれは異議なしと横車を押した。何氏はさらに北京中級裁判所に上訴したが、裁判官は彼の陳述など一切聞かず「元判決を支持する」と述べた。

 何氏は、また次のように言った。「私は刑務所で、邪悪な警察に虐待され、危篤状態に陥っていたが、警察は中国の刑務所では虐待という言い方はない。われわれはまぎれもなくこのように法輪功学習者に対応しているんだ」と明言した。「刑務所で、最も辛かったのは、他の法輪功学習者が殴られることを目にしているにもかかわらず、何ら食い止める方法がなかったことだ。数年間の迫害を受けていた中で、中国共産党の人間性を踏みにじる残虐の本質に対し、私は十二分に実感した。」

 何氏は、また次のような事実を披露した。中国共産党は、金銭と利益による買収と圧力で、ある国が国連人権委員会で中国共産党人権状況に対する譴責案の提出を廃棄する毎に、中国の宣伝機関が狂ったように祝いを行い、また被監禁者に中国共産党の法輪功に対する弾圧が国際的に多くの支持が得られているなどと騙し、それと同時に、また監禁されている法輪功学習者に中国の人権が今最も素晴らしい時期だという「心得」を書くように命令していたという。いうまでもなく、これは、国際社会への中国の人権状況改善の努力に対する侮辱と敵視にほかならないのだ。

         カナダ法輪功学習者何立志氏       フランス法輪功学習者陳穎氏

 フランス在住の法輪功学習者陳頴氏は、帰国訪問中に3回ほど監禁され、1年ほど労働教養所に入れられた。彼女は、不法監禁期間中に薬物を注射され、そのため左半身の神経系統が損傷を受け、体が痙攣したり、記憶が部分消失したりする症状が起きていたという。陳氏はさらに、「中国では、薬物を注射された法輪功学習者の数は少なくない。中国の労働教養所で法輪功学習者に対する中国共産党の手段とは、ほかでもなく虚言と暴力だけだ。それによって、法輪功学習者に対する心身二重の迫害を維持しているのだ。酷刑で人をいためると同時にその人の自尊心と尊厳をも踏みにじるのが彼らの目的だ」と指摘した。

 彼女は、自分の実体験をもって、洗脳され人間として持つべき良知を捨てた苦しい経験と、法輪功を再修練した際に「真善忍」が与えてくれた力で自分があらたに新生を手に入れたことを語った。彼女の実体験は、中国共産党が法輪功学習者に対する残虐な迫害は、確実に人間性を踏みにじる行為だということをはっきりと証明できたであろう。


(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2005/4/16/99741.html

(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2005/4/24/60016.html