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羅幹への訴訟案はアルゼンチン最高裁に移される 【明慧ネット2006年1月27日】(明慧記者周海倫)アルゼンチン法輪大法協会は、2005年12月13日にアルゼンチン第九特別法廷のOctavio Aroz de Lamadrid連邦裁判官に、強姦罪で羅幹を提訴した。ちょうどその日は法廷の公休日だったが、Lamadrid裁判官は、ごく短い時間に25ページに及ぶ決定書を作った。Lamadrid裁判官は、中国で起こっている迫害が、広範囲に及ぶ深刻な事件であり、反人類罪に定められるべきだと認識している。この羅幹への訴訟案はアルゼンチン最高裁に移される予定である。 以前アルゼンチン国家検察官は、「領土原則」の理由で、この訴訟を受理しなかったが、Lamadrid裁判官は、決定書で次のように反論した。「前世紀中ごろ、アルゼンチンで達成され、その後1994年に憲法改善によって批准された国際協議によれば、領土原則は、必ず暴行の被害者を保障すると同等に、正義を晴らす道が得られることを保証することに、席を譲るきだ」 Lamadrid裁判官は、次のように指摘した。「中国の検事はいかなる行動をもとっていませんが、この案件の重要性および正義なる支援を実施することによってもたらす実際の結果に鑑みて、また同時にこの案件が私の注意を呼び起こしたため、私は私の意見を伝えなければならないと感じ、もはやこれ以上沈黙を保つことができません。私の観点が中国の検事の観点と違っているからこそ、私自身の観点を強く堅持しなければならないのです。」 Lamadrid裁判官は、また次のように述べた。「要するに、私の見解によれば、、これらの罪を犯した当事者が我々の国で逮捕され—偶然であるが(或はこの案件のように我々は彼を逮捕できる)、また彼が犯した罪が反人類罪に当たり、人の権利に影響を与えていれば、我々は疑いなくこの外国で罪を犯した外国人にアルゼンチンの刑事法を適用するべきです」 羅幹は、中共の政治局常務委員会の九人の常務委員の一人である。この訴訟案は、「610オフィス」の副主任としての羅幹に対しての訴訟である。1999年の夏から、「610オフィス」は法輪功への迫害において重大な役割を果たしてきた。羅幹によって計画された迫害は海外にも手を伸ばした。一か月前に羅幹が、アルゼンチン国会で副大統領に接見した際、9人の法輪功学習者が、40人以上の中共の中国人から野蛮な殴打を受けた。この事件はこの訴訟案を申し立てた翌日のことであった。 Lamadrid裁判官の決定書によれば、アルゼンチン外務省は、「中共の大使館の要請に応じた」という。2005年12月15日にLamadrid裁判官は、中共高官の「免責」を知らされたので、彼は、自分は「この案件に適任できない」と宣告し、この案件は最高裁に移された。また、Lamadrid裁判官はこの決定書の中で、最高裁判所はこの案件を審理する能力を有するとして、大量の引証及び実証前例を提供した。 Lamadrid裁判官は、決定書に次のように詳しく述べた。「私の見解によれば、最高裁の確かで(この案件を裁判する)有力な立場に鑑みて、人の権利を侵害することにかかわる案件、例えば、反人類罪及び我が国における個人や団体の権利を侵害する罪(例え、これらの罪を我が国の領土以外の場所で行ったとしても)の場合(もしも犯罪者を探し出せば、必要な場合、彼らを逮捕できる)、国家は、これらの罪を犯した当事者を調査、裁判し、そして懲罰する責任(もちろん、この責任は政府担当者に授けられる)がある」 「申し立てた訴状(国連の出版物という証書も添付されている)によれば、主権国家(中国人民共和国)が組織的に犯したさまざまな罪(殺人、拷問、虐待、強制的な失踪事件)は、否定できず明らかに人権に対する侵害となる。この犯罪の規模、数量、そして重大さによって、これらの行為は、反人類罪と定めなければならない。これは、我々の国内法(基本憲法の118条と75条、22番目の段落)及び主要な国際法条約で認められたものである。このケースはアルゼンチンの司法に、一つの信仰団体の公正な司法権利の保障を求めている」 少し前に、スペインの裁判所は、同じような案件で中共の元共産党頭目の江沢民及び他の6人の高官への訴訟を受理した。この訴訟案は、彼らのチベットで犯したジェノサイドを告発したものであった。この案件のために、スペイン政府は中共からの強い圧力を受けた。スペイン外務省はこれに対し、「スペイン政府は裁判官の独立の判決に干渉できない」と応じた。 法律界の人士は、このアルゼンチンとスペインにおける二件の訴訟案が、国際社会から注目を集め、その結果によって、この二国の国際上のイメージに深遠な影響を与えるとみている。全世界は、アルゼンチンがスペインと同じく司法主権が守れるかどうかを見ている。
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