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韓国国会:「中国の人権に関する発表会」を開催

【明慧ネット2006年6月26日】2006年6月23日、韓国の与党「ウリ党」の申鶴用議員が主催する「中国の人権に関する発表会」が韓国国会議員会館の大会ホールで挙行され、韓光元議員と野党「ハンナラ党」の朴宰完議員が当日の発表会に参加した。金ヒュク珪氏、金明子氏など多くの議員たちも署名し、支持を表明した。今回の発表会では特別に招待された米国在住の張而平氏が出席し、発言した。
「ウリ党」の申鶴用議員
「ハンナラ党」の朴宰完議員


 申鶴用議員は、残酷な人権迫害に対して傍観と沈黙の態度でい続けるのは、政治家として反省すべきことであると強調した。生体から臓器を摘出し臓器移植を行うなど、重大な人権侵害の疑いが客観的に存在するのだが、マスコミの報道には限りがあり、韓国の国民たちは正確に中国国内の実際の人権状況を理解することができていない。この度の活動は国民に向けて正確な情報を伝える為に開催された。

 朴宰完議員は祝辞の中で「人類の悠久な歴史は、まさに不断なる壮大な生命尊厳の悲壮な闘争史であり、“天賦人権”の思想こそが少数の勇気ある人々が固い決意の下に勝ち取った結果である」と強調した。

 
張而平氏
発表会と参加者たち

張而平氏は、講演会で中国の実際の人権状況について詳しく述べた。彼は次のように呼びかけた。「各国政府の中国に対する政策は中国国民の支持を得るものであるべきであり、絶対に中国共産党のまやかしから来るものであってはならない。なぜなら、各国政府の中国に対する長きに渡る利益は中国人民に寄せられるものであり、中国共産党に寄せられるものではないからだ。歴史は証明している、独裁者と協力すれば後に必ず世間の人々から唾棄される」。

 張而平氏は、現在の中国経済の状況を評論し、次のように述べた。「中国は確かに世界第二位の外貨準備高を誇るが、外国人の投資はGDP総額の70%を占め、銀行の不良債権はGDP総額の40%を占めている。9110億ドル(米ドル)の為に北京は毎年GDPの25%〜30%を銀行の不良債権に当てなければならず、民族経済と生産力は実際にはマイナスを示している。中国では8億人の人々が毎日1ドルに満たない貧困線以下での生活をしている。ジニ指数はすでに0.46に達している(経済学では、ジニ指数は貧富格差のバランスを0から1の間の数値で測る。通常は0.4を収入分配格差の「警戒線」とし、一旦この数値に達すると社会不安の状況に陥るとされている)。このような状況下で、中国経済はいつでも崩壊する可能性がある」。張氏は続けて「共産党が社会調和と安定を宣伝するのは現在の中国が不安定であるからだ。2005年の一年間で、約300万人、87000件もの大規模なデモ事件が起きており、ちょうど6分間に一件起きている計算になる」と話した。

 中国共産党は、早くも2000年にはネットフィルターに8億ドルもの資金を注ぎ、ファイアーウォールを構築した。インターネットの監視体制を強化するためだ。その他にもおよそ5万人のネット警察が全国700都市のネット監視センターに分布されており、40以上のネット監視に関する法規がある。それに加えて、グーグルやヤフーなどの大型国際企業はネットの監視協約にサインし、2004〜2005年の期間に169種を超える日刊新聞と雑誌が差し押さえられた。

 生きた法輪功学習者の体から臓器を強制摘出している問題について

 張而平氏は「中国国内で最も迫害を受けているのは法輪功学習者たちである。法輪功は真・善・忍をもって道徳を修養するものであり、5つの功法をもって身体を鍛錬する一種の気功修煉である。法輪功は政治組織ではない。法輪功には原則が一つあり、それは希望するのであれば誰でも法輪功を修煉してよいということである。当初、中国体育委員会のある関係者は、法輪功を修煉すると平均して1000元の医療費支出を減らす事ができると言ったことがある」と話した。法輪功迫害の原因について、「1998年、中国共産党当局の調査結果によると、当時7000万人から1億人の人々が法輪功を学んでおり、法輪功学習者の人数は中国共産党の人数より更に多く、中国共産党当局は法輪功学習者の人数が多い事を望んでいなかった。ここから一転して、迫害政策実施を開始したのである。その他にも、法輪功の理念は伝統的な価値観念に偏重していたため、共産主義の階級闘争理念と相違していた。これも迫害を受ける一つの理由となってしまった。迫害は99年の7月に正式に始まり、中国共産党当局はまず、法輪功に関する書籍を焼き払い、法廷に起訴し、個人の権益を保護する権利を法輪功学習者から剥奪した」と語った。

 迫害で死に至った人々は2910人に達している事がすでに確認されており、現在、労働教養所と監獄に監禁された法輪功学習者たちの臓器強制摘出事件がまた浮上している。

 張而平氏は「2000年以来、ある臓器移植センターでは、すでに2000以上の腎臓器官の移植手術を行っている。法輪功への迫害が続くにつれ、この数字は更に増え続けている。臓器移植センターに対する調査結果で明らかになった事は、このセンターが確かに法輪功学習者に対して臓器摘出手術を行っていた事だ」と述べ、国際社会にこの事件に対して調査を広く展開するよう呼びかけた。

 中国共産党の一党独裁は間もなく崩壊する

 張而平氏は「連合国、アムネスティ・インターナショナルなどから中国当局の法輪功に対する大規模な迫害の情報を得る事ができる。歴史上では東欧、ソ連は全て以前には独裁政権が敷かれていた。極めて不公平、不道徳な基礎の下で国民を統治していたが、人民の支持を得られなかったために最後は崩壊した」と述べた。

 張而平氏はさらに「邪悪を拒まなければ良心に背くことになる。一人の人間に対する不公正はつまり全ての人間に対する不公正である。後世は我々の現在のあらゆる行為について評論するだろう。しかし、同じように我々のすべき事すべきでない事に対しても評価を出すだろう」と述べた。

 続けて、韓国大紀元時報の洪性赫社長が発言の中で次のように指摘した。「経済利益トップのニュースのしきたりから飛び出し、真相を覆い隠しているマスクを開く事は世界各国の世論の責任であり、同時に中国の人権問題を解決するためのきっかけともなる」。

(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2006/6/26/131480.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2006/6/28/74893.html