日本明慧


中国外交官、それぞれの道

 文/鐘延 

 【明慧ネット2005年6月28日】最近、外交官に関する二つの重要なニュースが報道された。一つは、シドニーの中国大使館の参事官・陳用林さんで、中国共産党に利用され、法輪功に対する迫害に参与したくないため、オーストリアに亡命し、その迫害の真相を明らかにしたことである。

 もう一つは、カナダカルガリーの中国大使館の外交官たちで、法輪功を誹謗中傷する資料を公に配り、展示したため、エドモントン市で提訴されたことである。エドモントン市の警察は、大使館の外交官が配布した小冊子などの宣伝品は、憎しみを扇動したものだと断定した。これは、これらの外交官はカナダで刑事犯として起訴される可能性があることを意味している。

 邪悪から身を退き、道義にかなえば、多くの支持が得られる
 
 利益に目がくらんだオーストリア政府の陳用林さんへの対応は、民衆をとても失望させた。今、陳用林さんは苦しい立場に置かれているが、オーストリアの民衆は陳用林さんを支持しており、他の民主国家から、道義上の支持と援助の正義の手が、陳さんにさしのべられている。

 カナダの『ナショナル・ポスト』(NationalPost)は、6月24日付で、「陳用林氏を救援」(Saving Chen Yonglin)と題する社説を発表し、次のように指摘した。「オーストリアに亡命した中国外交官・陳用林さんは、中国に送還されれば、死刑に直面する可能性がある。これは、西洋国家が中国共産党の前で仰々しいことをするに等しい。もしオーストリア政府から陳用林さんに政治亡命の許可が下りない場合は、カナダは、陳さんの政治亡命を受け入れなければならない」

 去年までアメリカの国防省中国事務部の上席主任を務めてきた Dan Blumenthal氏は、ABCテレビー局のインタビューを受けたとき、オーストリア政府が未だに陳さんの政治亡命を許可しないことに対し、驚きを示した。「オーストリアは人権と個人の自由を保護する義務がある。これは、アメリカもオーストリアも同じである。まず、アメリカの国会は、陳さんの政治亡命を許可するよう働きかけるべきで、アムネスティも陳さんを助けると思う。アメリカは陳さんの政治亡命を受け入れる可能性が高い。アメリカは、すでに中国と付き合うときの複雑な状況を処理する力を持っている」と述べた。

 もしオーストリア政府が、陳用林さんを中国に送還することを堅持すれば、アメリカ、カナダなどの国は、手をこまねいて傍観はしないだろう。もし、オーストリア以外の国が政治亡命を認めて陳用林さんを受け入れたら、オーストリア政府の立場はまずくなるだろう。オーストリアの民衆もそれを納得しないと思う。陳用林さんの壮挙は、国際社会で大勢の人々の支持を得た。陳用林さんは、迫害が終わり、犯罪者を清算する前に、明るい道に向かって大事な一歩を踏み出した。

 陳さんは、まさに「道義にかなえば多くの支持が得られる」という昔の言葉を実証した。

 迫害に追随し、自ら災いを招く

 大使館の外交官に関するもう一つの例は、カナダエドモントン(Edmonton)市の警察が、アルバータ(Alberta)州の司法部に、憎しみの宣伝を行う中国大使館の外交官の調査レポートを提出したことである。カナダの警察は、中国カナダカルガリー大使館が法輪功を誹謗中傷した資料を配布したことについて、憎しみを扇動する罪で初めて調査を行った。司法部は、今レポートの審査をしており、正式に起訴する可能性もある。

 大使館の外交官が、憎しみを扇動する宣伝に参与したのは、上からの命令によるもので、自発的にやったのではないかもしれないが、その背景と理由が何であれ、カナダの刑法に直面するのは、外交官個人である。たとえ、カナダの法律による逮捕と監禁から逃れられたとしても、道義上の責任からは逃れられないし、憎しみを扇動した罪を一生背負ってしまう。中国の駐トロントの前副総領事の潘新春は、公に法輪功学習者を誹謗したことによって刑罰を下され、罰金を支払わないため、銀行の口座を凍結されて、しかたなく暗然と中国に逃げ帰った。潘新春の履歴を見て、今後、潘新春を外交官として受けいれる国はないであろう。かれの名誉は地に落ちると同時に、確実な証拠により、さらなる法律上の責任を追及される可能性もある。

 中国共産邪党に追随する官吏らは、哀れむべき結果になることが明らかである。チャンスを掴まえ、暗黒から抜け出してこそ、明るい将来を獲得することができる。




(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2005/6/28/105041.html