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カナダ独立調査員が臓器狩りの新証拠を提示(写真)

(明慧日本)半年のより深い追加調査を行い、カナダの独立調査員デービッド・キルガー氏(カナダ前アジア太平洋局長、国会議員)とデービッド・マタス氏(国際人権弁護士)は2007年1月31日に国会で記者会見を開き、修正後の調査報告を公表した。

 当該調査報告は、臓器移植の証人、法輪功学習者の行方不明事件、法輪功への弾圧後に建てられた臓器移植センター、中国軍隊と医療部門の金儲け状況などの方面から新たに16項目の証拠を公布した。
証人の王暁華さん(左)
デービッド・マタス氏(左)とデービッド・キルガー氏(右)
 

 移植技術:腐敗の官僚機構の金儲けの新方法

 報告は「進歩した移植技術は必ずしも中国の政治体制の進歩とは限らない。中共の体制は依然として存在している。…しかも移植技術の進歩は中共の官僚機構の金儲けに新しい手段を提供する」と述べた。

 二人の調査員は30カ国の歴訪を行い、中国で臓器移植手術を受けた多くの患者を取材した。一人の患者が腎臓移植手術をするために上海第一人民病院に行ったが、二週間以内に病院は四つの腎臓を提供した。しかし、血液検査では合わなかった。二週間後に病院はまた四つの腎臓を提供したが、今回の血液検査で合ったため、当該患者は移植手術を受けた。腎臓の生存時間は24時間から48時間の間であり、この患者の証言は大型臓器ストックの存在を思いつかせざるをえない。

 1999年に法輪功が弾圧されて以来、少なくとも41500個の臓器の源が不透明であると当該報告は公布したが、新バージョンの報告には、電話調査で中国大陸の病院が臓器狩の事実を認めたことが加わった。去年11月に中国衛生部の副部長・黄潔夫氏が「死刑囚が臓器の主なドナーである」と言った(つまり、間接的に法輪功学習者の臓器狩りを否認しようとした)。当該報告は法輪功学習者が虐殺されたら、臓器を取り出され、法輪功学習者の行方不明の事件が大量に発生し、親族が虐殺された法輪功学習者の遺体を見れないなどのことから、法輪功学習者が死刑囚より臓器狩の対象となりかねない」と指摘した。

 移植手術は軍隊や医療部門に大きな利益をもたらした

 医療部門にとって、臓器販売は間違いなく重要な資金源となっていると報告は指摘した。同時に、同報告は軍隊に所属する病院も臓器販売を通して暴利を獲得しており、北京武装警察本部病院は2003年の臓器移植の収入は1607万元で、2004年上半期の臓器移植の収入はすでに1357万元に達しており、2004年の臓器移植の総収入は3千万元を超えるではないかと述べた。更に同報告は臓器移植患者が普通の病院に手術しに行ったが、手術した医者は軍の医者である。国が干渉しない限り、これらの医者は思う存分にやることが出来る。なぜなら、これらの医者を監督する部門がないからである。また、現在たくさんの国が反排斥の薬物を中国に輸入しており、中国で手術をした海外の患者が帰国した後に、ドナーの源が不透明であるため、それに相応するリハビリが行えないと強調した。

 中共の無力の反撃

 当該報告は中国政府の反撃を反証として挙げた。「最初のバージョンに対して中国政府の反応はほとんど法輪功への攻撃にあった。しかし、これら攻撃はほかでもなく、中国政府が国内で法輪功学習者への人権侵害の証拠となる」と指摘。また、同報告は「中国政府が二つの都市が誤った省になっているという誤りを指摘した以外に、当該報告に反対するほかのより実質的な証拠を一つも出していなかった」と述べた。

 証人が現れ、自分の体験を述べた

 雲南から来た、現在カナダ・モントリオール在住の法輪功学習者・王暁華さんは記者会見に参加し、自分が監禁されていた間に心電図、全身X線検査、肝臓、血液検査などが行われたと証言した。これらの種の検査を一般労働者に行うことは絶対に不可能である。彼の証言によると、当時警官たちは、共産党は法輪功学習者を転向させるためなら一切の代償を払っても良いと言っている、と話した。

 各界の民衆に警告:中国へ臓器移植に行かないように

 二人の調査員の話によると、現在カナダから中国へ臓器移植に行く人が増えつつあり、これらの患者は病院や仲介の紹介を通して中国に行っており、トロント、バンクーバーとカルガリーの病院は臓器移植のために患者を中国に送った記録があるという。調査によると、バンクーバー病院は平均月に一人を中国に送っており、トロントは月に20人送っているという。

 最近、オーストラリアの臓器移植件数が下がる傾向を示しているが、これは、オーストラリア政府が「中国に臓器狩りの可能性が存在している」と患者に警告を出しているからである。

 二人の調査員は相応な法律を制定した上で、海外の患者が中国に臓器移植を行うことを防ぐこと、医療部門は移植患者の海外での移植費用の提供を停止すること、中国の臓器移植実験の成果が海外の研究奨励金への申請を制限し、病院が患者に中国で臓器移植をするよう勧めることを奨励すべきではないということ、製薬会社が中国に臓器移植用の薬の提供を直ちにやめるべきであること、政府が法律を制定しこれらの薬品の中国へ輸出を禁止すること、中国に渡って臓器移植を行った患者のデータベースを作ること、中国への旅行を奨励しないこと、中国で臓器狩りの状況が大いに存在することを国民に警告すること、などのアドバイスを各国政府に提供した。

 オリンピックを利用して臓器狩りをやめさせる

 記者らのインタビューを受けたとき、デービッド・キルガー氏は「カナダ政府、各国政府、国際オリンピック委員会、スポンサーと選手らは臓器狩りを行っている政府と付き合うべきであるかどうかを自分に問うべきである。こうすると、この種の犯罪を制止するメカニズムを形成させかねない。オリンピックを利用して中共を制限すべき」と自らの観点を述べた。

 「また、この報告に対して中共大使館の声明は明らかに聡明な行動ではない。世界各国の前に名誉を失うよりも法輪功学習者への弾圧をやめることを先に考えたほうがいい。さもなければ、2008年にオリンピックを開催すれば、この真相は必ず全世界に暴き出されることになる」と、キルガー氏は指摘した。

 「現在、世界中70の主要国のうち、69カ国が法輪功を支持しており、中国だけが弾圧をしている。中国に渡って臓器移植をする人々は真剣に考えるべきである、ほかの人もこの殺人行為を見て黙っていてはいけない」と呼びかけた。

 2007年2月5日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2007/2/1/148056.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2007/2/2/82260.html