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米ITハイテク4社、中国のネット検問突破で共同サービス 

(明慧日本)情報統制下の中国民衆が自由に海外サイトを閲覧できるように、米国のITハイテク4社・世界通(GPASS)、動態網(FREEGATE)、無界(ULTRASCAPE)、花園ネットワークス(GARDEN)はこのほど、今後技術を共有し共同でサービスを提供することに合意した。米VOAが伝えた。

 *ネット検閲を強める中国

 中国共産党(中共)当局は、体制批判に関連するネットサイトを巧みに監視・封鎖しているため、中国のネットユーザーは、海外サイトを自由に閲覧することができない。中共当局は近年、さらに検閲を強化する「金盾プロジェクト」に巨資を投じてきた。当局の検閲を受けないVOAを含む多くの海外の中国語ニュースサイトを見ることができないため、中国大陸の民衆は自国内で発生した事件すら知ることもできない。

 中国政府は、2008年北京五輪を目処に報道規制を緩めると約束したが、中国問題の専門家の指摘によると、海外サイトに対する中国政府の封鎖および言論の自由を監視する行為について、改善の兆しはまったくないという。

 *ネット封鎖突破技術を開発する海外ITハイテク会社

 世界通、動態網、無界網および花園ネットワークスの海外ITハイテク会社は、こうした検閲を突破する技術を開発し、ソフトウエアを無料で提供した。これを利用することで、中共当局による監視や封鎖を突破し、海外サイトに安全にアクセスすることが可能になった。

 近年、中国のユーザーの多くが毎日、検閲突破サービスを利用しており、アクセスユーザー数は累積で10億回を超えている。共同開発に合意した海外ITハイテク4社は今後、中国大陸のネットユーザーに海外に通じる橋を作り、海外サイトが提供しているニュース、スポーツ、娯楽、人権、政治の情報へのアクセスを可能にし、同時に中国大陸で封鎖されている中国語サイトにログオンできるようにする計画であるという。

 *技術協力で、さらなるサービス提供へ

 動態網のビル・シャ総裁は取材に応じ、4社の協力で中国大陸のユーザーにより良いサービスを提供できるだろうと表明した。

 総裁は「中国大陸の多くのユーザーがわれわれのツールや技術を利用している。最初にできたのは花園ネットワークスの花園で、2001年に公開された。2002年に動態網と無界も加わり、2006年に世界通と火鳳凰が参入した。これらの技術により、封鎖を突破することが可能になり、ユーザーにサービスを提供してきた。同時にそれらの技術も絶えず向上し、機能も強化している」と語った。

 また、「これら数社は開発経験が長い。現在ネット封鎖の突破技術は非常に早いスピードで発展しており、各社それぞれの技術面の交流とアイディアを持ち寄ることで改善を図るほか、マスコミとの協力もさらに強めていくだろう」と抱負を述べた。

 *高度な技術と中国民衆の支持

 ビル・シャ総裁によると、中共当局は総力を動員して情報の自由な流通を防止するためのネット長城を構築しているが、高度な技術と中国民衆の支持があれば封鎖を突破できるという。

 「技術は一つのファクターだが、そのほかに、現代社会では大きなプロジェクトを完成させるためには人海戦術も重要な要素である。われわれが金盾プロジェクトに対抗できたのは、これができたからである。これはハッカー技術ではない、ハッカーなら、技術が高ければ他人のサイトに進入でき、技術者数人で一つのプロジェクトができるが、われわれは技術を提供し、中国国内のネットユーザーに利用してもらうことで、それが数百万のユーザーを生み出している。そのようなユーザーとの相互協力により、ともに金盾プロジェクトに対抗することができる。われわれ数人の技術者だけで対抗できるわけではない」。

 米ロスアンゼルス・タイムズがビル・シャ総裁の会社を取り上げたことがある。動態網は2002年に設立され、世界中のボランティア技術者の力でネット封鎖と検閲に打ち勝つ技術とソフトウエアを開発した。報道によると、同社の技術を利用する者の90%が中国国内に在住する人々だが、ほかの独裁政権国家のネットユーザーにも使われているという。

 2006年12月31日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2006/12/22/145226.html