日本明慧


ロンドンのテロ事件及びテロを扇動する恨み

 文/鐘延

 【明慧ネット2005年7月9日】7月7日、早朝のラッシュ・アワーにロンドン市内で同時多発テロが起きた。政府の発表によると、この事件の中で、既に50人が死亡、数百人が負傷した。イギリスのブレア首相は一連の爆発を「テロで野蛮な攻撃」と非難した。今回のテロ事件は人々に怪我を負わせただけではなく、人々は恐怖と焦慮に駆られ、イギリス社会にとって影響が長く続くのではと憂慮されている。

 今回のような凶暴残虐な行動の動機及び目的は別として、犯人らがこれほど残虐な犯罪行為でなければ、心の恨みをはらすことができないことは明らかである。では、この種の恨みはどこから出てきたのか?実は、この種の恨みは一つや二つの扇動的記事文章、または、一、二冊の扇動的な内容を持つ小冊子、または、メディアの扇動的報道記事に由来する可能性が高い。

 一つ国際的によく知られている判例を見てみればよく分かる。報道によれば、2003年12月4日、国連・ルワンダ国際刑事法廷が3人のルワンダ新聞メディア責任者に対して、1994年の彼らの報道記事によるルワンダ種族虐殺罪という罪名で有罪判決を下した。その中の二人は無期懲役、一人は禁固27年に処された。被告の3人は放送局と新聞メディアの責任者である。

 裁判団は、被告らは報道記事の中で民族の恨みを煽動したため、民衆が教会、学校及び病院などの場所で大量に虐殺された。「ルワンダの大なた」と呼ばれる放送局が個人の氏名、車のナンバープレート及び身を隠す場所まで公開したため、これらの民衆が恐怖に怯えながら逃げる場所もなくなった。

 大きな事件に繋がるため、文明法治国家では恨みによる犯罪を重大な刑事犯罪として扱っている。モントリオールの弁護士は、「恨みを扇動することは社会にもたらす危害が計り知れないものだ。恨みの扇動はあらゆる形の刑事犯罪をも引き起こす。」と解析した。

 当弁護士はカナダのモントリオールで誹謗中傷案の原告側弁護士を担当していた。地元の中国語新聞社が中共政府側の文章使い、さらに、もっとひどい言葉で法輪功及び創始者に対して誹謗中傷をした。当訴訟案の結果は未だ出ていないが、数日前に報道された記事を見れば、当訴訟案の結果の行方が分かるであろう。

 その記事の内容とは、6月下旬、カナダ・アルバータ州エドモントン市警察局における、恨みによって引き起こされた犯罪を調査するグループは、過去一年間の調査で、2004年カルガリー市にある中共領事館が配布した法輪功を中傷する小冊子は、恨みを扇動し、それによって犯罪を引き起こす宣伝冊子であると発表。既にカナダ刑法第三百十九条第二節の「恨みによる犯罪法」(身分確認のできる団体に対して、任意に恨みの扇動を禁止する)に抵触しているとしている。

 カナダ警察側の発表では、ここ数年間外国に駐在する中共大使館と領事館、海外の中国語関係メディア及び自称「華人地域の代表」らが、法輪功に対して故意に攻撃し、または中傷する材料を配布した事実及び動機についても調査によって明らかにした。これらのことは、当訴訟案を有罪判決にする決め手になると示唆。

 文明社会は恨み、暴力及び傷害を離れなければならないのだ。周りに恨みを扇動するようなことが出現したときに、我々は必ず区別し、積極的に制止するように対策をとらなければならない。



(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2005/7/9/105763.html