オリンピックは中共の集団虐殺を覆い隠せない
文/鐘延
(明慧日本)最近、オリンピックに関する二つのニュースが筆者の注意を引いた。一つは公安部門の人が漏らした情報である。4月初め、公安部は密かに各省、自治州、直轄市の公安庁、公安局に「オリンピック及び試合への参加申請者の背景に関して厳格な審査を展開する」とした通達を出した。この通達の中で、中共は11分類43種目の人々に対して厳格な政治審査を行い、これに反する人々はオリンピックに参与することを許さないと告げている。
(「通知」中国語原文:http://minghui.org/mh/articles/2007/5/21/155261.html)
もう一つのニュースは、黒龍江富錦市の土地を失った6千人近い農民達がネット上で公然と署名し、「オリンピックは必要なく人権が必要」と表明したものである。農民達の話では、共産党は邪悪すぎて、民衆は皆生きることが困難になっており、オリンピックの金メダルは何の役にたつのかと訴えた。
中共は自らオリンピックを政治化した
5月18日、中国の楊潔フー外相は、国際社会の北京オリンピックに対する排斥行為に対して、「ひと握りの人がオリンピックを政治化した」と言った。この発言に対して、カナダ前アジア太平洋局長のデービッド・キルガー氏は語った:「オリンピックは中国政府によって政治化された。皆さんは、すでに広告や看板に書かれているものに気づいていると思うが、誰が中国に入ってオリンピックを観ることが許されるのか、彼らはどのような待遇を受けるのか。誰がオリンピックを観ることが許されないのか。現在この公告はすでに公の文書になっており、多くのウェブサイト上で貼られている。これはオリンピックの精神にずいぶん背いていることであり、これ以上の秩序や・道理に背く事は、他に考えられない」。
「ひと握りの人」に対して、カナダの国会議員・リズニュカスジ氏は「これは全くでたらめな評論である。たとえ私達が世界で何千何万の生きたままの臓器摘出事実に関心を持つ人々を片側に置くとしても、私達がデービッド・キルガー氏とデービッド・マタス氏の両調査員が世界の20数カ国を回り、各国の政治家と指導者、各組織との会談を片側に置くにしても、『ひと握りの人』のために、中国でどれだけの人々が不法に監禁されているのだろうか、どれだけの法輪功学習者が臓器摘出政策によって生命を失ったのだろうか」と発言した。
中共は自分の好き嫌いによって、人を等級、種類に分け、中国人、西洋人に関わらず、オリンピックの試合を観るだけでも、みな政治審査を通さなければならないと決め付けた。そのため幾千幾万の民衆がオリンピック会場から排除される。このようなやり方自体、オリンピック精神を汚すことである。中共のこのやり方は実は存分に異議者に対する恐れを表している。はっきり言うと、中共が自ら人権を踏みにじっている事実や真相が、天下に広く知れ渡ることを恐れているからである。
しかし、リズニュカスジ議員が語ったように、紙で火を包むことはできず、臓器摘出事件は極めて暗い一ページになった。これらは歴史の中で記臆されることになる。紙で火を包むことはできないので、これらの事はすべて記録されている。その歴史の評注は:ある政府は、もともとこの業界を停止させることができるのに、彼らはそれらを放任したため、却って隠せば隠すほど表面化したのである。
オリンピック精神は人類の尊厳を尊重し 中共は人類の尊厳を踏みにじる
オリンピック憲章第3項には「オリンピックの目的はスポーツを各地に広めることであり、それによって人類の調和や発展を図り、人類の尊厳を保障し、平和な社会作りを励ますことである。そのため、オリンピックの開催は単独あるいはその他の組織と連帯しあい、その範囲内で力を尽くして運行し、平和を提唱するものである」と書いてある。
リズニュカスジ氏は「私達は知っている。彼らは全力を傾けて仮相を構築している。……そのすべての派手さとまぶしい魔力と黒幕の陰で、人間性に反する恐ろしい犯罪が発生しているのだ……」と語った。
2008年のオリンピックの時、中共はオリンピック精神を吹聴しながら、裏では法輪功学習者の生体から臓器を摘出し金儲けをしている、このような人類の尊厳を踏みにじる罪悪を行っているなら、皆さん考えてみてください、人類文明がどうしてこのような道理に反する事件の発生を許せるのでしょうか?
中共はオリンピックに緊張し、庶民は人権に関心を持つ
中共はオリンピックに対して緊張しているが、実はその邪悪の場、幾ばくもない余命を引きつなぐことを、妄想しているからである。しかし、この邪悪の場はすでに虚弱で1本の稲わらがラクダを圧倒することのできる事態となってきており、異議者が試合を観ることさえ許さないのである。
それでは、中国の大多数の民衆が、関心を持っているのは何であろうか? もし生存環境や、人の基本的権利等、皆保障を得ることができなければ、彼らは何に関心を持つのだろうか?
最近、中国で三番目に大きい淡水湖である太湖水域は深刻な汚染のために、住民の家の水道水からは、悪臭のする水が流れ出し、まったく飲むことができなくなった。スーパーマーケットのミネラルウォーターは全部買い占められ、江蘇太湖の藍藻が誘発した水質悪化問題はまだ解決されていない。その上、清浄水の値段は暴騰し、無錫地区の人民の生活用水は危機状態に陥ったため、多くの人々は、しかたなく郷里を離れて行った……。
黒龍江富錦市の6千人の農民達は本名で署名し、オリンピックは必要ないが人権を必要とすると求めた。11年間努力しても、彼らは自分の土地を手に入れることができなかった。そのため、彼らは仕方なく抗争しなければならなかった。
最近中国で連続して一連の事件が発生した。広西省博白で一人っ子政策に反対して放火し、政府の建物を焼くという大規模な民衆抗争が行われた。武漢花楼街の民衆300人は、そろって権利保護大会を開き、暴力で家を壊し強制的に移転させることを非難した。また多くの権利を保護するために農民達が、現地の汚職官吏や、悪辣なボスの家の家財を差し押さえ、腐敗している官吏を取り押さえる等のことが発生し、陳情以外の新しい権利保護の方式が現れた。
中共はオリンピックの主催権を得て人権を改善することを承諾したが、しかし現在の情況から見て、中国の人権の状況は改善されないばかりか、益々悪化している。人々を、中共から本当に抜け出させることこそが、中国人の唯一の道であることを「事実」が、証明していくだろう。
2007年6月9日
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2007/6/5/156281.html)
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