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中共の臓器移植法の改定に対する独立調査団の声明

(明慧日本)中共が最近発布した臓器移植法改訂版に対して、独立調査団のデービッド・キルガー(David Kilgour)氏とデービッド・マタス(David Matas)氏は5月2日に声明を発表した。

 声明は、中共が臓器移植に関して新政策や法律を発布しているが、実行したことがない。最近、中共が発布した「臓器移植を通じて暴利を獲得することを禁ずる規定」は非常に理にかなったように聞こえるが、本人の意思に基づかない人からの臓器摘出事件が存在する限り、中共の新規定は机上の空論に過ぎない。新規定がしっかりと実行されて、はじめて意味を持つようになる。

 去年3月、中共は臓器売買の禁止法律を発布し、2006年7月1日から実行し始めると計画した。しかしこの前に、中共はとっくに不法に臓器交易を防ぐ条例を発布していた。

 2006年11月中旬に、中共衛生部の副部長である黄潔夫氏が広州で死刑囚からの臓器摘出行為を非難し、このような交易を取り締まるべきだと表明した。しかし、中共は同年の7月1日にとっくにこのような交易を禁止する法律を発布し、もっと前にこれに関連する取締り政策や法律を制定していた。中共が公に臓器交易を取り締まる禁令が発効しなかったことを認めたことが黄氏の発言によって分かる。

 「血生臭い臓器移植」の報告で、中国において経済上の利益を追求するために幾千幾万の法輪功学習者が医師に謀殺されている。法輪功学習者の臓器が売られ、主に海外の需要者に売られたという。独立調査団は2006年7月6日に最初の報告書を発表し、2007年1月31日に2回目の報告書を発表した。第2回目で私たちの証拠は18項目から33項目まで増え、ほとんど倍になった。二つの報告を発表したのち、中共はわれわれの報告を否定するデータや事実を一つも見つけることができなかった。

 「血生臭い臓器移植」の報告で、法輪功学習者が不法に臓器を摘出されている事件は確実に発生していると裏付けられる。一つの原因として、このような罪悪を防ぐ措置が実施されていなかったからである。中共が最近発布した「臓器移植法の改定」はわれわれの推測を証明した。臓器移植法改定の目的は実質的に現行の法律の不足を認めると同時に、中共の犯した罪悪を強く譴責するわれわれの声を止めさせようとしている。

 実に、中共の臓器移植法の改定は中共の発表したもう一つの声明になるのである。つまり、中共が本人の意思に基づかない人からの臓器を摘出して暴利を獲得することを制止しようとしているが、言い換えれば、このような臓器摘出の罪悪が中国の病院においてまだ続いていると認めているわけである。

 中共の発布した法律は宣伝や粉飾に過ぎない。2006年3月に発表した計画と2006年7月1日から実行する法律のように国際社会に対して見せるものに過ぎない。

 中共は数多くの移植センターを設立した。数多くの法輪功学習者が依然として留置所や労働教養所に監禁されている。しかも、民間医療システム以外に運営している軍事病院と軍の医師らはこの臓器移植に参与しており、彼らは改定された法律を守ることができるだろうか?

 以前に発布した法律は不法な臓器摘出事件を有効に制止することができなかったが、新法律でそれ出来るかどうかを私たちは注目している。

 中共の新法律の発布は、中共の移植業界が中共政権に大きな政治危機をもたらしていることを認めている。頻繁に数多くの政策を発布することは問題の解決に意味がないとわれわれは考えている。われわれは引き続き中共の臓器移植に注目する。同時にここで中共が頻繁に法律を改定することに騙されないように、中共が新法律を発布すれば、それで移植業界の問題が解決されたと思わないように、と国際社会に強く呼びかける。

 2007年5月11日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2007/5/7/154275.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2007/5/7/85343.html