日本明慧


中共から逃亡した官吏が中共のテロ行為と群集絶滅罪を暴露する

 文/鐘延

 【明慧ネット2005年6月10日】メディアの報道によると、最近中共の最も監視の厳しい部門から二人の官吏が逃亡し、中国共産党(CCP)の法輪功に対する、極悪な迫害方式の様々な内幕を暴いた。二人は、在シドニー中国領事館の外交官、陳用林氏と、元610オフィスの保安官員であったカク鳳軍氏である。

 カク氏の証言は、過去幾年間中国において対法輪功迫害が、上から下まで決断として、系統だって進行していたことを示す。更に、オーストラリアには一千もの中国のスパイがいると、陳用林氏は言う。カク氏は陳氏の説を支持し、中国政府の外国での強大なスパイ行為ネットワークを確証した。同時に陳氏は、CCPのオーストラリアにおける法輪功に対する政策を暴露した:主動的に攻撃し、支持を得るよう(オーストラリア政府の) 努力し、同情を(オーストラリアの公衆から)獲得する。彼等が提供した情報は、CCPがその迫害を国外へも延長したことを証明する。

 迫害は上から下まで、内から外まで、系統的に進行した

 カク氏は述べた、「7月に、法輪功取締りが7月18日に始まるという伝達が上部から来ました。又そのニュースはCCTVで放送されることが通知されました。後になって、上部の者達の意見の相違の為、ニュースは公けにされなかったと、言われました。7月20日の前に私の職場は、思想統一の為、異なる層や級の者達を組織して会議を開きました。これらの会議にて、法輪功の取締りはこれ以上引き延ばすべきではない、又そうする為の確実な証拠を要求すべきではない、といった、総書記(江沢民)からの命令が伝達されました。さもなくば、法輪功は党や国家を滅ぼすことになるだろう、等々。7月20日法輪功取締りのニュースはついにCCTVにて放送され、私の職場は全員がそれを見るよう組織しました」。彼は、鎮圧決定前に上部の者達の意見の不一致があったが、江沢民が最後に決定したことを指摘した。江がこの迫害を始め、指揮し、下達した。

 陳氏は言った、「CCPは6月10日、法輪功に対抗するオフィスを成立し、それを"610オフィス" と呼びました。それから各市各地方が相当する610オフィスを設立しました。610オフィスは対法輪功問題を系統的に官吏する組織で、迫害の道具となりました。610オフィスは主に法輪功問題を処理する道具ですから、度々法輪功学員を拘置したり、強制的に転化や洗脳教育をしたりといった、常軌を逸した方法を採用します。法輪功学員がその信念の為に、言う通りにしなければ、強制的に留置されます」。(7)

 カク氏は又、天津市の610オフィス成立は、法輪功を撲滅する目的であったと公言した。(4) カク氏は言った、「元は610オフィスは、特別に法輪功問題を扱う為に設立されました。それは法輪功学員の資料収集、彼等の監視、そして迫害を意味しました」。

 しかし2004年4月以後、政府は法輪功以外に14の宗教と、14の"有害気功" を列挙し、610オフィスの管理下に置いた。しかしながら、法輪功の迫害と管理は、より厳しく残酷であった。メディアを使っての法輪功中傷が目立たなくなった事実にもかかわらず、CCPは実際にはその迫害を緩めたわけではなく、ただ常に秘密になっただけである、とカク氏は言った。(6)

 陳氏は、自分が4年と2ヶ月の間、在シドニー中国領事館の政治部官員であったことを公言した。彼のシドニーにおける任務は、"中国政府の政策を執行し、法輪功学員を迫害し、人員を雇って彼等の活動情報を収集し、監視する" ことであったと、言った。(2) 陳氏の例は、典型的である。CCPの専制体制的特性の為、CCPがその迫害を、CCPの組織のある全ての国に、同様の外交のからくりを通し、迫害を延長すると推測することが出来る。

 迫害は大量の人力と物質源の投入をもって活発である

 カク氏は言った、「2000年10月政治的安定を強化する為に、CCPの中央は各地の公安局の政治部と保安部(例: 天津市公安局第一部)を二級に昇格させて(副局級に相当)、610オフィスと合併し、現在の安全保衛局を形成しました」。(3) 「中央と公安部は、各地安全保衛局に非常な経費を調達し、政治委員会局長、特に610オフィスの責任者であり副局長の趙月増に、仕事の名義で活動費を要求する言い訳を与え、彼等に一財産を築かせました」。(3) その他に、法輪功学員が封鎖を突破して明慧ネットを読んだ、"103" のケースが公安部によって特別に扱われた。このことからCCPが大量の人力と物資源を迫害に投入したことが分かる。

 カク氏は又、中国政府が海外で巨大なスパイネットワークを持つことを暴露した。CCPの政策の一つ "主動的に出撃" は、海外の法輪功学員の迫害が主動的に実施されたことを示す。もう一つの政策 "支持を戦い取る(オーストラリア政府の)、同情を勝ち取る(オーストラリア公衆から)" は、CCPが欺瞞的宣伝を通して、法輪功学員を海外の政府や民間から孤立させ、隔離させることを意図した。

 国家恐怖主義迫害手段: 謀殺、拷問、流言、洗脳、監視、株連(家族や親戚までも連座される) ...

 謀殺: 6月9日澳新社報道、三番目の姓名を明かさぬ前中共公安員は、彼の居た公安局にて、法輪功学員が拷問により死亡するのを見た。著名な弁護士である、キャンベラのバーナード・コラリー(Bernard Collaery)氏は、 ABC局のレイトライン(Lateline) 番組に告げた、「彼は自分の居る公安局で殴打する音が聞こえました。彼は中に入って干渉しようとしました。あっちへ行けと言われ、上階の自分のオフィスへ行きました。彼の良心は打たれ、階下に戻って言います、"これは止めなければならない。" 後で彼はこの法輪功学員が拷問により死亡するのを見ました。それからこの裸の男が頭を椅子の上に置き、二本の足が突出しており、明らかに死亡しているのを見て、彼は恐ろしくなりました...」 (8)

 陳氏は、法輪功学員の拷問による死が、中国では秘密であることを確証した。何故ならこれら迫害で死亡した学員達は、普通CCPにより自殺したことにされるからである。この種の情報は普通秘密にされる。(7)

 拷問: 中国において法輪功の迫害の手段は、肉体的拷問により、精神のコントロールを達成するのが普通である。カク氏は、法輪功学員が拷問されているのを描写した、「私は天津市南開分局看守所へ、女子警官と共に急ぎました。私達が到着すると、法輪功学員が尋問室のテーブルの上に居るのが見えました。彼女の目は殴打からひどく腫れ上がっていました。彼女の尋問者は610オフィス第二部隊の隊長でした。彼は半インチ(1.2cm) 程の厚みの血まみれの鋼製棍棒を持っていました。テーブルの上には、高圧電気棒がありました」。「彼女は向きを変えてシャツを持ち上げました。私は恐ろしくショックを受けました。彼女の背中は殆んど全体が真っ黒で、20cm程の長さの二つの裂目があり、血が流れていました」。(3) 「一人の警官が半メーター長さの鋼製棒で彼女を拷問しました。これを見た時私は、この仕事を続けることは出来ないことが、分かりました」。

 7月20日後、大量の法輪功学員が請願に行き、逮捕された。カク氏は言った、「三人の女子法輪功学員が私の公安部へ連れて来られました。40代から50代の人達でした。犯罪調査組が三人全員を尋問しました。次の二日間、私は仕事に行く度に非常に悲惨な叫び声が聞こえました。後で同僚から聞いたのですが、法輪功学員達に名と住所を白状させる為に、あらゆる手段を用いるよう命令されたということでした」。(1)

 流言: カク氏が述べた例は、典型的である。CCTV等の国家メディアは、過去において類似した手段を採用してきたものと推定される。カク氏は2003年11月5日CCTVの "焦点"という番組が、"専売特許の背後" という一片を作り上げたことを確認した。法輪功学員でHandan 鉄鋼会社の主任技師である Jing Zhanyi は、法輪功の学習を通じて体験した、超常的な現象を否認した。CCTVによって放送された後、それは他の各地のメディアによって伝えられた。それは、法輪功を"偽科学" として攻撃する為のCCTVによるもう一つの嘘となった。

 カク氏は、自分はこの番組の制作過程の直接の目撃者であると言った。2003年天津市公安局は、特別な任務を与えられた。610オフィスの隊長に連れられて4、5人の警官が"特別"な事件を扱う為に河北省石家荘市へ行った。彼等が戻って来てから、カク氏は尋問室で、白髪の老人が手錠で吊されているのを見た。カク氏は後で、この老人が河北省の高官 Jing Zhanyi であることを知った。尋問後、CCTVのレポーターが Jing Zhanyi をインタビューしにやって来た。この高官が法輪功に関係したことを、如何に後悔しているかを、世界に見せる計画であった。

 公安局はインタビューを注意深く計画した。カク氏はその日ドアの外におり、公安局副局長がJing に、用意された台詞を唱えるなら、彼の刑は軽減されることを告げた。さもなくば、彼は反逆罪となり、無期懲役となるか、死刑となるだろう。その老人は彼等の要求に従い、テレビで彼等の言葉を用いて法輪功を批判した。その後彼は、7年の刑を宣告された。(6)

 次に陳用林氏の、国のメディアによって偽造された"法輪功自殺1700例" についての意見を見てみよう。彼は言った、「1700人の殆んどの人には、法輪功を始める前に精神的な問題があったか、或いは自殺をしようとする傾向がありました。しかしながら、多くの人は法輪功を始めてから最後には精神上良い結果となり、もう自殺をしたくなくなったことを見るべきです。例を上げると、失恋や家庭の不和のあった人々が、法輪功を始めてから、精神的に満たされるようになりました。毎年20万人以上の自殺者のいる中国で、恐らく法輪功が幾十万人の生命を救ったというのが、私の感覚です」。(7)

 洗脳: カク氏は言った、「7月20日以後の期間は全市において公けに、又秘密理に登録と調査に巻き込まれました。各派出所は、対法輪功学員を登録して報告することが、要求されました(特に4.25 と7.20、7.22に参加した者達の情報収集に焦点が置かれた)。又法輪功学員達は、二度と法輪功の学習をしないという"保証書" を書くことが要求されました。保証書を書かない者は、地方政府が設立した、学習班へ送られるか、それとも社会安定を乱したという理由で罰せられました」。(1)

 「2000年の新年(春節)、法輪功学員に対するコントロールを強化し、北京で請願することを防止する為に、職場や隣近所や公安局は洗脳組を設け、"学習班" を作るよう命令されました。法輪功学員は皆一緒に強制的に、一ヶ所で洗脳を受けました。彼等は又、学習費を払わされました」。(1)

 陳氏は確証した、「CCPの法輪功に関する政策の一つは、違法行為を追求し、普通の法輪功学員達を集めて教育し、転化させることでした。中央から地方まで人々は、"団結、転化" することに責任を持たされました。ですから地方の役人達は、自分達の地位を保護する為に、又昇進の為に、自分達の権力内のあらゆる方法を用いて、法輪功学員が自由な宗教活動、或いは親戚や友人を訪問する等の為に地区から去るのを妨げました。何故なら法輪功学員達のコントロールを一度失うと、責任がある為に中央から罰せられ、自分達の地位が危うくなるのではないかと感じたのです。だから彼等は法輪功学員をコントロールしたく、しばしば洗脳班を行ないました」。(7)

 監視: "天津事件"に関し、カク氏は言った、「その日天津市教育学院の周囲のビルに、密かにカメラが設置されました。五千人以上の法輪功学員達の形象が全て記録されました」。(3) 6月7日にメルボルンで行なわれた記者会見で、カク氏は前外交官の陳用林氏の説 "一千名の中国のスパイがオーストラリアで活動している" を支持し、李女史がスパイによって監視されていた例を上げた。彼は李女史のオーストラリアにおける活動についての、報告を見たことがあると言った。

 李迎女史は2003年11月オーストラリアに移民した。彼女は1999年強制労働所にて拷問を受けたと、言った。それ以来スパイ達が彼女を監視していた。「私は本当に怖く感じます。彼等は私のオーストラリアでの一挙一動を知っているのです。私の家族は皆まだ中国に居るのです。彼等の事が非常に心配です」、李迎は言った。(5)

 カク氏は、前中国外交官陳氏が言った、"オーストラリアに一千の中国のスパイが居る" ということを信じる、と言った。カク氏は、「私が中国の610オフィスで働いていた時、毎日殆んどの時間を、海外からの報告を扱うことに費やしていました。情報はオーストラリアや米国、カナダ、その他の国々からのものでした。データが整理された後、国家安全局へ送られ、一部は公安部へ送られました」と実証した。カク氏は又、スパイが海外にて法輪功のグループに潜入し、メンバーの情報を収集している証拠をも見たと言う。「私は国家安全局で働いていましたから、陳氏が言ったことを信じます」、カク氏は言った。

 陳氏は、中国政府の海外法輪功学員に対するやり方は、主にその進行を監視し、その動きに注意し、海外での発展が中国にまで及ぶのを防止することにある、と確証した。(7)

 カク氏は言った、「登録された法輪功学員又はその家族達は、大学入学、就業、子女の軍隊の任務割り当て、年金、等々を含む様々な面で、権利を剥奪されます。彼等は辛い立場に置かれるのです。職場によっては、法輪功学員と認められた者は、解雇させさえしました」。

 良心が勇気を起こし、CCPに告別する

 これら二人の前中共官員は、法輪功の迫害に参与させられて、真相を理解した後、内心大きく動かされた。陳氏は述べた、「在シドニー中国領事館で働いていた時、始めは私は法輪功のことをよく知らず、もちろんCCPの主動的に攻撃するという政策を堅く執行していました。政策を執行する時には、必然的に私は法輪功に対し過激な言行を用いました。しかしながら、後になって法輪功学員達との接触を通じて、そして法輪功の原則を知るに従って、次第に私は自分の仕事を続けるなら自分の良心に背く、ということが分かってきました。それで私はもう続けることが出来なくなりました。何故なら私はこれら法輪功学員達が必要なのは、迫害ではなく、助けであると思ったからです。中国政府は迅速に宗教に対する政策を検討し直すよう希望します」。

 Sun Ti 母子の遭遇を目撃してから、Sun Ti が拷問された悲惨な情況がカク氏の夢にしばしば現れた。それは彼に眠れぬ夜をもたらし、彼は中国の前途と彼の警察官としての前途に絶望を感じた。この事件は、彼の思想上の大きな転機となり、オーストラリアへの逃亡計画が始まった、とカク氏は言った。

 法輪功の真相が人心に深く入り込むに従い、迫害参与を強いられているもっと多くの善良な人々が、明るみに向かって暗闇を放棄し、CCPの法輪功迫害の様々な証拠を公けにし、この大災難である絶滅的な迫害を、人々が見るよう助けるだろうと信じる。


 参考文献:

 (1)"カク鳳軍: 何故私は中国から逃亡したか(1)" 、大紀元
http://english.epochtimes.com/news/5-6-9/29414.html

 (2)" 中国領事館官員、6.4集会に現れ、CCPに別れを告げる"、大紀元
http://www.dajiyuan.com/gb/5/6/4/n944224.htm

 (3)"カク鳳軍:何故私は中国から逃亡したか(2)"、大紀元
http://english.epochtimes.com/news/5-6-10/29446.html

 (4) "第二の中国からの逃亡者がオーストラリアのスパイ説を支持する"、ルーター社 http://www.swissinfo.org/sen/swissinfo.html?siteSect=143&sid=5853391&cKey=1118191818000

 (5) "スパイの監視下にある法輪功学員が家族の身を案じる"、大紀元
http://www.epochtimes.com/gb/5/6/8/n948404.htm 

 (6)"カク鳳軍:何故私は中国から逃亡したか(3)"、大紀元
http://english.epochtimes.com/news/5-6-11/29430.html


 (7)"陳用林、法輪功迫害執行から中国領事館からの逃亡まで — 逃亡官員陳用林が法輪功について語る"、大紀元
http://dajiyuan.com/gb/5/6/9/n949605.htm

 (8)"第三の男がスパイ説を支持する"、AAP(Australian Associated Press)
http://www.thecouriermail.news.com.au/common/story_page/0,593615567257%255E1702,00.html


 2005年7月15日
 http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2005/6/18/61977p.html



(中国語:http://search.minghui.org/mh/articles/2005/6/10/103718.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2005/6/18/61977.html