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外界評論:黄偉夫婦だけの釈放では、不足である

 文/高智セイ 

 【明慧ネット9月13日】石家荘政府によって不法に監禁されていた法輪功学習者、黄偉・ハウ燕秋さん夫婦が最近、自由の身となった。

 黄偉・ハウ燕秋さん夫婦が再び自由の身となったことは朗報であり、単なる形式上から見てもよいことである。ところが、この朗報の裏で、この夫婦および彼らの親戚たちの人格の尊厳、人間としての権利、公民としての権利および国家法治原則、法律規則などは省みられず、煉獄の苦しみを経験してきた。黄偉さんは監禁されていた一年あまりの間に、計数十日間の断食を行った。妻のハウ燕秋さんは、不法に人身の自由を奪われた日から釈放される日まで、ずっと断食をしていた。夫婦の苦難の経験は、今日の中国において、信仰の自由を選ぶために、高い代価を払わなければならないことを証明した。

 黄偉さんは法輪功を信仰したため、1999年に石家荘政府に労働教養の形で不法に監禁され、しかもこの監禁は3年も続いた。当時、黄偉さんは法律に従って享受できるすべての権利が奪われ、訴えようとしても相手にされない状態だった。3年後に釈放されたときには、彼の髪は半分以上が白髪となっていた。しかし、より想像し難いことは、最初の監禁による屈辱と恐怖がまだ消えないうちに、2004年、石家荘政府は再び彼を監禁した。しかも、今度も前回と同様に、彼を監禁するすべての証拠は、偽りのものなのである。

 前回と同様に、当局は理不尽に彼のあらゆる権利を奪ったが、黄偉さんは、今回は沈黙をせず、断食で抗議した。彼の妻、ハウ燕秋さんは私を訪ね、私に夫の黄偉さんを助けてほしいと頼んだ。この夫婦の行為は、当局のより野蛮的な報復を招いた。あらゆる地方検察院は、黄偉さんの法律訴訟を一切受理しなくなり、ハウ燕秋さんが弁護士を雇って当地政府を訴えることは、石家荘の安定、団結のイメージを破壊する行為であり、石家荘政府にとって全くの反政府行為であるとして、石家荘政府はなお一層ごろつきのような振る舞いをし、不法労働教養の手続きさえもとらず、直接にハウ燕秋さんの家に押し込み、彼女を拉致して監禁した。

 今年7月20日、法輪功が中国で弾圧されて6年が経った際に、私は再び文章を発表し、この夫婦と幾千幾万の法輪功学習者の非人道的な遭遇に言及し、自国の国民の個人の信仰の自由を尊重し、自ら制定した法律に従って、悪を放棄し、善に従うようにと当局に呼びかけた。

 国内および海外の善良な人々の助けによって、黄偉・ハウ燕秋さん夫婦は、ついに自由の身となった。

 しかし、この夫婦の釈放は、当局が悪を放棄して、善に従ったのではない。なぜならば、第一に、この夫婦は無実だから釈放されたのではなく、しかも黄偉さんへの不法監禁を取り消すいかなる法的な文書もないのである。逆にこのやり方は、今までの黄偉さん夫婦を不法監禁・労働教養したことへの肯定ではないだろうか?

 第二に、大陸において労働教養の名義で不法監禁されている法輪功学習者は幾千幾万おり、彼らへの不法監禁も、当局の悪、不法、非文明そのものを表しているからである。労働教養制度は、暴君・毛沢東時代から始まっており、国内外で非常に悪名高い。当局は、中国人に数え切れないほどの罪悪をもたらしてきたこの労働教養制度を、依然として存続させており、この制度の不道徳性は、間違いなく当局のイメージへの最大のダメージである。直ちに労働教養制度を廃止し、労働教養の名義で監禁されている全ての人々を釈放することこそ、当局にとってイメージを改善する急務となろう。

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2005/9/13/110341.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2005/9/21/65145.html