日本明慧


高尚な仕事
——些細なことから外国人がなぜ法輪功を支持しているのかを論じる

 文/李致清

 【明慧ネット2005年10月25日】これは、ごく平凡で真実の話である。

 新学期が始まって数週間が経ち、私は学生社会団体の登録を行うために「学生事務所」に行った。すべての学生はこの時期になると、学校側から必ず学生社会団体登録を改めるよう求められる。

 季節はすでに秋になっていたが、正午の太陽は相変わらず暑く、焼けてしまいそうな感じだった。私がちょっと早めに学生事務室に行ったので、事務室の人は食事に出かけてまだ戻っていなかった。私は事務室の外でしばらく待つことにした。それからまた外に出てうろうろした。

 しばらくして戻って来た時には、事務室にすでに人がいた。20代前半の若者で、素朴で優しい感じの人だった。私は彼と面識がないが外観から彼は南アジアの人だと判断した。

 私は登録表を彼に手渡した。これは定例の手続きの手順なのだ。それから私は、更に彼に1枚の法輪功の真相資料を渡そうとした。彼は、素早く私が手渡した登録表を確認して、「法輪功って、私も知っていますよ。バンクーバーで法輪功の人たちは、24時間の請願活動を1000日も続けましたね。本当に感心しました! 多くのカナダ人はみなこの事を知っています。これは一つの高尚な仕事であり、あなたたちはやり続けるべきです」と言った。

 「高尚な仕事」という言葉を久々に聞いて、一瞬私の胸は激しく震えた。何を言ったら良いか分からなくなった。礼儀上の習慣から、私はすぐ「あなたの善意の理解に感謝します」とお礼を言った。その後の話し合いの中で、彼はインドからきて、今はカナダに居住していて、法輪功に関する多くの迫害情報を知っていることが分かった。

 学生事務室を出て歩きながら、私は様々なことについて深く考え始めた。

 2001年8月20日、中国黒竜江省万家労動教養所と遼寧馬三労動教養所で、法輪功に対する2件の迫害事件が発生した。その後、バンクーバーの法輪功学習者たちは、中国領事館の前で24時間の請願活動を始めた。今なお続いており、すでに4年も経っている。これが、先ほどのインド人の青年が言及した請願のことである。

 国外には、法輪功の真相説明を支持する人と反迫害に努力する人が多くいる。政府機構の各種の団体組織について言えば、法輪功は1300を超える表彰と奨励を受けており、更に、千部あまりの支持決議書簡もある。真相を知らない多くの人、特に、中国共産党の文化教育下の人たちは、このような情況を見るとすぐ「反中国勢力」だという言葉を思い出す。一面識もないカナダ青年の口から出された「高尚な仕事」という称賛の言葉は、言うまでもなく、多くの中国国民の予想外のことである。これがまた、私が様々なことについて深く考え始めた原因でもある。

 なぜ、あれだけ多くの外国人、あれだけ多くの外国政府機構は、法輪功を支持しているのだろう?なぜ、彼らはあれだけ法輪功学習者の反迫害と真相説明の活動を高く評価しているのだろう? カナダは、ずっと中国と良好な外交関係を保っているが、法輪功に対する中国共産党の今回の迫害の中でカナダ政府は、なぜ、強力に法輪功を声援する国の一つとしてあり続けるのだろう?

 中国領事館の前で長期にわたって請願活動を行っている法輪功学習者たちは、厳寒だろうが酷暑だろうが、どしゃ降りの雨の日だろうが、冷たい言葉の攻撃や敵視した咎め恨みの態度に関わらず、恨み一つ言わず、理性で平和的に真相説明を行っている。彼らの強靱さと優しさ、この非人道的な迫害を制止するためにすべてを懸けている彼らの行動は、真実を知っている人々の心を強く動かしている。中国領事館の内部のスタッフでさえ、ひそかに法輪功学習者に「あなたたちは、最後まで頑張って下さい!」と言っている。

 当然ながら初めのころは、多くの外国人も法輪功に対して理解がなく、法輪功学習者たちの呼びかけに対して立ち上がって声援の態度を表明すべきなのか戸惑っていたが、彼らのこのような迷いは理解し難いものでない。

 真心の至る所で、金と石が分けられる。

 2002年3月、江氏ごろつき集団が大陸の法輪功学習者に対して残忍な「許さず殺す」という秘密命令を出したことを知り、百人以上のカナダの法輪功学習者たちは、氷と雪に覆われているカナダ国会前の芝生の上で、整然と座禅を組み、36時間の絶食請願活動を行い、中国共産党江氏集団のこのような惨殺を制止するようカナダ政府に声援を呼びかけた。法輪功学習者の中には、かつて中国北京の天安門広場に行って横断幕を広げ請願活動を行ったことのある西洋人学習者もおり、また老人がいれば、学生もいて、休暇を取って駆けつけた会社員もいた。

 このような状況に直面したアジア太平洋地域を担当している一人の国会議員は、感動のあまり「あなた達は知っていますか? 国会の事務室の窓から私たちは、雪の上に整然と列を作って座って、中国の法輪功学習者たちのために黙々と請願を行っているあなたたちを見ました。多くの議員が感動しました。みんなこの事について話し合っています。あなた達はあまりにもすごいのです!」と、言葉を詰まらせた。

 当日夜の11時、一人の国会議員が国会から絶食現場に来て、絶食を行っているすべての法輪功学習者たちと握手を交わした。彼は、学習者たちの精神に深く感動していた。彼は「私はあなた達を支持します。お疲れ様です。頑張ってやり通して下さい」と、励ましてくれた。 

 もう一人のカナダ国会議員は「私は何度も法輪功に対する支持を発表しました。ここで私は、もう一度あなたたちの優しさに深く感動しました。なぜ、中国政府はこれだけ残酷な迫害を法輪功学習者たちに加えているのか、私には理解できません。より多くの人々が立ち上がって私のようにあなたたちを支持するよう期待します。引き続き頑張って下さい! 正義は必ず永遠の勝利であると私は確信します」と、述べた。

 すべてを懸けて「真善忍」を守り続けて来た法輪功学習者たちの崇高な信条と精神に対する感動がなければ、これらの議員たちもこのように立ち上がって法輪功を支持することはなかったはずだ。しかも、これらのことからわかるように、法輪功に対する支持は、彼らが法輪功真相に対する理解度と正比例している。これは「反中国勢力」ではないからこそ、できる釈明である。

 アメリカ国会議員の異なる議案に対する異なる態度表明のことは、よく聞いていたが、一つの議案に対して同じ意見を持つということはあまり多くない。多くの議員は、中国に対し友好な態度を持っているが、法輪功を声援する決議案に対しては、全員一致で通過した。「反中国」という言葉で法輪功を解釈することは、人を欺き、自らを欺くことである。彼らは反中国ではなく、罪のない法輪功学習者がかえって、中国共産党から迫害を受け、人権を踏みつけられている事実に激しい非難を表明した。事実上、中国共産党は中国を代表しておらず、中国共産党を非難することは、決して反政府ではない。

 人々にはこの心があり、心はこの理を分かっているのだ。もし、私たちに家族がおり、友達がいて、彼らが不公平な迫害に遭っているとすれば、彼らがどこにいるかに関わらず、私たちは、同様に彼らのために正義を主張し、力のある限り声援と助けを行うのではないのだろうか?

 2001年12月、30数名の西洋人法輪功学習者たちは、天安門広場で勇敢にも「真善忍」の横断幕を広げた。中には、かつて中国語で「法輪大法は素晴らしい」と大声を上げたカナダの青年もおり、中国の全人民に書く公開状の中で次のように述べた。

 「法輪大法は、あなた達の中国のあの土地と中華民族の博大で奥深いすばらしい文化から生まれて来たものなのです。もし、法輪功がなければ、今日私はこのような人間でなかったはずです。私は深い敬意を持って、あなた達の国に足を踏み入れました。それは他でもなく、あなた達のために真理を支持しに来たのです。外国人のような顔と純粋な私の心があなた達の心にまだ残っている善良な気持ちを引き起こすことを期待しています。江沢民と彼の犯罪集団に追随して法輪功を迫害しないでくたさい! これはあなた達にとって本当に良くないことです」。

 法輪功に対する中国共産党の悪意の迫害に比べて、この異民族の青年の中国文化に対する理解と法輪功の「真善忍」に対する崇高な信条について、私たちは、厳粛に深く考える必要がある。 

 2005年9月、胡錦涛がカナダを訪問した際、カナダのマーティン首相は、両国首脳共同記者会見で「私は、私たちが人権と国家管理に対し全面的な探求をすることを強調したいのです……私は、法輪功問題に言及しますが、より良い国家管理はより良い人権問題の理解を必要としていると私たちは信じます」と、述べた。 

 なぜ、カナダ政府は法輪功を声援するのか? それは、カナダは人類の基本的理念と精神的価値を尊重する国家であり、法輪功の偉大な精神に感動した国であるからだ。なぜ、それだけ多くの外国人が法輪功を支持していて、それだけ多くの外国の政府が法輪功を支持しているのだろう? それは、彼らが法輪功学習者たちの境遇を知っていて、法輪功の精神がこの時代において何を意味するのかを知っているからである。

 2003年6月、法輪功学習者たちの事情を深く知っているカナダの国会議員アンダース氏は、黄色い服を着て雨にも関わらず静かに煉功を続けている学習者たちの行動に感動して、涙ながら「中国当局は、いつか必ずあなた達が何をしていたかを分かるはずです。あなた達がやっていることは、まさしく希望そのものをもたらすのです」と、述べた。

 今回のこの残忍悲道な迫害に直面して、いわゆる「反中国」のレッテルを持ち出して法輪功を迫害する人たちは、一体、何があなたに方向を見失わせ、基本的な人間性と善悪の常識の判断まで失わせたのか、良く考えてみる必要があるのではないだろうか?

 何千何万の法輪功学習者たちは、世の中で最大の不公平に耐えている。残忍な迫害と真相を知らない人々に直面して、法輪功学習者たちは黙々と平和的な救援を呼びかけ、慈悲を持って真相を説明し続けている。彼らの「真善忍」の原則に対する命を懸けた保護は、彼らの平和な理性の現われであり、大いなる善と忍及び確固不動の精神は、全世界に感動を与えている。ある人は、この時代は法輪功によって光り輝いていると言っている。本当にそうなのだ。何千年経っても、世の中にかつてこのように人を驚かし、鬼神を泣かせる壮挙が何度もあるだろうか?

 恐怖の迫害の環境の中で法輪功の真相が分かった人々は、今、相次いで勇敢に立ち上がって迫害に反対している。人権弁護士の高智晟先生は、「法輪功に対する迫害は、人類の法治価値、道徳、道義、良知と人間性に対する迫害なのです。公に迫害を厳しく非難し、被害者を声援するのは人間としても基本的な道義の選択です。しかし、沈黙はすべての沈黙者の恥辱なのです。私たちはみな一つの国際化の大家族の中で生活しており、人が人を絶滅させる理由などありません。いつ、どこでそれらの悪行が発生しようとも、人類の基本的な価値の尊重を壊滅する悪行に対して沈黙を守る理由は何一つありません」と、堅い意を表明した。

 すべての中国人が「反中国勢力」という言葉を悪党に対する批判に使わなくなる日がきっと来るはずだ。すべての人々が「法輪功の反迫害活動は、とても高尚な仕事である」という日がきっと来るはずだ。その時になると、私たちは自分自身が尽くしたわずかな力のために喜びを感じるだろう。なぜなら、私たちは人類の普遍的に認められる価値観を守り、自分の信条と私たちの国家尊厳をも守ったからである。

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2005/10/25/113141.html